「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

          便利になった日帰り筑波山神社参拝記

2012-01-15 06:57:53 | Weblog
日帰りバス旅行がブームのようである。大手旅行社から送られてきた「バスの旅」を読むといろんな企画があって面白い。「東京レトロ商店街めぐりと新大久保のコーリアン・タウン」というのもあった。都内の古くから”銀座”の名がつく戸越、谷中、砂町の古い商店街で買い物して、新大久保のコーリアン・タウンで韓流とK-POPの雰囲気を楽しもうというもの。「軽井沢自由行動4時間」というのは、旧軽井沢の街並みを見てアウトレットで買い物をする旅だ。どちらも〆て3,980円。

わが町会でも昨日「筑波山神社初詣」日帰りバス旅行を企画、老妻が町のお年寄りたちと一緒に参加した。費用は昼食つきで5,000円。朝8時すぎに町の集合地を出発、夕方6時過ぎには帰宅した。家の近くからバスに乗り降りできて途中電車の乗り換えがないのでお年寄りには評判がよい。

筑波山は江戸の昔から”東の富士、西の筑波”と言われていたが、僅か標高800m少しの山なのに、昔は日帰り登山は難しかった。明治の文人、大町桂月が明治の末に筑波登山記について、こう書いている。「東京の人士、土曜日より泊りがけで山に登ろうとするならば、余は筑波山を推挙する。上野から水戸線(常磐線)に乗り、土浦まで汽車で2時間半、土浦から北条(現在はつくば市内)まで2時間、さらに北条から筑波神社まで徒歩で1時間。都合6時間近くかかるから一泊して翌朝登山する」今では秋葉原から「つくばエクスプレス」の快速特急に乗れば、つくばセンターまで45分、そこからシャトルバスで40分で筑波神社口に到着する。まさに隔世の感である。

筑波山神社参拝の土産といえば、昔から四六のガマの口上で知られる「ガマの油」だ。傷の治療に特効があるといわれているが、果たしてどうなのだろうか。老妻もお守りとして大枚400円を投じてガマの人形と一緒に買い求めてきた。製造元には水戸の製薬会社の名前が記されている。日帰り登山のできる今の世の中、まさかガマの油が成分とは思えないが、土産とは想い出つくり。あまり難しいことはいうまい。