「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

東京の空から消えた鯉のぼり

2006-05-05 06:38:21 | Weblog
連休の昨日,一昨日、老人無料パスで都心と郊外を
二回、バスで出かけたが,五月の空を泳ぐ鯉のぼり
を目にするのは難しくなってきた。なぜ東京の空から
鯉のぼりは姿を消してしまったのだろうかー。

総務省の人口推計調査によると、子供(15歳以下)の
数は1,747万人,人口比にすると13・7%で、1974年以来
減り続け、過去最低の数字だという。

多分、子供の数の減少と鯉のぼりの減少とは関係がある
とは思うが、どうもそれだけとは思えない。歌にある
"甍の波”が東京にはなくなり、高層の集合住宅が多く
なってしまった。鯉のぼりを飾ろうにもその場所がなく
収納するにもそのスペースに苦労する時代だ。

訪れた深川郷土資料館には、江戸時代の長屋の生活を
再現した品々が展示してあったが、やがて鯉のぼりも
”二十世紀の東京都民が子供の成長を祝って飾ったもの”
と注釈がついて展示される運命にあるのだろうか。