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消費税法 合格体験記

2007-07-13 17:17:54 | 税理士試験
まず、受験科目の選択した順番の理由を書きたいと思います。

私は税理士試験の勉強を始めるにあたって、1年1科目ずつ、
順番は簿⇒財⇒法⇒相⇒消と考えていました。
実際は簿財⇒消⇒相⇒法の順番でした。
私が3年目に消費税を選択した理由は消極的発想からでした。

結果として簿財2科目同時合格でしたが、先日もご紹介したとおり
本試験直後はまったく自信がありませんでした。

簿記は第三問目の白紙箇所が多かったし…。

財表は問題の難易度からして周りはもっとできているだろう…。

1年目の不合格で税理士試験がそれほど甘くはないと
やや自信喪失気味で、解答速報なんて見る気もおきませんでした。

さて、9月からどうしようと考えました。そのときの結論は、

「簿財とも落ちていたら、3科目やろう。そうなると量の少ない消費税にしよう」

という、今考えるとゾッとするような考え方でしたね^^;。

私の通っていたのは大原の大宮校でした。
消費税担当の講師がわりと癖のある方だと噂を耳にし、また、
3科目まわすとなると自分の時間でやれるほうが良いかなと考えました。
仕事も担当件数が増え、必ず決まった時間に学校に行ける
状態でもなくなっていたので、「通信教育」で消費税を受講することにしました。
なにせ、人生をかけた決断で試験を受けていましたから、
「通信教育だと教材をためる」なんて自分には絶対に当てはまらない!
と心に誓っていました。

申し込みに大原まで行ったときに、初めて簿財の模範解答を手にしました、

家に帰って何気に自己採点をすると想像を超える手応えでした。

ボーダーラインを大幅に超えていました。
さっきまでの消極的発想は吹っ飛んでしまいました。

「絶対はないけど、2科目とも受かっている可能性が高い」

今思うとこの勢いのある3年目にここは何が何でも
法人税への受講を決めていればよかったのです!

ところが、1年目の失敗が邪魔をしていました。
どうしても合格の自信がなく、だめだったときのことのほうが
頭をよぎってしまうのです。
私の出した結論は次のとおりでした。

年内は相続と消費を通信で受講し2科目とも受かっていたら、
このまま来年2科目受験しよう。
1勝1敗だったらだめだった科目と消費税、
2敗だったらそのとき考えよう。
2科目は去年も経験済みだし、ボリューム的にも
これならやれるだろう…。

税理士試験は年一度で試験から発表までの期間が
長すぎるので、次年度の科目選択をどうするかを
悩む方は多いのではないでしょうか?

一概に言えませんが、ここでの科目選択が
結果的に税理士試験を長引かせたのかなと
自分では思っています。

この次年度の科目選択の難しさが税理士試験が
大変な理由の一つだと私は思います。

さて、実際の受験勉強です。

簿財の2科目と税法の2科目は全然違うことに
9月に開講してから気づきました…。
簿財は重なる項目があり、相乗効果がありましたが、
消費税と相続税、まったく内容が異なるこの二つはかなり厳しかったです。
特に相続税はまったく馴染みがなかったので、
10月くらいにはもう訳がわからなくなっていました。

でも、意地があったのでこのまま3月くらいまで
2科目を何とかまわしていました。
いや、回していたのではなく、ただテープを聴くだけになっていました…。

共倒れを恐れて、4月からはメインを消費税に絞り、
相続税は気分転換で流す程度に勉強して
来年につながればよいと方針を決めました。

それにしても初めての理論暗記は非常に苦痛で、仕事の忙しさも
増したことから本当に悪戦苦闘でした。

計算もだされた宿題のうち個別問題はほとんど手をつけませんでした。
消費税は実務で接していたし、私は平成元年に就職をして
経理に配属されたため、すでに数年消費税に接していたので、
可否判定の基礎が頭にあったのです。
だから、基礎は適当にこなしてもなんとか総合問題に手がつけられたのです。
でも、調整対象固定資産とか転用とかなんともあやふやな状態でした。

こんな状態でよく合格できたと思います。

要因はとにかく「ラッキーだった」につきます。

本試験に用意した理論はAランクとBランクの数題で
20題はなかったと思います。
計算も「合格作戦」頼みでした。

本試験の理論はヤマが当たって個別がAランクべた書きと
応用理論も概要をそれなりに書けばAランクで何とかなるような出題でした。
でも、書く練習をほとんどしていなかった私は書くのが遅く
なんと70分かかってしまったのです^^;。

そこから、あせりながら計算に取り組みました。
仕入れ税額控除の資料はどれも簡単でした。
何か嫌~な予感がしました…。

その予感はあたり、最後の資料で、「簡易課税制度」とわかりました。
残り時間は30分は切っていたと思います。

大きく深呼吸して落ち着かせました。
計算過程は原則と、特例の有利計算のうち絶対にありえない
組み合わせは省略して、とにかく最終値を埋めることだけ実施しました。
残り数秒で何とか最終値をうめることができました。

諦めなかったことが良かったのか奇跡が起きたのです!
模範解答を見ると、なんと最終値が合っているではないですか(^^)!

簡易課税の総合問題は本試験の2、3日前に一度解いていたのと
実務でよく見ていたので何とか対応できたのです。

私が受けた平成9年は税率が変わった年で、改正後も旧税率を使用できる
経過措置を知っているかどうかが最終値に大きく影響したのです。
この経過措置は実務では非常に重要視されていて、折りしも私は
当時勤めていた会計事務所の「消費税担当」としてこれに取り組んでいたのです。

理論暗記も最後まで諦めず、とりあえず最低限は暗記したこと、
仕事で忙しかったのですが、それを何とか試験に活かそうとしたことが
結果的に運を呼び込んだのでしょうか…。

結果は「合格」でした。

決して、何もしていないのに合格したわけではありませんが、
消費税は5科目のうち、一番ラッキーだった科目だと思っています。

この時点では科目選択も間違いだったとは思うはずがありません。
働きながら3年で3科目合格ですよ…。
でも慢心していたことは間違いありません^^;。

ここから税理士試験の壁の高さを思い知らされることになります。
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