夫婦で新しい人生にトライしてます~日本編

15年ぶりにカナダから帰国。終の棲家と選んだ北海道美瑛町から日々の生活を綴ります。

大雪高原沼巡り

2023-09-25 07:54:19 | 山歩き

快晴となった昨日、大雪山国立公園の中でも超有名な紅葉スポット「大雪高原沼」を巡るハイキングに出かけて来ました。北海道に来たばかりの頃、紅葉の写真を眺めていて旭岳や黒岳と共にこの大雪高原沼を見つけ、昨年から「これは絶対出かけなければ」と思っていた場所でした。

ピーク時の紅葉

昨日は移住者で作る美瑛樹山の会の絵美さんの呼びかけで私たちを含めて5人のメンバーで歩きました。普段は車でスタート地点となる標高1230mの大雪高原山荘まで行けるのですが、紅葉が見ごろのこの時期は交通規制が行われ、6㎞ほど離れた大雪ダム湖に車を停めそこからはシャトルバスでの移動でした。

朝6時の気温は1度と寒かった臨時駐車場

日曜日でもあり快晴が予報されていたので相当混むだろうと3時半に起床し、4時半に出発、6時にはシャトルバス乗り場に着きましたが、もうたくさんの人が6時半の始発バスを待っていました。私達もそれに乗り30分ほど林道を走って高原山荘に到着。

そこで待っていたのは「ヒグマ情報センター」でのひぐまに関する15分ほどのレクチャーでした。このエリアはひぐまの生息地で今も5組の親子が生活しているということで、彼らといかに共存共栄するかを聞かされました。ここを通らないと登山道には入れない仕組みになっています。

私たちが歩いている時にも登山道にはいつ見つけたものかを示した熊のフンが点々と落ちていました。ただ、7月、8月は見かけることが多いそうですが、9月になると少なくなるということで、昨日もお会いすることはありませんでした。

今年は夏が異常に暑かったため残念ながら例年ならピークと思われるこの時期の紅葉はまだ始まったばかりで、それでも青い空に赤や黄色、それに緑が映えて気分はわくわくでした。

沼巡りというくらいでこのエリアには大小10以上の沼が点在し、そこをハイキングのよう気分で紅葉と目の前の2000m級の大雪山緑岳を見ながら歩きました。また火山地帯ですから時々川沿いにお湯が激しく噴出している様子も見られました。

ただ、1周7㎞のコースの内、中間の高原沼まで到達したらそこから引き返すのが一般的で、その先を周回しようとすると後半は沢沿いのかなり急な下りのコースとなります。私たちは折角だからと悪戦苦闘しながらも周回のコースを選び、標準タイムが5時間のところ6時間かかって一周しました。疲れましたが楽しい一日でした。

ピークの紅葉を見たい気もしますが、まだ近辺にはたくさんの紅葉スポットがあるのでそれらを見歩くことも忙しく、ここはまた来年訪れようと思いながら帰ってきました。

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今日は秋分の日

2023-09-23 07:50:16 | 美瑛町~秋

今日9月23日(土)は秋分の日で祝日です。こういう風に書かないと私たちは15年間この日に日本にいなかったので気が付かないで過ぎてしまうところでしたので覚書のように書いています。

昨年の今日カナダのコキットラム市で

カナダにも春分の日、秋分の日はequinox dayとしてあることはありましたが、意味は昼と夜の時間がイコールになる日という程度でした。あまり気にする人はなかったように思います。それは日本でも昼と夜が同じ長さの日だとは言いますが、実際には今日の美瑛町の日の出は5時17分、日の入りは17時27分ですから昼のほうが10分長く同じではなく、そこにこの日の意味を見出している人は多くはないでしょう。

ただ、これからは12月の冬至へ向けて徐々に夜の方が長くなってくる気分が落ち込む日が続くなぁという感慨はあることと思います。暑かった今年の夏は今週から一気に空気が変わって、朝は10度以下の気温となりそろそろ暖房が欲しくなってきた北海道です。

