すれっからし手帖

「気づき」とともに私を生きる。

映画「西の魔女が死んだ」

2008-07-03 20:01:47 | 本・映画・音楽
夕食の準備を手早く終えて、
夕方の映画館に走った。
ずっと見たかった映画「西の魔女が死んだ」を見るために。

優しい映画でした。何度も見たくなる映画でした。

おばあちゃんが主人公の少女に何か言葉を発するたびに、
涙が出た。
あ、これは、私が主人公になっちゃってるんだな、
と思った。

公式ホームページや、書評、プログなどを見ても、
大体同じようことが書かれている。
素敵な文章が多くて、
「そうそう、そうだよね」と共感する。

うん、たぶん、そう。
人間が根っこのところで持ち続けている疑問、
子ども(ある時期、私は中1のときにやってきた)から、
大人になっても持ち続けている、
でも、日常のなかでは確かめられない、
答えがあるかどうかもわからない、
そんな疑問に、
さりげなく、でも確かな力をもって、
触れてくるものだったから。

たとえば、
「私は、ただこのままの私で愛されているの?」
「死んだらどうなるの?」
みたいなことって、大人になったら、なかなか聞けないもんね。

この映画はその疑問に真摯に向き合っていた。
大切なのは、
「私が信じていることを話しましょう・・」
というおばあちゃんの謙虚さ。
事実と信じていることは、同じかもしれない。
違うかもしれない。
そうなると、結局答えはないのだけれど、
でも、おばあちゃんの人となりに触れれば、
答えを突き詰めていくことは、
衣食住・・・生活すること、
丁寧に生きることに還元されていく。

子どもが見たら、
どんな風に感じるんだろう、あの映画。
ちょっと難しいような気がする。
でも原作は、児童文学か・・・。
多くの大人の人に、ぜひぜひ見てもらいたい。

そうそう、
ちょっと余談だけれど、
この映画を見てちょっと感じだことが。

かの「オーラの泉」のお二人が言っていることと、
おばあちゃんが言っていることはとても似てる。
一方は、教育倫理にひっかかるとクレームが入り、
もう一方は、文部科学省特別選定を受けている。
事実と断言するか、
信じている、にとどめておくの違いなのかな。

それから、
この4月からテレビ番組をすべて降板した、
某有名占い師。
そのきつい物言いが好きではなかったが、
「運命(人生)とは、衣食住のことよ」としきりに言っていた。
???と思っていたが、
この映画を見て、なるほど・・・・とうなづけた。

伝えたいことにどんな表現を選ぶか、
とても大事だと思った。
人の心は、
いろんなバリアや固定観念が張り巡らされている。
そんなものをすり抜けて、しっとりと万人の魂に届く力を、
この映画は持っている。