時のすぎゆくままに

気ままに散策し、時の過ぎ行くままにアップしたいと思います。

16年前に警告

2011-04-08 | 不思議の世界
16年前に仙台の郷土史家、
「仙台平野に巨大津波」の警告本


地方紙大手の「河北新報」(本社:仙台市)によると、仙台の郷土史家飯沼勇義さん(80歳)が
16年前に「仙台平野の歴史津波 巨大津波が仙台平野を襲う!」(宝文堂)を出版したとのこと。
まさに、3月11日の巨大津波の災害を予言したようなものである。

飯沼さんは、公立学校の教壇に立つ傍ら歴史書をひもとき仙台平野を襲った巨大津波の研究をしてきた。
「仙台平野は180~200年の周期で大津波が襲っている。次の大津波は、いつ来てもおかしくない」
と警告していた。
そして、県や市に対策の陳情を行ってきたが、行政も住民も危機管理が不十分だった、と悔んでいるとのこと。


これは、2010年11月7日の朝日新聞朝刊に載った記事である。
室町時代の巨大津波の痕跡が仙台平野で見つかった、という記事である。
869年7月9日に仙台平野を襲った「貞観津波(じょうがんつなみ)」の震源地と同じではないか、という。
この震源図は、今回の東日本大震災の震源と同じではないか・・?!

また、

「仙台平野の堆積物に記録された歴史時代の巨大津波」
---1611年慶長津波と869年貞観津波の浸水域---

という論文が「地質ニュース624号」(2006年8月)に掲載されている。
これは、文部科学省「宮城県沖地震重点調査観測」の一環として行われた
研究調査とのこと。

これらの研究成果を、もっと敏速に効果的に行政が対処していたなら
今回の様な多くの犠牲者を出さずに済んだのでは・・と思うと悔やまれる。

飯沼さんは、「津波被害が出るのはリアス式の三陸海岸で、仙台の沿岸に
大きな津波は来ない」という根拠の無い安心感が行政や住民にもあった」と河北新報紙上で語っている。

このような根拠のない安心感が福島原発事故にも見られる。
昨日(4月7日)の新聞に、保安院や原子力委員会の責任者たちが、"考えがあまかった"と
謝罪の弁が載っていたがいまさら謝られたって元にもどらんたい。
どんな責任をとるのか、自ら責任の取り方を表明してもらいたいものだ・・・!?

※飯沼さん本は、絶版になっている。
※出版元の宝文堂は、仙台市の大手本屋だがすでに廃業している。