日本人はそれよりも秋の彼岸の中日としてお墓参りをする日としての意味のほうが強いのかも知れません。我が家は日立市にお墓があるのでこの時期に墓参りは出来ません。11月に水戸へ出かける時に考えましょう。

この日が祝日であることは、お彼岸の中日には家族で墓参りをしろという考え方からだそうですが、それでは今日のように土曜日でほとんどの方は休日になっている日と重なるのだから次の月曜日は振り替え休日になるのではと考える人もあるかと思いますが、これはなりません。月曜日の振り替え休日はあくまで日曜日と祝日が重なった場合だけで、そうすると来年の秋分の日は9月22日(日)と決まっているので来年は月曜日が振り替え休日になるようです。

お彼岸にはおはぎを食べるのでしたね。手に入るかどうか分かりませんがこれから近所のセコマを覗いて見ようと思います。

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すずらん大学でアイヌ問題の講義

2023-09-22 08:00:55 | シニアライフ

月1回のペースで講義を行っている美瑛町主催のシニアカレッジ「すずらん大学」ですが、8月は1泊2日のの研修旅行があったため、昨日は7月以来2か月ぶりの講義となりました。

毎回書いていますがこの日は朝から忙しく、朝9時のホームルームに始まり、9時30分から11時30分までの講義、昼食休憩中に朝だけでは終わらなかったホームルームでの話し合い、1時から選択学習(私達は2人とも太極拳)、3時から自治会役員会と続き、終わりは4時になっていました。

昨日は徐々に親しみを増してきた13名のクラスメートが2か月間のご無沙汰期間を埋めようとカラオケパーティを企画し、大学終了後クラスメートの夫婦が経営するカフェに三々五々集まり夜7時までカラオケとおしゃべりに興じる結束ぶりも示しました。疲れました。

昨日の講義は、旭川法務局人権擁護課の課長を招いて「アイヌの人々に対する理解と認識を深めよう」という演題でした。北海道ならではの講義かも知れません。これまで個人的に町主催の講演会に参加したり、「川村カ子トアイヌ記念館」や先日の研修旅行で「ウポポイ国立アイヌ民族博物館」を訪ねたりして少しづつですがアイヌについての知識を得つつあるところですが、歴史など体系だった話を聞くには良い機会だと思い期待して臨みました。

しかし、アイヌの歴史や法的取り扱いの変遷などについてほんの少々の説明と、過去の政府や北海道が実施したアンケート結果などで差別の実態が数字で語られただけでいかにも行政が行っている啓発活動の域を出ない話に、それでもそれらも皆初めて聞く話でしたから意義はあったものの少しも高揚しない印象はぬぐえないものでした。たまたま役職についている課長の力量の問題なのか、自信なさげな話し方とウポポイに出かけたことがないという話に苛立つクラスメートもいました。

一昨日、札幌法務局が杉田水脈(すぎたみお)自民党衆議院議員がSNSに投稿した「アイヌの民族衣装のコスプレおばさんまでが登場(中略)同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなる」という表現を人権侵害に当たると認定したニュースが出たばかりですから、同じ法務局の人間としてこういうことにも触れて欲しかったものでした。

現役時代に本州以南では必ず向き合わなければならない被差別部落に関する啓発講義などを何度か受講したり自分で主催したこともありましたが、何よりも語り手は差別を許さないという信念を情熱をもって訴えなければ誰の心にも響かないということを改めて思い出しました。今になってその当時役所の人間だった自分はどうだったろうと考えて冷や汗も感じました。

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アッと驚く夢芝居

2023-09-21 07:05:37 | 日記

昨日は、旭川市民文化会館で催された梅沢富美男と研ナオコの「アッと驚く夢芝居」興行を見て来ました。ちょっと私たちのこれまでの嗜好とは違う気がしましたが、日本に帰ったら今まで経験したことがないジャンルにも顔を出してみたいと思っていたので、先日地元のコマーシャルフリーペーパー「ライナー」にこの公演のチケットがS席通常7千円のところ4千円とあったので「行ってみようか」となりました。

