『熱く生きる』天野篤著
天皇陛下の執刀医として知られる心臓血管外科医が、みずからの仕事哲学を綴った一冊である。“患者の顔を見ず、カルテばかり見ているような医師は、医師になるべきではない”“医師になったら世のため人のため、身を粉にして働かなくてはならない”“病を癒すだけでなく、人を癒すのが本当の仕事”など、プロとしての厳しい言葉が並ぶ。
(中略)
「低侵襲といって小さい傷を売り物にしている人がいるけれど、小さくたってその傷がミミズ腫れになったらダメでしょ。たとえ傷が大きくてもその傷がキレイに治ることを追求するほうが、医学のレベルとしては高い。そういう医学的な偽善を見抜かないとダメ」と厳しい。
自分を「実務家」「肉体労働者」と称する。年間500以上の手術を執刀。1日4件の手術を行うこともある。昼食は缶コーヒーとスナック菓子を軽くつまむ程度で、1日平均1.5食。患者に何かあったらすぐ対応できるよう、月曜から金曜まで病院のソファで寝泊まりする生活を十数年続けている。
なぜ、ここまで仕事に情熱を抱き続けることができるのか。答えは本書の中にある。
「1日平均1.5食。患者に何かあったらすぐ対応できるよう、月曜から金曜まで病院のソファで寝泊まりする生活を十数年続けている。」
スゴイ熱意!
上記の記事を読んで、不摂生は止めないとなと思った。
暴飲暴食しておいて、自ら病気を引き寄せて「先生、治して下さい」では失礼にも程があるなと。
天野篤医師の仕事哲学を学んでみませんか。
熱く生きる | |
セブン&アイ出版 |
天皇陛下の執刀医、魂の生き方書!
人生、仕事、医療……
この本は「世の中への檄(げき)」だーー。
●自分が受けた恩恵は、世の中に返せ。
●難関校を出た秀才だけが医師になってよいのか
●ゲームばかりして、と叱る親は才能の芽を摘んでいる。
●すべての仕事は世の中のために役だってこそ価値がある。
●仕事に飽きるのは中途半端に妥協しているからだ。
●天皇陛下の手術より、さらに進んだ手術を誰もが受けられる。
第1章 思いを磨け――世のため人のために生きろ
第2章 人の逆を行け――偏差値50の闘い方
第3章 覚悟を持て――ゆずれない一線を決める
第4章 先を読め――次の時代を見ろ
第5章 問いかけろ――疑問を持ち、行動を見直せ
第6章 目標は高く――進むべき「道」を究めろ
天野篤 年譜
心臓の機能と構造
心臓の病気と治療方法
内容(「BOOK」データベースより)
日大医学部を卒業後、どこの医局にも属さずに、ひたすら腕を磨いてきた心臓外科医が、2012年2月、天皇陛下の心臓バイパス手術を執刀した。偏差値50もなかった三浪の時代を経て、あえて厳しい道を歩んだプロフェッショナルの「思いと情熱の磨き方」「人生の切り拓き方」―。