オーデック ブログ

写真好きの建築女子が綴る、日々のあれこれ!

エコな木です

2009年12月18日 | 植物
今年も残すところわずかとなってしまいました。

この時期といえば・・・やはり大掃除。
そこで、掃除にまつわる木を紹介します。


名前はわからなくても、見ていますよね。ヤシ科の『シュロ』です。
漢字では棕櫚と書きます。


        
残念ながら、古い葉をとるなどの手入れはされていませんが、
同じ写真を撮るにも、バックの背景が雰囲気出ているかな・・・と。


実家にも、私が小さいころ裏庭のほうにありました(今はもうありません)
今は亡き祖父は、この葉でハエタタキ(田舎なもんで)
そして幹の皮の部分で小さなほうきを作っていました。

葉の長さは30センチ以上あると思いますが、
ハエタタキの場合は茎をつけたまま、
葉を10~15センチに切ってヒモで編みこんで完成です。
(茎はかなり丈夫でそのまま柄になるわけです)

私は祖父に教えられ、
メダカの孵化などにこのシュロの幹の部分の繊維(皮)を使いました。
今思えば、この頃からエコに目覚めていたのかも・・・。



さて、本題ですが
なんと、明治から昭和初期にかけて『棕櫚産業』が盛んな時があったんです。

シュロで一番分かりやすいのが、
亀の子タワシや造園などで使うシュロ縄などです。
(竹垣などで縛る縄がこの自然素材であるシュロの皮なんです)

和歌山県の地場産業に「家庭日用品産業」があり、
全国シェアの約8割を占めるようなのですが、
このルーツが当時盛んだった縄・タワシ・ほうきなどを製造する、
『棕櫚産業』に端を発している らしいんです。

今ではナイロン製品の普及、電気掃除機があたりまえとなり、
掃除用具の主役の座を奪われてしまいました(今ではシュロのホウキ貴重です)

このシュロの木にも、
日本の高度成長と共に歩んだ、ちょっと悲しい歴史があるんです。

この木を見たら、是非思い出してください。
私は中華ナベ専用のシュロブラシ持っています。
(料理は今ひとつなのに道具にこだわっています)

知らなかった方は、
シュロの木を見つけたら、近くで幹の皮の観察もお忘れなく!
(亀の子タワシを想像しながら)


棕櫚産業について(和歌山社会経済研究所)


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