すれっからし手帖

「気づき」とともに私を生きる。

愛のニーズを満たす

2006-07-16 12:10:28 | ひとりごと

愛を与えると言うのは、相当な技術が要る。
世間で言う愛は、
押し付けだったり、独りよがりだったりする場合が多い。
何も与えず、ただ待っている人、ただ見ている人も、いる。
そのどちらも、本物の愛には程遠い。

人間が心にもっているニーズは、それぞれ大きく異なる。
愛を実践するなら、その対象となる人のニーズをちゃんと見極めることが大事だ。
「これがほしい」と口では言っても、本心では欲しくないこともある。
「これはいらない」と口で言っても、本心では欲しいこともある。
本人とて、本心はわからないこともある。
つまり、愛する人の本物のニーズに肉薄するには、
ただ言いなりになるのではなく、その言葉を鵜呑みにするではなく、
すべてを許すのではなく、
その人の存在を飛び越えないといけないこともあるのだ。
自分の直感と相手に注ぐ自分の愛の深さを信じて、
これまでのとは違うことをしないといけないこともあるだろう、
今までは「間違っている」と思ってきたことを、
しなくてはいけないこともあるだろう。
つまり、その行為に、自分を投げだす勇気をもち、
自分自身も生まれ変わる必要があるのだ。

欲しいものがわかったら、それを与えてあげる。
でも、闇雲に与え続けたりはしない。
相手が、それによって慢心しそうなときは与えない。
相手が、それによって力を得そうなときは与える。
与える側のさじ加減が、相手を伸ばすかどうか大きな鍵を握る。
与える側は相手の心を読む技術、自分を知る力、
そして、恐れをもたない人でないと、そのさじ加減は狂う。
相手に気に入られたい、嫌われたくない、という気持ちが強いと、
与える必要がないときに与えて、相手をだめにしてしまう。利用されてしまう。
そして、保身が強い人は、何も与えられない
だから、何も変えられない。
相手を思う気持ちが深ければ、
また本当に心の底から相手を相手の人生を大事にしたいと思えれば、
相手自身も知らない相手に働きかけることができるだろう。
相手が自分自身で変化し、成長するプロセスに、
自然に関わることができるだろう。

それが、愛のなせる業だ。


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