昨日は、美瑛町議会の9月定例会があり、知り合いの議員さんが一般質問を行うというので夫婦で傍聴に出かけて来ました。私も妻も現役時代は執行部の側で議会に出ていたことはありますが、議会を傍聴するということは文字通り初めてでした。
美瑛町ホームページから
美瑛町議会は今年の4月に統一地方選挙の一環で改選になり、14名の定数に対し14名の立候補しかなく全員無投票当選を果たしていました。私たちの知り合い議員は京屋愛子さんで、美瑛町の移住定住促進協議会で前の会長をしていてお会いした方です。10年ほど前に美瑛町に移住してきた、私たちとほぼ同世代の元気な女性です。8年前に選挙で当選して1期を勤め、4年前の2期目の選挙で落選していましたが、今年4月の選挙で返り咲いています。
美瑛町広報から
何せ無投票でしたので、私たちはどの議員にも投票したことがなく、彼女も含めて議員達がどういう主張で議員活動を行い、また同じく4月の選挙で2期目に再選された角和町長(この方も移住者です。)を初めとする美瑛町執行部がどのような町政を行っているのかを知る良い機会だと思って臨みました。事前の議会ホームページでのチェックでは毎回10名程度の傍聴者がいるようになっていたのですが、昨日は私たちを含めて5人しかおらずちょっと寂しかったです。
上に書いたように町議会の本会議というものを初めて経験したわけですが、7名の議員から一般質問の通告があり、初めは記載された質問を読み上げ、町長、教育長も事前に用意した答弁書を読み上げるというやりとりで想定内でしたが、そこからがちょっと驚きました。議員からの再質問が結構長く続き、議員側はあらかじめ用意した資料を基に質問を行いましたが、答える町長はほとんどノー原稿で答弁しなければならなかったようです。中にはスキャンダルめいた裏話をちらつかせる品のない議員もいて、町長も感情的になって答弁する場面もあり、これが町議会の本会議なのかと認識を新たにしました。
ただ、そういうイレギュラーも少しありましたが、全体としては今の美瑛町を取り巻く課題は人口減の中で労働力確保も難しく、農業、観光業を中心にした産業の活性化と、その車の両輪ともいえる移住定住促進のための住宅、仕事、子育て支援等の施策の拡充をどうするかという議論が主でしたから、町長も仮にノー原稿でも日々頭を悩ませている話題だけに答弁は難しくはないだろうなとの印象は持ちました。
この夏北海道内を少し歩いてみて、ほとんどどの町にも言えることが人口減少、過疎化の中でいかに活性化を図るかということが喫緊の課題であることがよく分かりました。美瑛町は観光客が多いだけにまだ元気に見えるだけマシという感じですが、内実は同じです。何の責任も義務も役割ない私達ですが、これからこういうことにも少し頭を悩ませながら生活していくことになりそうな気がしています。