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夫婦で新しい人生にトライしてます~日本編

15年ぶりにカナダから帰国。終の棲家と選んだ北海道美瑛町から日々の生活を綴ります。

カルローズ米

2025-05-29 08:02:49 | 日記

米の価格が大問題になっている中でアメリカ産のカルローズ米(カリフォルニア産米)の話題も出ており、カナダでずっとそれを食べていた私達には懐かしさもあって一言書きます。

その前に、政府備蓄米の随契による放出で5㎏2160円(税込み)という話ですが、センセーショナルな話題ではありますが22年産米(古古米)20万トンは即契約成立だが21年産米(古古古米)10万トンはほとんど買い手がつかなかったとか。果たして口の肥えた日本人が2千円の差でブランド米から備蓄米に移行するのか疑問を感じないでもないです。

その点カルローズ米には味への心配はあまりないと言えます。カルローズ米は私達はカナダにいた15年間ずっと食べ続けて来ました。2008年にプリンスエドワード島に住み始めた頃はスーパーには英語表記のCalrose Riceしかなく、これが日本の米に近いSticky Riceだと言われ買っていました。美味しいとは言えないまでも炊いてそのまま食べる米としては普通の味でした。ふりかけを使えば食べられる感じです。

2年半前北海道に来て「夢ぴりか」を食べた時には米がこんなに美味しいものだということを知ってカルチャーショックを受けた感がありましたが、それくらいなじんでしまえば違和感がないのがカルローズ米です。

2007年に半年住んだハリファックスには韓国人経営の日本食材店があり、そこでは同じカルローズ米でも「錦」とか「雪花」とか日本語表記の米が売られていて、これらは通常のCalrose Riceより高かったけど何となく日本の米そのものであるような気分で、時にはこの米を買うために400㎞離れたハリファックスまでドライブしたこともありました。その後プリンスエドワード島にも中国人経営の日本食材店が出来るようになり、そういった日本語表記の米が入手できるようになったので以後私達はカナダでは大体「錦」か「雪花」で過ごしていました。

こういった日本語表記の米は日本の商社がカリフォルニアに精米工場を持っていてそこから全米やカナダなどに向けて販売しているものです。英語表記のCalrose Riceより高いと書きましたが、今価格をチェックすると「雪花」が6.8㎏(15ポンド)で25ドルでした。日本円で約2600円、5㎏換算で1900円ですから日本よりはずっと安いです。

先日イオンがカルローズ米を輸入して4㎏2680円で6月から販売すると報じられていました。5㎏税込みに換算すると3618円です。今のブランド米が4千円前後ですから500円くらい安いという感じでしょうか。日本に輸入するには関税がかかります。その関税は1㎏当たり341円です。5㎏なら1700円かかるのでイオンの3618円は妥当な価格と言えます。今までこんな高い関税を払ってまでアメリカから米を輸入するような人はほとんどいなかったのですが、日本のブランド米がここまで高騰して来ると関税を払ってでもアメリカ産米の輸入は拡大しそうだと言われています。

今回の米騒動の発端となった昨年夏の米不足は酷暑と長年の減反政策と米農家の高齢化による減少などが理由として言われていますが、それらは今後も課題として存在しこのままでは今年の夏以降も米の価格は下がることはなさそうです。

食糧安保という考えで1ミリたりとも米の輸入は認めないとやって来ましたが、日本は既にWTO(世界貿易機関)の取り決めでミニマムアクセス米77万トンを政府が毎年無関税で購入し、主食としては1部でほとんどは飼料用などに使っています。今こうした米を主食用に廻したらどうかとか、ミニマムアクセス米同様民間輸入も関税をゼロにし、安いアメリカ産米に対抗できるよう減反政策をやめて米農家の集約化によるブランド米の拡大生産と米の輸出にまで進むべきだという意見などもあります。

