12月22日付 編集手帳(読売新聞) - goo ニュース
子供の頃、冬の銭湯で耳になじんだ言葉がある。「ひえものだよ、ごめんよ」。辞書に親しむ年齢になって、江戸の昔から伝わる古い言い回しと知った◆日本国語大辞典には【ひえもの 御免 ( ごめん ) 】【ひえものでござい】(=江戸時代の銭湯で、湯ぶねにはいる時周囲の人にいう挨拶のことば)とある。おれの体は冷えてるよ、湯がぬるくなるかも知れないが、勘弁してくれよ、というマナーであったらしい◆きょうは冬至、昼の時間がもっとも短い頃である。一年でいちばん寒くてもよさそうだが、実際の気象はそうなっていない◆寒さが身にしみるのは年が明けて、寒の入りから節分までの「寒の内」である。日が長くなりはじめたはずなのに、寒気は逆に厳しさを増していく。好転の兆しは見えても、勝負どころはこれから――ということでは、首相が「事故収束」を宣言した原発対応に似ていなくもない◆ 柚子 ( ゆず ) 湯につかり、一陽来復を願う人もいるだろう。〈生涯の傷をいたはる柚子湯かな〉(村山古郷)。水くさい「ごめんよ」は要るまい。人が皆、心の「ひえもの」を世間の湯ぶねに寄せ合って生きている今は。
今の気温は約マイナス5度
ストーブフル稼働で部屋は快適だが、トイレに起きたら寒さでしっかり目が覚めてしまった。
天気予報を見ると、今日は夕方から雪が強まり、夜は吹雪き
仕事帰りに銭湯に行こうと思っていたのだが…