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認知症と呼ばれる病気は14種類

2014-07-30 14:39:50 | 健康管理
14種類の認知症、アルツハイマー病が60%、という記事に、ヨミドクターを読んでいてぶつかりました。

以下、森啓教授よりのご案内です。

認知症と呼ばれる病気には14種類ある。

認知症というと、アルツハイマー病が頭に浮かぶ。確かにアルツハイマー病が一番多くて、全体のだいたい60%を占めているが、残り40%がアルツハイマー病以外の病気なので、その認知症がどういう原因で発症しているかを見極める必要がある、と。

アルツハイマー病以外に主なもので、どんなものがあるかというと、
脳血管性認知症、ピック病、水頭症、レビー小体病、パーキンソン病認知症複合病など。

認知症は、「治る、よくなる認知症」ものと「現段階では治らない認知症」の2種類に分けることができる、と森啓教授。
アルツハイマー病や脳血管性認知症は治らないが、治るものには突発性正常圧水頭症、慢性硬膜下血腫、脳腫瘍、甲状腺機能低下症、ビタミン欠乏症、中毒障害などがある、と。


 また、脳のどの部分がやられるかによって、病気の種類が違ってくる。

人格、性格、計算、計画立案をつかさどる前頭葉の前頭前野がやられると、ピック病になる。
急に大声で騒いだり、駐車している人の車を無理やり開けようとしたり、意味不明な行動が目立ったり、万引きなどの反社会的な行動に出ることもある。

 一方、記憶に重要な役割を果たす海馬や側頭葉、辺縁系がやられると、アルツハイマー病になる。

 脳のどこがやられているかを調べるために、認知症の診断に脳画像が必要かというと、必ずしもそうではなく、
問診だけで、8割は正確に診断することができ、残る2割程度のケースで「ひょっとしたら、ほかの病気かもわからない」という時に、脳画像の検査を行うとのこと。

加齢が最大の原因

2012年時点で国内の認知症の人が462万。
もうすぐ認知症に移行するMCI(前駆期=軽度認知障害)と呼ばれる段階の人が2012年時点で400万人で、
合わせると862万人。今や、認知症は、ありふれた病気になってきた、と。

増えた理由は、日本人が長生きするようになったから、と森啓教授。
80%から90%は加齢によるものだと。

その他の原因として、まず遺伝子の変異が挙げられる。
家族歴や遺伝歴によって、必ず認知症になるという場合。
ただ、人数は非常に少なく、去年の調査では、日本全国で多く見積もっても3000人程度だと推計されている。

次に、遺伝的危険因子が上げられる。
認知症に関係する遺伝的危険因子としては、二つあり、

一つがアポリポたんぱく質E4、そしてもう一つが、女性とのこと。
この一番大きな理由は、女性の方が男性よりも長生きするということ。

その他、発症リスクと関連しているとされるX染色体が女性の方が男性よりも多いということと、
更年期に閉経を迎えた後のホルモンバランスの崩れが危険因子として作用していることも分かってきた、と。

さらに、環境的危険因子。
これは、糖尿病や高血圧などの生活習慣病が挙げられる。

また、怠惰な生活習慣として、運動をしないとか物事を考えないとかも問題。

そのほかに、ボクシングなどのスポーツによって起こる脳震とうなどの外傷、
それに「教育歴」。これは学歴のことを言っているのではなく、普段の生活でどれだけ頭を使っているかということだという。

☆ 森 啓(もり・ひろし) 大阪市立大学医学部教授(脳神経科学)
1974年 大阪大学理学部卒 1979年東京大学大学院博士課程修了
1987年 ハーバード大学ブリガム婦人病院研究員
1991年に東京大学医学部脳神経病理学教室助教授
1992年に東京都精神医学総合研究所分子生物学室長
1998年から現職
2009年から日本認知症学会理事長

医療機関と医師



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