私には今まで考えたこともなかったので知識も知恵もあるわけではありませんが、そろそろこういった構造的な課題に腰を据えて解決策を考えなければならない時が来ているようには思います。

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富良野やすらぎの刻(とき)第75夜

2025-05-25 05:21:30 | 日記

昨日は、毎月恒例の「富良野やすらぎの刻~倉本聰プライベートライブラリー」があり会場である富良野演劇工場へ出かけて来ました。脚本家倉本聰さんの千を超える作品の中から彼が選んだ1作をビデオ鑑賞し、その後彼と旧富良野塾出身者たちによるその作品を中心に行われるトークショーという企画です。

富良野演劇工場ホームページから拝借

昨日の鑑賞作品は1975年に10回に渡ってフジテレビで放映された「あなただけ今晩は」の第1話と最終回(第10話)でした。主演は若尾文子と藤田まこと、他に仁科明子、中条静男などが出ていました。私達はこの頃のテレビドラマを見ていた記憶がなく、このドラマも初めてでした。

若くして亡くなった妻(若尾文子)が49日までは生きている者たちと接触は出来ないがこの世に存在することが出来る特権?を生かして夫に寄り添い、自分の死後に夫はどう生きて行くのかを見届けようとする一風変わったコメディでした。

倉本聰さん40歳の時の作品だそうで、後半のトークショーで話されていましたが、この時期はNHKの大河ドラマ「勝海舟」を執筆中でありながらNHK批判ととられる問題を起こしたことからテレビ界を干され、この作品は逃亡中?の札幌で書きあげたものだそうです。

時には倉本聰という名前を隠して偽名で他社への作品提供をしていた時期で、しかしこの時代がもっとも精力的にモノを書けた時だったと振り返っていました。札幌から富良野に渡り、そこで「北の国から」は生まれたわけです。

「あなただけ今晩は」というタイトルが言葉として少し不自然だが、これはビリー・ワイルダー監督の同名の映画が好きでそのままのタイトルを使わせてもらったと話し、また幽霊の話であることについては、この少し前に母親が亡くなりその時に母親が死後に霊として出て来た経験をヒントにしたという笑い話のような怖い話もしていました。

富良野演劇工場から見た新富良野プリンスホテルの風景

この日の倉本さんは、昨年「もうこの企画を終わりにしたい」と発言された頃より元気になられているようで、90歳になったとは思えない知識と言葉を駆使されていました。来月もまた楽しみの一つとして予定しています。

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美瑛の2つの写真展

2025-05-22 07:25:57 | 日記

今美瑛町内で2つの地元の写真家たちによる写真展が開催されています。1つは丘のまち交流館「bi.yellビエール」での「美瑛写真サークルグループ展」、もう一つは「道の駅びえい丘のくら」2階ギャラリーでの「美瑛写交会展」です。昨日2つをはしごして来ました。

どちらにも友人、知人が出展しているし、美瑛町や周辺にこれだけ多くの写真家が居住し日々研鑽しながら写真を撮り続けていて、時々私達にその作品を見せてくれることに改めてすごいことだと思ってしまいました。

bi.yellの写真展は「変わりゆく景色・・・未来へ」というタイトルで、オーバーツーリズムから伐採された哲学の木などを惜しむ作品や風景が展示され、丘のくらでは「写交会」が属する「美瑛町写真映像協会」が取り組んでいる農家が作った美しい風景を壊さない撮影ルールの普及を作品を通して訴えていました。

美瑛町は本当に「photogenic(写真映えする)」であり、「picturesque(絵画的)」な風景が広がっていることにため息が出るほどですが、写真家の皆さんが一様に心配しているのがこの美しさが単に自然によって作られたものではなく多くが農業者の営みと自然が融合したものであるにもかかわらず、一部の観光客がその農地を踏み荒らすような行為をしていることです。

オーバーツーリズムについては行政などが課題として努力していますが、こういう美しい風景を撮った作品を通じての訴えもまた効果があるものだろうと思いながら眺めて来ました。

