夫婦で新しい人生にトライしてます~日本編

15年ぶりにカナダから帰国。終の棲家と選んだ北海道美瑛町から日々の生活を綴ります。

なごり雪

2024-03-31 07:33:28 | 美瑛町~春

今日は3月31日、年度の終わりの日です。今朝起きたら雪が降っていました。積もった雪が融けるだけでまさかもう雪は降らないだろうと思っていたのでちょっと面食らっています。先日書いたJR根室本線の富良野ー新得間が今日で廃線となるので、今日はラストランとして富良野駅などでセレモニーが行われるようです。まさになごり雪でしょうか。

今朝の我が家前の道路に積もる雪

3月31日で年度が終わり4月1日から新年度が始まるという制度は17年前まで勤めていた自治体職場では大きな意味があったし、日本の国自体が今でもこの制度で動いているのではないかと思います。カナダでもFiscal Yearと言って役所はこの年度システムで動いていましたが、しかし一般の人にとってはほとんど意味を為さず、全ての納税者が確定申告をしなければならないカナダではその期間である1月1日から12月31日までの暦年の方がずっと重要視されているものではありました。

日本に帰って来て久々にこの年度末をを意識しました。私達夫婦にとっては2007年3月31日(実際には3月31日は土曜日だったのでその前日にセレモニーは行われました)が退職の日として強烈に印象に残っています。その後は毎年カナダでこの日を迎えたので上述のように意識することはなく、昨年からですが再び日本の年度文化を感じるようになっています。

退職日職場の同僚達と

役所の年度制は、暦年でまとめた税金が確定し次の年の予算編成をする都合上1月1日からでは間に合わないため3か月あけた4月1日からとなっているのでしょうが、多分カナダもそういう理由だと思いますが、日本人にとって一番大きいのはやはり学校の制度が4月入学3月卒業と言うことに寄るのかも知れません。一時は世界標準である9月入学にしようという動きもあったようですが今はほとんど聞かなくなっています。どちらが良いかというような問題ではありませんが、元号制度同様世界標準になった方が何かと都合が良いようには思っています。

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白鳥は何処へ?

2024-03-30 07:10:43 | 美瑛町~春

昨年3月23日、近所の畑で集団で落ちている穀物をついばむ白鳥の集団を初めて見ました。それをカメラに納めていたおばちゃんに聞くと「この時期シベリアに帰る白鳥がしばらく羽を休めに美瑛にいる」ということでした。白鳥の飛来は美瑛に春を告げる風物詩でした。

では今年はというと3月26日に昨年と同じ畑の上を飛んでいる数羽の白鳥を見ました。しかし、昨年とは何か違っています。それは畑にまだ雪が残っていて餌になるトウモロコシや麦がついばめないことです。今年は昨年と違い3月になって雪が降る機会が多かったので未だに畑は雪で覆われています。我が家の庭もまだ雪がいっぱいです。

3月26日に見た畑の上を飛ぶ白鳥たち

白鳥は日中は畑で穀物を食べ、夕方になるとねぐらとして近くの水沢ダムの水辺で寝るということだったので、昨年はこの時期に水沢ダムへ出かけ下の写真のような美しい光景に出会うことが出来ました。

それで今年も水沢ダムにはいるのではないかと出向いて見たら、ここも雪が残り水も全く見えない状況でした。白鳥たちもいません。

お隣東川町の方のブログによると昨年と同じ日に多くの白鳥たちが飛来していることが綴られていました。さて、美瑛町に滞在予定の白鳥たちは何処へ行ってしまったのでしょう?今年の春の始まりは遅いようです。

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ありがとう根室線

2024-03-29 08:07:25 | 日記

JR北海道根室本線は滝川市から根室市までを結ぶかつては産炭地を走る北海道の大動脈でした。滝川市からは函館本線に連絡し札幌へ繋がっています。その根室本線が4月1日から一部区間を廃止し分断されてしまいます。

分断される区間は地図のように富良野から新得の間です。2016年夏の台風被害で東鹿越と新得の間は鉄道復旧が出来なくて代替バスに代わっていましたが、この3月31日をもって富良野ー東鹿越間も代替バスにして鉄道は廃線となってしまいました。2016年以来地元とJR北海道間の長い協議が続けられて来ましたが、昨年苦渋の選択が下されました。本線が分断されるのはJRの歴史の中でも初めてのことではないでしょうか。

確かに先日私達もトマムリゾートへ出かけるのでこの路線区間を車で走りましたが、住人も少なく利用客は1日数名というのは誇張ではないようでした。今鉄道ファンが分断前の根室本線に別れを惜しんで大挙押しかけています。昨日は私達もその中の一人となっていました。

この廃止となる区間には「布部駅」というドラマ「北の国から」の聖地があります。ドラマの第1作で東京から故郷の富良野市麓郷地区へ帰って来た五郎さんは純と蛍を連れてこの駅に降り立ちます。駅前には倉本聰さんの書いた「北の国から 此処に始まる」の古びた木製の碑がありました。草太兄ちゃんが車で迎えに来ていて麓郷へ向かうのでした。