梅沢富美男は女形役で有名な面白いおじさんとしてテレビでお馴染みですし、研ナオコはドリフと一緒の時代から笑いながら見ていたり、歌手としては桑田佳祐の「あきらめの夏」、中島みゆきの「あばよ」、「かもめはかもめ」など良い歌を歌ってきたから好感をもっていました。最近はyoutubeで70歳になった素の顔を出していてこれも良しです。

昨日は、2時からの昼の部の公演だったのでどれほど人が集まるのかと思いながら出かけてみてビックリ!会場は満席でした。4時半に終了して帰る時には5時半から開場の夜の部にもたくさんの人が並んで待っている状態で、彼らの人気なのかこういう文化は以前に出かけた渡辺貞夫などよりはずっと人を惹きつけるのか、多分全国どこへ行ってもすごい人が集まるのだろうなと思い知らされました。

公演は三部に別れ、一部ではいわゆる人情ものお芝居に二人が絡み、二部では梅沢が笑いを振りまく司会役をしながら研ナオコが歌手として上記の歌などを披露し、三部では梅沢お得意の女形役の七変化で踊りを見せてくれました。

今まで親しんできた文化とは少し違った趣きであったのでそれぞれに面白くはあったのですが、芝居や踊りは今一つ気分が乗ることはなく、ただ何よりも彼ら二人のトークが面白くて笑ってしまいました。

それと最近富良野演劇工場で役者さん達の話などを聞いていたので、改めて芝居や踊りを披露する役者さん達の発音や演劇の上手さには「さすがプロ」と感心しました。人前で演じることを生業とする生き方というものは自分たちとは全く縁がありませんでしたが、そういう世界に最近触れる機会があることも良い経験だと思っています。

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高山植物初心者

2023-09-20 08:26:05 | 山歩き

カナダで山歩きをしていた時も高山植物が咲く時期はそれを楽しみにしていたものですが、一つ一つの花の名前を覚えるまでには至らずでした。

カナダ・ブリティッシュコロンビア州Brandywine Meadows

北海道に来てから、特に「ひぐま大学」で大雪山の山々を登るようになってからは毎回の登山で様々な高山植物を教えられるので、徐々にですが名前なども覚えようという気になっています。それで、先日「ひぐま大学」の顧問格である寺島一男さんが薦めてくれた「北海道の高山植物」(著者:梅沢俊、発行:北海道新聞社)という本が写真がたくさん載っていて良さそうなので購入して見ました。

しかし、そもそも植物にはほとんど興味のなかった私には「植物の分類には、大きく被子植物と裸子植物、それにシダ植物があり、被子植物はまた双子葉合弁花類、双子葉離弁花類、単子葉類が用いられる」などと言われて、それ毎に分類された800種以上の植物を見ていくことは容易ではありません。

「どこの山のこの辺りで見かける植物はこれだ」的なモノを期待してしまうことは学術研究をされている先生方には大変失礼なことだと思いますので、これからは自分が見た植物がこの本に照らしてどういう位置づけの植物かを調べるツールとして役立てることにしようと思っています。

例えば、この夏出会ったいくつかの代表的な花で言えばこんな感じです。

コマクサ

赤岳を登る途中にある’コマクサ平で出会う。「被子植物の双子葉離弁花類に属し、高山のれき地に生える高さ5~20㎝の多年草。花期6月下旬から8月。分布は北海道(大雪山、阿寒、知床山地、日高山脈)、本州(中部、北部)」 

チングルマ

旭岳中腹の裾合平で出会う。「被子植物の双子葉離弁花類に属し、亜高山から高山の湿地やれき地に生える草状の落葉小低木。花期6月から8月中旬。分布は北海道、本州(中部以北)」

ただ、山を歩いている時に目の前の花の名前を知りたい時には本は持参していないので、Wifi電波が届くならばGoogle レンズが役立ちますし、電波がないところでも使えるという「高山植物がすぐわかる」というアプリを見つけました。

これはまだ試したことがないので今週末に出かける大雪高原沼巡りで使ってみようと思います。ちなみに、上の本の表紙もアプリでも使われているのはコマクサです。高山植物の女王と言われている所以ですね。

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