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美術展

2025-05-17 07:38:12 | 日記

最近の北海道は一気に夏モードになり春はいつ来たのかなと思うような日が続いています。昨日も朝から青空が広がる中、旭川の日産ディーラーへ新車の1か月点検に出かけました。1時間ほどの点検を待つ間は向かい側にあるお決まりの回転寿司「ちょいす」であれこれいただいていました。

その後は旭川市民文化会館で旭川新ロマン派美術協会の第80回記念展示会が催されていたのでそちらへ向かいました。

昨年秋の第79回展示会の際に記事を書きましたが、この新ロマン派美術協会という素晴らしい名前の団体は、旭川市を中心に主に道北の絵画や彫刻などの美術愛好家が昭和20年と言いますから戦後すぐに、それまでの国や軍の統制下にあった芸術活動を自由なものに解放する目的で設立されたものだそうです。会員、会友になるにはいくつかの公募展で出品を継続することが条件だそうですから、私が属している美瑛町「ぱれっとの会」の花本会長のように道展に何度も出品して受賞しているような方々で構成されているようです。

昨日も会員、会友の方々の絵画69点、工芸6点、彫刻4点合計79点の展示が並び、絵画では皆100号サイズの大作の連続でした。亡くなられた創立当時の会員お二人の作品も展示されていました。


花本会長も1点「喝采」と題した100号の大作を展示されていたので大いに興味を持って眺めました。光の輝きに思わず喝采をしてしまったと言う思いがありそのことを題名にしたと以前お話されていましたが、その通りですね。「うわ~」っと思わず拍手したくなる輝きを放った絵でした。今、私は春の光が差し込む森を描いているのですが、光を描くのは心躍るものがあるのですが難しく、参考になりました。

会場を出ると夏の日差しのような強い光に目がくらみました。カンザンでしょうか街路樹となっている八重桜が満開で良い香りが立ち込めていました。

 

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我が家に現れた鳥

2025-05-16 07:33:28 | 日記

先日、庭に設置した鳥の餌台付近に我が家にしては珍しそうな鳥が1羽現れたので写真に納めておきました。何せ我が家の餌台にはほとんど雀しか現れず、一度ちょっと鳩に近い大きさの鳥が現れたので写真を撮って友人に見せると「ヒヨドリ」だということで少しも珍しくないと鼻で笑われてしまったことがありました。

アカゲラ

それでこの鳥の写真をグーグルフォトに入れグーグルレンズで何者か探って見ると、これは「アカゲラ」でした。北海道にはエゾアカゲラ、本州には亜種のアカゲラがいるそうで特に珍しいものではなさそうです。

オオアカゲラ

北海道にはキツツキの仲間では最も大きな「クマゲラ」が存在し、これは天然記念物で絶滅危惧種に指定されていますがまだお目にかかったことはありません。2年前に前田真三さんの写真ギャラリー「拓真館」の白樺林でコツコツ木をつついている大き目の鳥を写真に納めたので、これが「クマゲラ」かと思ったらグーグルレンズは「オオアカゲラ」だということでした。

エボシクマゲラ

ネットで「クマゲラ」の写真を見ると頭が赤くなっているので、数年前にカナダのコキットラム市の我が家近くで頭が赤い漫画のウッドペッカーみたいな鳥を写真に納めたことがあったので、あれが「クマゲラ」だったのかと思ってやはりグーグルレンズで調べると「エボシクマゲラ」だという判定でした。クマゲラよりは小型だけど北米では最大のキツツキの仲間だそうです。鳥に特に興味があるわけではないけど、希少と言われると会って見たい気がして来ます。

ハクトウワシ

今まで出会った鳥で神々しさを感じたのはカナダで見たハクトウワシと東川町で見たフクロウです。アカゲラから始まって少しグーグルフォトで鳥たちを思い起こしていました。

フクロウ

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