・・・・・・あわぞうの覗き穴・・・・・・

気が向いたときに、覗いてご覧ください。
何が見えるかは、覗く方々のお眼め次第です。

シートベルトはナイフで切る

2013年07月16日 | つぶやきの壺焼

米サンフランシスコ国際空港で、アシアナ航空のボーイング777が着陸に失敗炎上したとき、乗客が外せずにいたシートベルトを万能ナイフで切断し、命が救われたという。

報道では、機の外から警察官が乗務員に向けてナイフを投げ込んだと伝えられているが、そんな映画のように巧くいくのだろうか。

「外せない、助けて」「ナイフはないか」
乗務員が機外に向かって「ナイフが欲しい」
警察官が「これ使え」と投げ、乗務員が受け取る。
機内では投げないだろうから、手渡しでシートベルトの外れない乗客に届く、そして切る。

実際は近くにナイフを隠し持っていた人がいたのではないか。
そこで悪者をつくってはならない。
警官が投げたのなら文句は出ないだろう。
命が救われたのだから、この際、真実はどうでもよい。

いつだったか、海外からの帰りに空港で金属探知機につかまり、記念品でもらって持って行っていた万能ナイフを召し上げられてしまったのを思い出した。
往路にも、復路の乗るときも問題なくパス、降りてから待ったのかかったわけが、ようやくわかった。

理解とは、自分の気に入った答が見つかることであった。

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雷神愚讃

2013年07月15日 | つぶやきの壺焼

「かみなり注意報が出ていますのでお出かけになる方は傘をお持ちください」
ラジオで聞く天気予報の言葉です。

かみなりが今にも落ちそうに鳴り出したら、傘をさして歩く気にはなれません。
光るものは、光るもの、尖ったものを見つけてやってくるからです。

雷神は、空から来ますから、高いところにすぐ目をつけます。
塔の形をしたものが見つからなければ、背の高い木に飛びつきます。

寄らば大樹の蔭ということわざは、かみなりには通用しません。
ついこの間、老人が大樹の下でかみなりにやられました。
雷神が涙を呑んで老人の命を奪ったのも、ことわざを丸呑みで信じてはいけない、誰かと一緒だからといって安心しきってはいてないという戒めだったのでしょうか。

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音工芸

2013年07月14日 | つぶやきの壺焼

墨流しは、感覚九割だろうか。
いや、技の及ぶ範囲はもっと少ないかもしれない。

音で染める。

何をどうするのかと思ったら、墨流しの技の部分に打楽器の音を手伝わせようというものらしい。

墨流しの技に、音の感覚がまた入り込む。
そこには感覚何割などというたとえの入り込む余地はもうない。

「音染め」の布
  http://p.tl/wdup

墨流しは、見て紙に取ったり写真にするぐらいなら簡単にできるから、打楽器さえあれば、音染めも真似ごとぐらいはできそうだ。

「お宅のご主人、ドラムをはじめられたのですか」
「いえ、染め物です」
「?・・・?」

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赤外線サーモグラフィ

2013年07月13日 | つぶやきの壺焼

赤外線サーモグラフィという技術があります。
物体から出ている赤外線放射エネルギーを検出して、温度分布を画像表示するものです。
最高 +250℃ までの温度を計測でき、0.1℃ の差を見分けられます。

