久々に合格体験記です。
「法人税法」
この科目は私の税理士試験の戦いの歴史そのものでした。
平成10年 大原一般通信 相続との両立は不可能で途中で挫折
手応えまったくなし×
平成11年 大原上級通信(ここで1科目に絞れば結果は違ったかも…)
理論OK計算がイマイチ ボーダー届かず×
平成12年 大原上級資料
理論OK計算まずまずボーダー越え でも×
平成13年 大原上級通信
ラスト一科目の気の緩みか?
理論は的外れを書いてしまい計算はケアレス連発
帰りの電車で不合格を確信 当然×
平成14年 大原上級資料
理論計算ともに自信有り合格確実ライン突破 でも×
平成15年 大原上級通学
気分を変えようと久々に通学
理論計算ともに自信有り合格確実ライン突破 でも×
実はこの平成15年でもう税理士試験は諦めてしまおうと思っていました。
この年は公私にいろいろありまして心身ともに大ダメージを受けており、
受験勉強はしていたものの、受ける前から
「きっと昨年みたいに手応えはあるけど落ちるのではないか…」
と弱気の自己暗示がかかっておりました。
官報に名前がなかったときも「やっぱり」と思うと同時に
もうこんな試験のために自分の人生をかけるのは辞めて、
サラリーマンに戻って家族のために違う楽しみを見つけて
生きていこうなんて思っておりました。
平成12年、14年、15年と3回もそこそこの
手応えがあったにもかかわらずの不合格は
私の気力を本当に奪い取っていました。
業界を変えようと思っていた私は誕生日の12月20日で
勤めていた会計事務所を辞めました。
年内はゆっくりして再就職先を探そうと
辞めた当日は開放感に浸っていました。
その次の日です。人間は本当に不思議なものです。
開放された瞬間に「やはり試験を諦めてよいのだろうか?」
と自問自答が始まりました。
答えはすぐに出ました。
「やはり諦めてはいけない。」
「試験を続けるとなるとやはり再就職は会計事務所がよいだろう」
妻も当然賛成してくれました。
年末でしたが一社だけ面接してもらうことができ
おかげさまですぐこの事務所から内定をもらえました。
余談ですが、このとき39歳でしたが、30歳経験なしでこの業界への
就職活動より楽だったのが不思議な感覚でした。
これまで30人規模の比較的大きな事務所に勤めていましたが
最後に勤めたこの事務所は5人のこじんまりとした事務所でした。
仕事量もこれまでよりも少なく、勉強するには最高の環境でした。
職員の中で法人税法に合格していないのは私だけというのが
何よりも刺激になりました。
専門学校にも相談に行った結果、この最後の一年は
上級の資料コースでの勉強をすることにしましたが、
この同僚のアドバイスが一番の勉強材料でした。
自分が落ちた年に受かった人の話は本当に参考になりました。
その違いは一目瞭然でした。
受かった人は「自分ができるところは全部解答していた」ということです。
私が手応えがあっても落ちた年は2、3箇所一般クラスの学習項目に
手をつけず、いわゆる上級項目や実務でやったことのある
難しいところを解答していたのです。
基本を無視した解答をしていたのですね。
私は法人税法はボリュームがあるから手をつけなくて良い箇所がある
というのを誤って考えていたのです。
もう何年も法人税をやっているのだから「格好良く合格したい」
という感覚になっていたのだと思います。
だから、難しい箇所を解いていい気になっていたのだと思います。
当然それで時間がなくなり、本来解ける項目が手をつけられないでいたのです。
計算過程の端折り方とか悩んでいたのですが、
そういうテクニック的なことは二の次で
できるところは計算のタイトルなんて端折ってでも
なりふり構わず得点を重ねるという貪欲さが大事なんだと
