すれっからし手帖

「気づき」とともに私を生きる。

台風の恩恵、息子と。

2016-09-21 08:12:52 | 日記・できごと
台風の朝。

暴風警報が出ていたけれど、授業は通常通りというメールが学校から来た。

息子を送り出すためにマンションのドアを開けると、強い突風にあおられた。肌寒さも感じるし、小雨もちらつく。息子を学校まで一人で30分歩かせるのは危ないかも、と咄嗟に判断して、ついて行くことにした。

小1の息子と、久しぶりに学校までの道を歩いた。傘を片手に手をつないで、給食のカレーを楽しみにしているなんて話や、今日は学校に着くのが何番目かな、なんて話をした。横断歩道には、学校の先生が立ってくれていて、息子が「4組の先生だよ」とか「教頭先生だよ」とか教えてくれた。

他愛もない話をしながら、なんとなく気持ちがほっこりして、気づくと校門の前。30分の道のりがあっと言う間に感じられた。台風で被害が出た地域の人には申し訳ないけれど、台風ありがとう、って言いたい気分になった。

手を振って息子と別れたあと、言葉を覚え始めた頃の息子の姿やしぐさが頭を掠めた。息子の最近のブームが、自分の写っているビデオを見ることで、それに、ついつい付き合って私も一緒に見てしまっているせいだ。

幼い息子の映像を見ていて、不思議な気持ちになる。

その丸っこいシルエットや、覚えたての二語文を話すおしゃまな感じが可愛くて可愛くてたまらないのだけど、「あれ、あの頃は最高にイケメンっと思ってたけど、意外にフツー?!(笑)」なんて感想もでてきたりする。過去の私には、もの凄い親バカフィルターが掛かっていたんだな。

と、俯瞰して見ることができる、その幼い息子は、もう過ぎ去った息子なんだなー、過去の私にとっての最愛の息子なんだなー、そして、私ももう過去の私でもないんだな、ということ。


それで、息子と登校しながら思ったのが、やっぱり今目の前にいる息子が最高に可愛いいな、ということ。校門のところで何度か振り返っては「お母さん、バイバーイ!」といい、普段は小生意気なことも言うようになった今の息子が、一番可愛いという実感がある。その実感のある、この今こそが一番幸せだな、ということ。


「あんな頃が一番良かったー」と、小さい子どもを見かけては過去に浸る人は多いし、その言わんとするところはわかるけれど。でも、私は、できたら感じ続けていきたい。

今の息子が一番可愛いし、一番好き、とね。それは、私が「今の私」を、「私の今」を肯定しつづけていく気がするから。






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