「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

           長寿日本一 老妻の具だくさんの味噌汁

2013-03-02 08:05:42 | Weblog
厚生労働省から平成22年度の都道府県別の平均寿命が発表になったが、男女とも長野県が一位である。男性(80.88歳)は5年続けて1位、女性(87.18歳)は初めて一位である。長野県生まれの老妻を持つ僕にとってはご同慶の至り。”おめでとう”のエールを送りたい。

僕は学校を出て初めての赴任地が長野であった。もう60年も前の事だが、そこで僕は老妻と知り合い結婚した。再来年はダイヤモンド婚式を迎える。長い結婚生活で、すっかり僕は”お袋の味”よりは”老妻の味”にならされてしまったが、お互いに長寿の秘訣は信州の郷土の味付けにあるのではないかと自負している。

老妻が毎朝つくる味噌汁は他県と違って具沢山である。大根、人参,ナス、キャベツ、山菜など季節の野菜をたっぷりと入れて作る。味噌汁だけでなくすき焼にも、よそでは多分入れないゴボウや人参などいれることもある。多分、海のない山国ならでは料理法なのかもしれない。

でも僕が勤務していた60年前の長野県は、脳卒中による死亡率が全国でも上位で平均寿命も低かった。だから具だくさんの味噌汁だけが長寿の秘訣とはいえないが、昭和の時代から県が音頭をとって展開している減塩運動が功を奏しているといえよう。学校給食でも減塩の料理を提供している。

行政も県に「健康長寿課」があり、長寿県を目指している。このおかげで長野県は老人医療費は全国で最少の63万円、最大の福岡県の96万円とは33万円の開きがある。家庭介護の率も最高で、病院の入院日数も最短だとのことだ。僕ら二人は東京在住だが、老妻は減塩料理に努めている。何とか郷里の長寿にあやかりたいものだ。