筒型や接触子型の温度計と違って、発熱体に触れずに計測できますから、日常生活範囲のこと、高温処理以外の生産活動の温度管理はみなこれでできそうです。

進んだ建築屋さんは、住宅内部の発熱診断まで、赤外線サーモグラフィカメラを使ってやっています。
  http://p.tl/l-Lt

病院でも、壁の前に立てばそれで体温がわかる装置ができると便利です。
いちいち体温を測りましょうと体温計をあてるのも、古い時代の診療方法になるでしょう。

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わが耳の老化を疑う

2013年07月11日 | つぶやきの壺焼

音程を崩した老歌手の歌が、別の歌に聞こえることがあります。
XのYYィエラが他の曲に聞こえてきました。
耳を疑うの実感です。

歌声の周波数がずれているのか、聴覚の周波数がずれているのか、自分では判定ができません。
聴覚の周波数には、加齢変位現象というのがあるのでしょうか。

メロディというものは、周波数の異なる音の連続で生まれるのか、それとも周波数の変わり方の連続で生まれるのか、どちらなのでしょう。

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医薬同罪

2013年07月10日 | つぶやきの壺焼

かぜ?病院へ行きなさい、薬を飲みなさい、早く飲めば早く効く。
現代型の軽症対処法の典型です。

ではありますが、さて、薬をすぐ飲む人と、なかなか飲まない人と、どちらがウイルスに強いでしょうか。
転ばぬ先の杖を、着実に実践している人と、杖をつきたがらない人と、どちらが足が丈夫でしょうか。

医療への満足度が高まっていくと、死亡率はどうなっていくでしょうか。

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ヤッタマンへの懇願

2013年07月09日 | つぶやきの壺焼

オレガノというハーブがあります。
ほろにがい味と樟脳に似た清涼感のある芳香をただよわせます。

日本語と全く関連がない名前ですが、何か押し付けがましい語感がします。
オレガノが、俺がのぉに聞こえるからです。

香りだけでなく、薬効も、殺菌、解毒、鎮痛、消化器活動促進、駆虫、強壮など、強力なようです。

オレガノはギリシャ語で「山の喜び」だそうですが、いかにも鼻の高そうな名前です。
鼻高といえば、「俺が」に続いて「やった」という言葉をすぐに思い浮かべます。
自慢話にも上手下手があって、「俺がやった」の臭いが強くなってくると、聞いているほうの鼻についてきます。

アニメのヤッターマンの向こうを張って、ヤッタ、ヤッタを見せたがる人は、大ものちんぴらさまざまですが、政治家をやめた人が、政治家のふりをして閑にあかせて飛び回り、国の損失にしかなりそうもないことを言って歩くヤッタマンは困り者です。

ヤッタマンは、やった結果の影響をあまり考えません。
名が売れ、いい顔ができればよいのです。
純真が無邪気を着て歩いているようなものなのですが、せめてものお願いがあります。

顔を売るついでに、国まで売るのはやめてください。

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言葉に関する三多愚問

2013年07月08日 | つぶやきの壺焼

言葉に関するFAQに、しばしば現れる三種類の愚問があります。

「正しいですか」がその一つ、ごく短い文を示して、これは正しいですかと聞いてきます。
短文の中ですでに破綻しているものは、さすがに質問のたねにはなりませんが、日常会話に使われる平易な言い回しを持ち出して、正しいかどうか判定を求めるのです。
言葉はものごとを伝えるために使われますから、伝えたいことがそのとおり相手に伝われば、それが正しいということになるので、前後の関係も、どういう場面でのことであるかもわからずに、話の部分が正しいかどうかなどと裁けるものではありません。

「意味はなんですか」が二つめ、熟語の意味が知りたければ、直接検索で辞書サイトにいくらでも回答が出ているのに、FAQに質問を出します。
それが流行語なら関連サイトがずらっと並びますが、自分でそこから探り当てるのが面倒なのでしょう。
どこにも意味が出ていないから教えてくれというのもあります。
そういう場合は、それ単独では意味を持たない文字列、あるいは人名、団体名、商品名などがほとんどです。
聞いてどうするという、ただの意味探しがむやみに多いのです。

「文法上どうですか」が三つめで、小説の中の短文や、あいさつの慣用語句を持ち出して、文法上どうかと聞いてきます。
この場合は、多分自分で疑問を抱いたのではなく、教室で出された文法の研究課題を、自分で考えもせずにいきなりFAQに答えさせようという、お手軽質問なのでしょう。

何でも聞けば答が出てくると、おみくじを引くような気分でFAQを遊びに乱用している方々もいらっしゃるようです。
答えたいと思っているだろうから聞いてやっているのだと、ふんぞり返る人もいるでしょう。
富士山が汚れるわけもこれでわかります。

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意味のわからない理由

2013年07月07日 | つぶやきの壺焼

わかりにくいことがらは、いきなりわかろうとしてもわかるものではありません。

メタというわかりにくい言葉があります。
日本語の辞典にはメタという項目はありません。
メタXXという項目はいくつかあります。

メタXXという言葉が辞書に載っていてメタが載ってないのは、メタという言葉がないからかもしれません。
メタXXという言葉しかないのは、メタが他の言葉の前について組み合わさったときにはじめて意味を持った言葉になるので、それ単独では意味を成さない、言葉の部品だったのです。