ようやくわかったのです。
最後の一年の学習内容はこれまでの総復習という感じで
演習中心したが、久しぶりに気力が充実していました。
私の法人税の勉強方法はとても他の人の参考には
なるものではないと思います。
相続税同様、基本がおろそかでした。
また、実務で法人税は触れているからと変なプライドが
余計に基本の大切さを忘れさせていたと思います。
受かった年はこれだけ長く法人税の学習をしていましたから、
当然、計算テキストの学習内容はほぼ頭に入れており、
理論も60題近くは暗記しておりました。
<平成16年本試験>
・理論
この年は納税義務の理論だったのですが、解答形式を考えさせる内容でした。
開始後5分くらい考えたのですが、自分を信じて進みました。
もう一題はまったくノーマークだった「適格合併等の場合の特定資産の
譲渡損失等の損金不算入」が出題されました。
最初は何を解答すればよいかわかりませんでしたが、
長年の受験暦のおかげで一度は暗記しており、
「理サブのあそこだ」ということがわかり、何とか作文できました。
・計算
この年は別表五(一)のみの解答用紙で、面食らった受験生が
多かったようです。でも、ベテランの私はこのくらいでは全然
面食らいませんでした^^;。
散々痛い目にあってきましたが、今回は気力も充実しており、
できる箇所は遠慮なくガンガン解答してきました。
終了後、「とにかく悔いなく終わった」という充実感がありました。
自己採点はノーマーク理論がどれくらいの採点になるか微妙でしたが、
とにかくボーダーラインは超えていました。
ノーマークの理論と計算の「仮払税金認定損」の調整を忘れたことが
気になりつつ、発表の日を迎えました。
8時40分、事務所のパソコンで官報を見ました。
名前がありました(^^)!
自分の名前を見つけた瞬間は本当に震えがきました!!!
本当に諦めなくてよかったと心から思った瞬間です。
合格まで長くかかりましたが、その間、法人税法の改正で
「適格組織再編」「資積と利積」「自己株式」「連結納税」等々
税理士試験の中で有無を言わさず学習できたことは良かったと思います。
多少負け惜しみですが…^^;。
さて、本試験まであと2週間ですね。
これまで合格体験記を科目別に書いてきましたが、
税理士試験はどの科目も「一般クラスで学習する基本項目」を
確実に解答することで合格答案になるのではないかと思います。
働きながらで思うように勉強できていない方でも
まだまだ諦めてはいけません。
私の消費税のようなラッキーがあるかもしれません。
とにかく試験会場に行って、受験しなければ
そのラッキーすら放棄することになります。
それから、この2週間の過ごし方が本当に大切です。
私の経験上、この2週間で実力はいくらでも伸びます。
とりあえず、Aランクの理論、合格作戦(大原の直前教材)を
死に物狂いでやれば、合格の可能性はまだ消えていないと思います。
(これは合格を保証するものでないことはご理解ください!)
「基本を大切にすること」「諦めないこと」「冷静に解答すること」
が税理士試験に一番大切なことだということを
受験生へのエールとして私の「法人税法合格体験記」を終わります。
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「法人税法」
この科目は私の税理士試験の戦いの歴史そのものでした。
平成10年 大原一般通信 相続との両立は不可能で途中で挫折
手応えまったくなし×
平成11年 大原上級通信(ここで1科目に絞れば結果は違ったかも…)
理論OK計算がイマイチ ボーダー届かず×
平成12年 大原上級資料
理論OK計算まずまずボーダー越え でも×
平成13年 大原上級通信
ラスト一科目の気の緩みか?
