・・・・・・あわぞうの覗き穴・・・・・・

気が向いたときに、覗いてご覧ください。
何が見えるかは、覗く方々のお眼め次第です。

指数・係数いろいろ:15

2017年09月12日 | つぶやきの壺焼

求人倍率という経済指標があります。
仕事を探している人に対して、仕事をしてほしいと求める人数の割合を表す統計数値です。

これが1より少なければ、仕事を探す人が多く、人を求める仕事が少ない状態にあると見ます。
1より多ければ、人を求める仕事があっても、仕事を探す人が見つかりにくい状態にあると見ます。
ちょうど1ならば、どちらが足りないということもなく、世の中がうまくいっているかというと、そうとも言えません。

この統計は、ハローワークという奇妙な名前で呼ばれている公共職業安定所に登録されている求人求職を対象にしていますから、別の場、別の方法で行われている求人求職はこれに含まれません。

人びとが、より安いものを求め、より安く売るためにより安い賃金で働いてもらおうとする求人がたくさんあれば、仕事をして生きてゆく人のくらしはよい状態にはなりません。

安い賃金、ただ忙しいだけですぐ嫌になってやめたくなる、いつまで続けられるかわからない、遊んでいるように見える人からなんでも押し付けられるというぐあいに、人間どうしのすることが「仕事だから」のひとことでだんだんうす汚れていくことがあっても、ある部分のひとまとめにすぎない求人倍率の数値には、もちろん反映されません。

これらの数値は、長い期間の変化の傾向から、望ましい状態に向かっていたのか、あるいは逆だったのかを、振り返ってみることにしか使えないでしょう。

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