組み合わせで生まれてくる意味は、次のようにさまざまものになります。
英語では、after, beyond, with, change
日本語では、「・・・の後ろの」「・・・の後に来る」「超・・・」「高次な・・・」「・・・間の」「・・・を含んだ」「・・・についての」「結合する」「変化する」

(例):船が水に浮いて傾いたとき、陸上での重心Gとは異なる点Mを中心にして復原力が働きます。
このMをメタセンターと呼びます。
この場合のメタは「中心」が「移り変わった」という意味になるでしょう。

わかりにくいことがらは、わかりにくい理由がわかるとわかってくるのでした。

 

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いじめ防止対策推進法:2

2013年07月06日 | つぶやきの壺焼

いじめのにおいがすれば、親は学校に相談に行くでしょう。
学校で取り合ってくれなければ、次に頼るのは警察です。

いじめ防止対策推進法の(いじめに対する措置)の条項は、次のようになっています。

第二十三条 学校の教職員、地方公共団体の職員その他の児童等からの相談に応じる者及び児童等の保護者は、児童等からいじめに係る相談を受けた場合において、いじめの事実があると思われるときは、いじめを受けたと思われる児童等が在籍する学校への通報その他の適切な措置をとるものとする。

2 学校は、前項の規定による通報を受けたときその他当該学校に在籍する児童等がいじめを受けていると思われるときは、速やかに、当該児童等に係るいじめの事実の有無の確認を行うための措置を講ずるとともに、その結果を当該学校の設置者に報告するものとする。

3 学校は、前項の規定による事実の確認によりいじめがあったことが確認された場合には、いじめをやめさせ、及びその再発を防止するため、当該学校の複数の教職員によって、心理、福祉等に関する専門的な知識を有する者の協力を得つつ、いじめを受けた児童等又はその保護者に対する支援及びいじめを行った児童等に対する指導又はその保護者に対する助言を継続的に行うものとする。

6 学校は、いじめが犯罪行為として取り扱われるべきものであると認めるときは所轄警察署と連携してこれに対処するものとし、当該学校に在籍する児童等の生命、身体又は財産に重大な被害が生じるおそれがあるときは直ちに所轄警察署に通報し、適切に、援助を求めなければならない。

4,5項は省略してありますが、そこにも学校が行うことしか定めておりません。

いじめに遭った本人も親も、学校に話を持っていくしかありません。
学校が動くのは、「事実の確認によりいじめがあったことが確認された場合」という、手段の限定された効果の薄そうな手段で「確認」された場合でしかありません。
いちばん酷い目にあっている被害者に通報権限がないのです。

校長先生にそっぽを向かれたらことは終わり、そんなことでよいのでしょうか。

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いじめ防止対策推進法

2013年07月05日 | つぶやきの壺焼

いじめ防止対策推進法が6月28日に公布されました。
3ヶ月経過後に施行されますので、実効は夏休み明けよりもっと先になります。
こんなことに猶予期間も何もいらないと思うのですが、学校の先生方がお勉強でもするのでしょうか。

法律の名は、いじめ防止法でも、いじめ防止対策法でもなく、いじめ防止対策推進法という、「防止」にたどり着くには何段階かの手順を求められそうな、いわば持って回ったような名前に仕上がっています。

「目的」の条項を見ると、正常な頭の人は、多分驚く先に笑ってしまうでしょう。
いじめの被害にあった子の家族は笑っている場合ではないとお怒りになるでしょうが、まずどんなことが書いてあるのか、抜書きをご紹介しましょう。

「いじめの防止等のための対策に関し、基本理念を定め、国及び地方公共団体等の責務を明らかにし、いじめの防止等のための対策に関する基本的な方針の策定について定めるとともに、いじめの防止等のための対策の基本となる事項を定めることにより、いじめの防止等のための対策を総合的かつ効果的に推進することを目的とすることとした。」

