せつなく朽ちた鉄扉

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経営者は社員がどういう一生を送れば良いと思っているのだろうか。

2006-12-28 00:18:06 | 雑談雑感

 ■ホワイトカラーの労働時間規制除外、労基法改正案へ(読売新聞) - goo ニュース

メチャクチャだ。どう考えても人件費削減以外の目的が見えない。

1人で1製品開発とか、完全に他人と縁の無い個人事業者のような仕事の人ならまだ分かる。これなら自分の仕事の進捗をだけを管理すれば良いのだから、自由裁量制が有利に働くと思う。例えば半年で仕事を終わらせて、半年遊ぶとか、そういう使い方も出来るだろう。

しかし、そんな人間が、会社という組織の中にそうそう要る訳が無い。大抵はチームとして働く職場であろうから、進捗が遅れていれば、他の人の手伝いをする事になるのが普通だ。自分だけ仕事が進んでいるからといって、大手を振って先に帰れる状況は滅多に無いのでは無いだろうか。

そもそも自由裁量制が認められるような特殊性のある仕事の場合、帰宅=次の出社まで担当部分はブラックボックスという事がままある訳で、何か起こりそうな可能性のある場合、念のためと称して仕事が無くても職場に拘束されてしまう事は非常に良くある。こういうアフターサポートは、会社にも本人にも「死に時間」でしかない。
現状は残業、深夜残業という賃金制度があるから、死に時間を極力減らすようマネージメントされている訳だが、自由裁量制になった場合は際限が無くなってしまう。帰宅した後でも、24時間いつ会社に呼び出されても、それも正当な業務という事になってしまう。締め切り前の3日徹夜すら「本人の裁量」という名で埋もれてしまう。

せめてサービス残業追放、連続6日業務禁止、有給完全消化と、経営者自らが先頭切って動いて日本の職場環境を完全に変えなければ、こんな制度を許せる訳が無い。許したが最後、過労のため労働意欲は下がり、生産性も下がり、手取りも下がり、景気も悪くなるだろう。


基本的に、休暇と残業に関しては、日本の経営者は全く信用ならない。
その部分を甘く甘く規制緩和する話なのだから、やはり疑念しか抱けない。

少なくとも、自分はこんなずさんな制度の下では働きたくない。
失業するよりは良いという考えもあるだろうが、自分の身体と精神を守るのは、結局は自分自身でしか無いのだから。



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