この布部駅も廃線に伴ってなくなるかも知れないと言われています。地元富良野市は引き受けて維持するだけのお金がなく存続を決められないでいます。この廃止区間にはもう一駅有名な駅があります。正式には「幾寅駅」ですが、高倉健主演の「鉄道員(ぽっぽや)」の舞台となった映画では「幌舞駅」となっていました。

この駅舎は映画そのままに残っており今では映画の記念館のような展示もされています。こちらは地元南富良野町が引き受けて維持していくことを表明しましたが、お金がかかり過ぎると批判されクラウドファンディングなどの手法を考えるということです。

昨日は、富良野駅を出て14時45分に布部駅へ着くディーゼル車を見届けて帰って来ました。いつもは1両だけですが、今は別れを惜しむ人達が多く2両連結で走り、ラストランの31日には4両連結となるのだそうです。帰りの車内ではさだまさしのあの名曲が流れていたことは言うまでもありません。

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クマの足跡

2024-03-28 07:38:53 | 山歩き

昨日は、真っ青な空が広まっていたので久々に東川町のキトウシ山を登って来ました。妻は行かないというので一人でした。この山にあるキャンモアスキー場は今月の17日にクローズしていたので、今ごろ山を訪れるのはシマエナガやフクロウの撮影を試みる超望遠レンズカメラマン達と中腹に新設された日帰り温泉施設「キトロンの湯」の入浴者、それに私のような山歩きをする者だけです。昨日は9時ごろと朝が早かったのでどの客層もまばらでした。

雪は固かったりザクザク状態だと想定したのでスノーシューは初めから持参せず、念のためクランポン(軽アイゼン)を着けて歩きました。歩き始めると、スキーではなく山歩きとしてのキトウシ山は1年ぶりでしたが、「こんなにきつかった?」と思うくらい息が切れました。雪が柔らかくて歩きにくかったからか、それとも体力が落ちているからか、前者であることを祈りながら歩いていました。

途中でスキー場と接する場所に出て、そこからは初めてゲレンデを横切って北展望台へ向かって見ました。スキー場がオープンしている間はこのルートは使えないので面白かったですが、北展望台から頂上に向かうにはゲレンデを真っすぐ登るかゲレンデから外れた山の中を登るかしかなく、思いの外ゲレンデの斜度がきつかったので山に分け入って見ました。しかし、これが失敗でした。誰も通っていないので雪が深くほとんどラッセル状態で登らざるを得ず、もう完全にあえぎながら山頂にたどり着きました。

しかもそこには嫌な予感の足跡がペタペタ。これはクマでしょ!?この山でクマを見たという話は今まで聞いたことがなかったので半信半疑ではあるのですが、動物の足跡で直径10㎝程度と言えばウサギやキツネやシカではないでしょ?周りを見渡しても動物はおろか鳥もいない静寂の中でしたが、長居は無用とそそくさと下山し30分足らずでスタート地点の駐車場まで降りて来ました。

帰宅してから東川町のクマ情報を見ても畑で見た話はあったけどキトウシ山での情報は皆無でしたので、念のため町役場にメールで報告しました。何か動きがあるか、しばらく注意していたいと思います。先日のヒグマの講義でも言われましたが、山の単独行は避けるべきだと言うことをつくづく感じてしまいました。

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ナブさんのテーブル

2024-03-27 07:42:59 | 日記

通称ナブさん(山口さん)は、ケンとメリーの木のちょっと先に自然豊かな暮らしをされています。広大な敷地内には水芭蕉やカタクリの花が咲く湿地もあり、エゾモモンガやキタキツネが住みついているというまるで北の国からの五郎さんのような生活です。

昨年カタクリの花の咲く頃

彼の作る独特の木の味わいがある木工製品は脚本家・倉本聰さんにも愛され、富良野の「珈琲 森の時計」には彼の作った額縁がたくさん飾られています。

私達も昨年妻の絵画用に小さな額を特注してもらいましたが、その際彼が自分用に作っていた小さなテーブルが気に入り、それを作っていただくこともお願いしていました。昨日はそれを受け取りに久しぶりにお宅へ伺いました。

一昨年お会いした時から言われていましたが、歳を取って薪ストーブの薪を自分で作るのがおっくうになってきたので家を処分して新たな生活を始めたいとのことで、実は今この家と敷地が不動産市場で商談中となっています。まだ本決まりではないということですが、いつまでこうしてお会いすることが出来るか分からないので、私達としてもずっと彼や彼の住まいを目に焼き付けておきたい気持ちもありました。

いつお邪魔しても自然を感じる飲み物(前はリンデン茶、昨日はヨモギ茶)をふるまってくれ、失礼ながら私達より7歳くらい年上には思えないセンスを感じさせてくれます。

作っていただいたテーブルはやはり実に味わいがあります。リビングに置いて小さなテーブル兼椅子としても使えそうです。引っ越されたらもう木工も出来なくなるのではと思い、次に繋げようと妻はもう一つ額の制作をお願いしていました。またお邪魔する機会を設けてちょっと安心して帰って来ました。

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