月1回のペースで講義を行っている美瑛町主催のシニアカレッジ「すずらん大学」ですが、8月は1泊2日のの研修旅行があったため、昨日は7月以来2か月ぶりの講義となりました。
毎回書いていますがこの日は朝から忙しく、朝9時のホームルームに始まり、9時30分から11時30分までの講義、昼食休憩中に朝だけでは終わらなかったホームルームでの話し合い、1時から選択学習(私達は2人とも太極拳)、3時から自治会役員会と続き、終わりは4時になっていました。
昨日は徐々に親しみを増してきた13名のクラスメートが2か月間のご無沙汰期間を埋めようとカラオケパーティを企画し、大学終了後クラスメートの夫婦が経営するカフェに三々五々集まり夜7時までカラオケとおしゃべりに興じる結束ぶりも示しました。疲れました。
昨日の講義は、旭川法務局人権擁護課の課長を招いて「アイヌの人々に対する理解と認識を深めよう」という演題でした。北海道ならではの講義かも知れません。これまで個人的に町主催の講演会に参加したり、「川村カ子トアイヌ記念館」や先日の研修旅行で「ウポポイ国立アイヌ民族博物館」を訪ねたりして少しづつですがアイヌについての知識を得つつあるところですが、歴史など体系だった話を聞くには良い機会だと思い期待して臨みました。
しかし、アイヌの歴史や法的取り扱いの変遷などについてほんの少々の説明と、過去の政府や北海道が実施したアンケート結果などで差別の実態が数字で語られただけでいかにも行政が行っている啓発活動の域を出ない話に、それでもそれらも皆初めて聞く話でしたから意義はあったものの少しも高揚しない印象はぬぐえないものでした。たまたま役職についている課長の力量の問題なのか、自信なさげな話し方とウポポイに出かけたことがないという話に苛立つクラスメートもいました。
一昨日、札幌法務局が杉田水脈(すぎたみお)自民党衆議院議員がSNSに投稿した「アイヌの民族衣装のコスプレおばさんまでが登場(中略)同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなる」という表現を人権侵害に当たると認定したニュースが出たばかりですから、同じ法務局の人間としてこういうことにも触れて欲しかったものでした。
現役時代に本州以南では必ず向き合わなければならない被差別部落に関する啓発講義などを何度か受講したり自分で主催したこともありましたが、何よりも語り手は差別を許さないという信念を情熱をもって訴えなければ誰の心にも響かないということを改めて思い出しました。今になってその当時役所の人間だった自分はどうだったろうと考えて冷や汗も感じました。
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