可愛いおばあちゃんになろうね～がOさんの口癖。
Oさんはベテランのヘルパーさん。膝が痛いと言いながら待っていてくれる人が居るのでもう少し頑張るという。面倒見がいい。ユーモアがあっていつも笑わせてくれる。小さなことにもよく気がつく。Oさんといると楽しい。みんなが笑顔になる。さよならしたあとも自然と笑みがこぼれる。
そんなOさん云く。何ごとにも感謝してありがとうの心をもつこと。それと謙虚さが大事だという。老人になれば、その人がいかに生きて来たかが分かると。謙虚さのない人はあかんよと。横柄、上から目線、してもらって当たり前…。ありがとう～の言葉一つで優しくなれる。体験からの言葉には重みがある。実はいつも明るいOさんですが、自慢の一人息子さんを高校生の時に骨の癌で亡くされた。息子さんは野球部のエースで人気者。ハンサムで優しい息子さんでした。Oさんの悲しみは深くしばらくは声もかけられませんでした。もう30年も前のことになります…。病気の人には人一倍気配りし励まされているOさんには頭が下がります。
老人になると怒りっぽくなる人が増えた…。あれ？そんな人じゃあなかったのにという事が時々ある。我慢することが出来なくなるのだろうか。開き直りでしょうか。遠慮のない言葉…。言われた方はしばらく引きずります。
先日の「こころ旅」で監督と正平さんが「米原」の読み方で「まいはら」「まいばら」とちょっとしたやり取りがあった。後で監督さんが「言葉がきつくなってすみません」。正平さん「泣きそうになったわ～」と。気心知れたクルーとの仲でもこんなことがあるのですね。でも正直に謝っておられました。人の振り見て我が振り直せですね。わがままで気ままな自分を反省。心します。憎らしいおばあちゃんになったらあかんね。
＊見た映画 「二重生活」（日）「ボーイ・ミッツ・プサン」（日）