理論は的外れを書いてしまい計算はケアレス連発
帰りの電車で不合格を確信 当然×
平成14年 大原上級資料
理論計算ともに自信有り合格確実ライン突破 でも×
平成15年 大原上級通学
気分を変えようと久々に通学
理論計算ともに自信有り合格確実ライン突破 でも×
実はこの平成15年でもう税理士試験は諦めてしまおうと思っていました。
この年は公私にいろいろありまして心身ともに大ダメージを受けており、
受験勉強はしていたものの、受ける前から
「きっと昨年みたいに手応えはあるけど落ちるのではないか…」
と弱気の自己暗示がかかっておりました。
官報に名前がなかったときも「やっぱり」と思うと同時に
もうこんな試験のために自分の人生をかけるのは辞めて、
サラリーマンに戻って家族のために違う楽しみを見つけて
生きていこうなんて思っておりました。
平成12年、14年、15年と3回もそこそこの
手応えがあったにもかかわらずの不合格は
私の気力を本当に奪い取っていました。
業界を変えようと思っていた私は誕生日の12月20日で
勤めていた会計事務所を辞めました。
年内はゆっくりして再就職先を探そうと
辞めた当日は開放感に浸っていました。
その次の日です。人間は本当に不思議なものです。
開放された瞬間に「やはり試験を諦めてよいのだろうか?」
と自問自答が始まりました。
答えはすぐに出ました。
「やはり諦めてはいけない。」
「試験を続けるとなるとやはり再就職は会計事務所がよいだろう」
妻も当然賛成してくれました。
年末でしたが一社だけ面接してもらうことができ
おかげさまですぐこの事務所から内定をもらえました。
余談ですが、このとき39歳でしたが、30歳経験なしでこの業界への
就職活動より楽だったのが不思議な感覚でした。
これまで30人規模の比較的大きな事務所に勤めていましたが
最後に勤めたこの事務所は5人のこじんまりとした事務所でした。
仕事量もこれまでよりも少なく、勉強するには最高の環境でした。
職員の中で法人税法に合格していないのは私だけというのが
何よりも刺激になりました。
専門学校にも相談に行った結果、この最後の一年は
上級の資料コースでの勉強をすることにしましたが、
この同僚のアドバイスが一番の勉強材料でした。
自分が落ちた年に受かった人の話は本当に参考になりました。
その違いは一目瞭然でした。
受かった人は「自分ができるところは全部解答していた」ということです。
私が手応えがあっても落ちた年は2、3箇所一般クラスの学習項目に
手をつけず、いわゆる上級項目や実務でやったことのある
難しいところを解答していたのです。
基本を無視した解答をしていたのですね。
私は法人税法はボリュームがあるから手をつけなくて良い箇所がある
というのを誤って考えていたのです。
もう何年も法人税をやっているのだから「格好良く合格したい」
という感覚になっていたのだと思います。
だから、難しい箇所を解いていい気になっていたのだと思います。
当然それで時間がなくなり、本来解ける項目が手をつけられないでいたのです。
計算過程の端折り方とか悩んでいたのですが、
そういうテクニック的なことは二の次で
できるところは計算のタイトルなんて端折ってでも
なりふり構わず得点を重ねるという貪欲さが大事なんだと
ようやくわかったのです。
最後の一年の学習内容はこれまでの総復習という感じで
演習中心したが、久しぶりに気力が充実していました。
私の法人税の勉強方法はとても他の人の参考には
なるものではないと思います。
相続税同様、基本がおろそかでした。
また、実務で法人税は触れているからと変なプライドが
余計に基本の大切さを忘れさせていたと思います。
受かった年はこれだけ長く法人税の学習をしていましたから、
当然、計算テキストの学習内容はほぼ頭に入れており、
理論も60題近くは暗記しておりました。
<平成16年本試験>
・理論
この年は納税義務の理論だったのですが、解答形式を考えさせる内容でした。
開始後5分くらい考えたのですが、自分を信じて進みました。
もう一題はまったくノーマークだった「適格合併等の場合の特定資産の
譲渡損失等の損金不算入」が出題されました。
最初は何を解答すればよいかわかりませんでしたが、
長年の受験暦のおかげで一度は暗記しており、
「理サブのあそこだ」ということがわかり、何とか作文できました。
・計算
この年は別表五(一)のみの解答用紙で、面食らった受験生が
多かったようです。でも、ベテランの私はこのくらいでは全然
面食らいませんでした^^;。
散々痛い目にあってきましたが、今回は気力も充実しており、
できる箇所は遠慮なくガンガン解答してきました。
終了後、「とにかく悔いなく終わった」という充実感がありました。
自己採点はノーマーク理論がどれくらいの採点になるか微妙でしたが、
とにかくボーダーラインは超えていました。
ノーマークの理論と計算の「仮払税金認定損」の調整を忘れたことが
気になりつつ、発表の日を迎えました。
8時40分、事務所のパソコンで官報を見ました。
名前がありました(^^)!
