せつなく朽ちた鉄扉

雑草地帯・日記部門。硬軟色々取り混ぜて、よろず話題の書き捨て場。
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子供の頃、初めて名前を覚えたアニメーターでした

2009-07-23 23:09:20 | 雑談雑感
最近名前を聞いてなく寂しいなとは思っていたけど、
いくらなんでも、こんな最悪な形で話題に上がって欲しく無かった。

 ■おくやみ 金田伊功氏=アニメーター (YOMIURI ONLINE)
 ■訃報:金田伊功さん 57歳=アニメーター (毎日.jp)

昔っからキャラが似ないとかパースが変とかアニメーターとしてどうよという特性で有名でしたが、昔っから動きで彼に並ぶ人はいないという独自のダイナミックな表現方法で有名でした。

生き物のように膨らむ爆風、真っ直ぐじゃない光線、ぐるぐると楕円軌道で地面にまで潜るカメラワーク、何故か一回止まってから加速するメカ、何より腕を上げ股を開いて吹っ飛ぶ人間。カメラの収差やフレアを取り入れた演出もありましたが、大抵は全くもって物理法則に反した表現でした。
でも、それを一気に動かすと、下手なCGなんかよりずっと迫力のある、本当にダイナミックな動きになるんです。本当に不思議なことに。絶対有り得ない絵が、下手な現実よりずっとダイナミックなんです。

そうやって今思うと、動きを純粋に空想から構築できた、まさに天才というべき人でした。
前述のように、アニメーターとしてはとにかくキャラの顔が似ない、頭身が崩れるという今じゃ出世できるか分からないタイプでしたけど、誰も見たこと無い「動き」を世に知らしめて、後世に残したという意味では、偉大なアーティストであり発明家だったと考えています。


出来れば富野のジイサンのように、今の若い連中にアニメの動きってジャンルを肴に色々愚痴って欲しかった。いや出来ればもっともっと原画を描いて欲しかった。もっと色々、後世に残して欲しかった。

合掌。
どうか安らかに。





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