せつなく朽ちた鉄扉

雑草地帯・日記部門。硬軟色々取り混ぜて、よろず話題の書き捨て場。
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バカが踊る。

2007-05-27 23:25:48 | 雑談雑感
で、”あんな事”のお話。

毎日状況がころころ変わったペンタックス騒動でしたが、結局、半歩の譲歩もない、ペンタックスの完全敗北で幕が下りそうです。
ただ、HOYAの完全勝利かと言うと、そういう訳でも無いようで。

以下時系列順に並べてみました。まさしく1日1日が勝負でした。

 ■<ペンタックス>社長退任で調整 統合方針混乱で引責
  (Yahoo!ニュース:毎日新聞 2007.05.19)
 ■<ペンタックス>HOYAと会談へ 中核3事業維持を要望
  (Yahoo!ニュース:毎日新聞 2007.05.20)
 ■<HOYA>ペンタックスへの友好的TOB合意
  (Yahoo!ニュース:毎日新聞 2007.05.22)
 ■<ペンタックス>人事案決定延期、筆頭株主スパークスが要求
  (Yahoo!ニュース:毎日新聞 2007.05.24)
 ■ペンタックス取締役会 綿貫社長ら総退陣 統合問題なお流動的
  (Yahoo!ニュース:産経新聞 2007.05.25)
 ■ペンタックス新社長に谷島氏、来週の臨時取締役会で内定へ
  (Yahoo!ニュース:読売新聞 2007.05.26)

しかしこれ、ペンタックスから見ると、はっきり言って完全敗北ですよ。

   ●現ペンタックス経営陣は社長含め全員辞任
   ●新役員のペンタックス枠は6人中2人。独自経営権は実質存在しない。
   ●2年後以降のペンタックスの存続については約束なし。

取り合えずHOYAの子会社になるという形に落ち着いたようですけど、約束の2年を過ぎたらどうなるんでしょうか。今後の命運は新役員次第ですけど、そこでの影響力は1/3ですからね。生殺しみたいな感じにならなければ良いのですが。

とはいえ、攻め側のHOYAから見ると、これも勝ちとも言えない話なんでして。

   ●HOYAの医療事業だけを見れば、経営統合から子会社化は大きな後退。
   ●子会社化したのに送り込める役員は6人中2人だけ。過半数取れない。

当初から言われていた事でもありますが、正直HOYAには大した得の無い結果に見えます。子会社化でも構わないという妥協をしてまでペンタックスを買う理由が未だに分かりません。
医療関係でペンタックスの力が欲しかったのなら、普通に会社間の協力関係を結ぶだけで良かったような気がするんですけど。HOYAの株主は何も言わないんでしょうか。


で、いつの間にか第三勢力になっていたのがスパークスグループ。
最初はHOYAの傀儡だと思っていたんですが、どうもHOYAとはまた別の考えを持っているような感じがします。

   ●ペンタックスの役員にスパークス枠が2名。経営に積極参加の意向。
   ●そのうち1名が企業再生のアリックス・パートナーズ。

アリックスパートナーズってのは傾いた会社の企業再生専門のコンサルティング会社らしいんですが、単なるリストラ屋やコストカッターという訳ではないようです。当然ハゲタカでもありません。そういう会社を送り込んでくるということは、スパークスはペンタックスを独自に再生させるつもりなんでしょうか。
投資会社だから普通にTOBに協力して株売って終わりだろうと思っていたんですが、何がやりたいのか見えてこないので、少し不気味です。


ようやくまとまりつつあるペンタックス問題ですが、まずは6月の株主総会。次は2年後の存続問題。この2つが取り合えずのマイルストーンになりそうです。まだ完全には落ち着かない感じですね。



しかし、こうやって統合だTOBだ企業価値だと話している人々って、ユーザーの存在って頭にあるんでしょうかね。

あんたらがどれだけ損しても知ったこっちゃありませんが、ユーザーに無念の思いを抱かせるような事だけは、くれぐれもしないで頂きたいです。



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