これがまじめに作った法文と思えるでしょうか。

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議員定数とは何の数字か

2013年07月04日 | つぶやきの壺焼

国会の議員定数を減らそうという話は、出ては消え出ては消え、波間に漂う小さなブイのように見え隠れするだけでどちらにも動かない。

ブイは、必要に応じて見えればよいものだが、常にその位置になければならない。
どこかに動いて行ってしまっては困るものなのだ。
ブイ議案というカテゴリーがあったとすれば、議員定数の問題はそこに入れてもよさそうである。

議員定数というと、すぐに是正とか削減という話になる。
しかし、是正と言うからには、最も望ましい定数はどういう数値なのか、削減を唱えるからにはなぜ多すぎると言えるのか、減らすことの意義について十分な論議がされているのかどうか、そのあたりに問題がありそうな気がする。

税金をもっと取りたいから、議会も金がかからないようにと、定数削減が増税とセットで出てくるのも怪しい。
この削減話しが、身を切る努力などというという見せ掛け言葉と一緒になると、いかにも取引材料めいて聞こえる。
そもそも政府と国民の間での取引というのもおかしな話なのだ。

定数削減と格差是正、これらの基本のことがらが議論されないわけは何だろうと考えていたが、ことによると、まともに論議すれば唱えることと逆の結論に行ってしまうことが怖いのではないか、そんな気がしてきたが、どうだろうか。

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止められない、止まらない

2013年07月03日 | つぶやきの壺焼

八ッ場ダムのその後がどうなっているのか、何も報道されなくなった。
いわゆる公共工事は、いったん手をつければ、止められない、止まらない、スナック菓子の古いCMソングの文句のとおりになる。

むかし「湖底のふるさと」という歌があった。
ダムは、むかしは故郷がなくなることで人を泣かせた。
今はメシのタネが減ることに泣く人が出てくる。

「国策の前に疲れた人々」という見出しの記事がどこかにあったが、喜ぶ人の顔は完成のセレモニーのときだけにしか見られず、泣く人のほうが多いのではないかと思う。
計画どおり順調に進んでも泣く人が多いのに、軽率な新米大臣が、やめろと号令をかけたために、泣く人は何倍にも増えた。

国家は、人間の頭脳が作った動物であると中澤秀雄氏が言っていたが、ダムも人間の頭脳が作った怪物である。
ダムを、人間の生活の場、人里に作ろうとすれば、困ったことが次々に起こる。
怪物は、人間の生活の場にあらわれれてはならないものなのだ。


ダムという怪物には、問題が三つありそうだ。
1.完成イメージが先に立って、生成目的が後付けになること。
2.制作の効率が先に考えられて、居場所が決められること。
3.これで一儲けと喜ぶ人が増えることでプランが決まること。

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早いことがよいことなのか

2013年07月02日 | つぶやきの壺焼

え、もう来たの、というぐらい近頃の荷物は早く届きます。

スポーツ競技には速さを競うものが多いのですが、観覧スポーツの流行は、そこで求めていた“速さ”比べが“早さ”比べになって、日常生活の感覚も早いことがよいことのように変わってきました。
3日はかかるだろうと思っていた荷物が翌日に届くと、それだけで大満足します。
受け取ってから2~3日は箱も開かずにそのまま、それでも、なぜかひとにさせることには早さを望みます。

早いことは効率がよいこと、優れていることという、やや見当違いの判定基準で、ひとのすることは見定められます。
物を運ぶ仕事では、このゆがんだものさしに合うようにするには、人間が働くリズムをゆがめなければ追いつきません。

600キロを時速90キロで7時間走りづめ、国の基準では4時間運転したら30分の休みが求められていても、途中の「ひと眠り」が、かえって「不眠」を呼び込んで危ないからノンストップのほうが安全側だといいます。

なぜ急ぐのか、そのわけは、積み下ろし場所には全国からトラックが集まって、到着順に荷を下ろすので、30分遅れると、2時間は順番を待たなければならなくなるからだそうです。(朝日新聞DIGITAL)

早くて5日後か、まあいいやと思っていたのに、2日後の今朝着いた、代金の99%が送料である本を目の前にして、早いのはそんなによいことなのかと、不思議な気分です。

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