自分の名前を見つけた瞬間は本当に震えがきました!!!
本当に諦めなくてよかったと心から思った瞬間です。
合格まで長くかかりましたが、その間、法人税法の改正で
「適格組織再編」「資積と利積」「自己株式」「連結納税」等々
税理士試験の中で有無を言わさず学習できたことは良かったと思います。
多少負け惜しみですが…^^;。
さて、本試験まであと2週間ですね。
これまで合格体験記を科目別に書いてきましたが、
税理士試験はどの科目も「一般クラスで学習する基本項目」を
確実に解答することで合格答案になるのではないかと思います。
働きながらで思うように勉強できていない方でも
まだまだ諦めてはいけません。
私の消費税のようなラッキーがあるかもしれません。
とにかく試験会場に行って、受験しなければ
そのラッキーすら放棄することになります。
それから、この2週間の過ごし方が本当に大切です。
私の経験上、この2週間で実力はいくらでも伸びます。
とりあえず、Aランクの理論、合格作戦(大原の直前教材)を
死に物狂いでやれば、合格の可能性はまだ消えていないと思います。
(これは合格を保証するものでないことはご理解ください!)
「基本を大切にすること」「諦めないこと」「冷静に解答すること」
が税理士試験に一番大切なことだということを
受験生へのエールとして私の「法人税法合格体験記」を終わります。
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(31歳仕事は非会計事務所情報サービス業です。簿記は日商2級取得済みです。)
私は昨年9月簿財を2科目同時スタートさせましたが
年が明け1月になり計算演習、3月には実判もはじまり
平日週4回通学から土曜日も通学
週5日通学するようになり・・・
ついに力尽き負け
財表は切り捨て今は簿記論のみやっております。
正直簿記論だけでもかなり大変ですが
1年1殺?の気持ちで1歩ずつ勉強していきたいと思います。
小さいときから偏差値は低かったので
間もなく結婚もするので
ばかなりにこつこつとやっていきます。
ここのブログ非常に参考になりました。
働きながら合格されたんんて
尊敬に値します。
腰痛は気をつけてください!
PS
予備校のパンフに出ている
2,3年で合格する人は
めちゃくちゃすごい人なんですね
はじめまして!税理士の新井です。
初のコメントをつけていただき、感謝感激です(^^)!
簿記論、頑張ってくださいね!
本試験でどんなに難しい問題が出題されても
惑わされず、ご自身の知識で解答できるところを
見つけ出し、確実に得点することが大事です。
「1年1殺こつこつと」という気持ちが
働きながらの場合は本当に大切ですね。
辛くなるときもあるかと思いますが、
もうすぐご家庭も築かれるとのことですから
これをモチベーションに頑張ってください!
とにかく「諦めないこと」が合格には欠かせません!
学校のパンフレットは商業用ですから
それを目指すくらい強い気持ちは必要だと
思いますが、気になさらないことですね(^^)!
試験のことはまた書いていきたいと思いますので、
また、遊びに来てくださいね!
今後ともよろしくお願いいたします。
はじめまして。コメントありがとうございます。
もう2年も前の記事ですが、ご参考になったとのことで嬉しく思います。
働きながらの簿財法の三科目とはすごい!
受験仲間がいない環境だとモチベーション維持も大変だと思います。
くじけそうになったときには
「何のために自分は税理士を目指そうと思ったのか?」
という初心を是非思い出してください。
合格した後にこんな税理士になりたいという理想も持つのもよろしいのではないでしょうか?
働きながらとのことなのでくれぐれも体には気をつけて、勉強との両立を頑張ってください。
最近は実務編での記事が多くなっていますが、今後も遊びに来てください。