本日、快晴。

映画中心雑記。後ろ向きなポジティブが売りです。

クロニクル【映画】

2013年10月02日 | 【映画】
相方が「SCREEN」で読んで気になったという映画を、
前情報ほぼ無しで、新宿シネマカリテで鑑賞してきました。
余談ですが、カリテの今後のラインナップが魅力的過ぎる!!!
今後、この映画館、通っちゃいそうだなー・・・。

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超能力を手にした、高校生のアンドリュー(デイン・デハーン)、
マット(アレックス・ラッセル)、スティーヴ(マイケル・B・ジョーダン)は、
自分たちの姿をビデオで記録することに。
超能力を使い、他人がかんでいるガムを口から取り出したり、
女子のスカートをめくったり、空中でアメフトをしたりと、
退屈だった毎日を刺激的なものに変える三人。
そんなある日、クラクションを鳴らして後方からあおってきた車を、
アンドリューが超能力でスリップさせる。
それを機に、彼は超能力を乱用するようになり……。
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先の展開が見えず、最後まで緊張感を保ちながらの鑑賞。
終わった後はため息しか出てきませんでした。

いやあ、面白かったです、本当に。

低予算で製作された映画だと思いますが、脚本が抜群に素晴らしいです。
映像が少し粗いかな、ということが気にならないくらい、集中して見てました。

この映画は「クロニクル(=記録)」だ、として手持ちカメラで撮影されていますが、
だからこそ、チープで粗い映像でも上手く誤魔化せているんだろう、と相方が言っていて、
なるほどその通りだなと思いました。

超能力を手にした高校生達の些細な悪戯から、
調子に乗りすぎて起こる悲しい事件、という感じでしょうか。
ラストについては、ネタバレしないほうが楽しめると思うので控えますが
物語が展開するにつれて、話のスケールがどんどん大きくなって広がっていく様や、
撮影係、すなわちカメラ視点の移行とともに変わる語り手、そして登場人物の見え方や立ち位置。
展開のさせ方が巧いなあ、と、とにかく感心しました。
更に、登場人物の家庭背景や感情の変化、
高校生という年齢さながらの危うさを、とても上手く物語に活かしていると思います。
総合的に見ても、脱帽。

演技については、若手俳優のみなのですが、そこが逆にいいんでしょう。
感情移入は出来ないけれど、三者三様でどこにでもいる感じの高校生、という感じが絶妙です。

ちなみに、危なっかしいアンドリュー君を演じていたデイン・デハーンは、
次の「スパイダーマン」のハリー役だそうです。

旧「スパイダーマン」シリーズのトビー・マグワイヤ&ジェームズ・フランコの、
"ピーター&ハリー"ペアを想像すると、
新「スパイダーマン」の、アンドリュー・ガーフィールドと彼のペアでは、
容姿的にも、キャラが入れ替わった印象になるなあと勝手に思ったり。
本作でのアンドリュー役だったら、どちらかというとピーター役の方に近いのにね。


まあ、余談はさておき。


決して派手な大作ではないし、相方が見つけてくれなかったらスルーしていた本作ですが、
Yahooレビューが異常に高いのも納得の出来です。
http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tymv/id346341/
大友克洋の「AKIRA」に着想を得て製作されたそうですが、
未見の私は「ファンタステイックフォー」を思い出しました。
こっちのが全然出来がいいけどね、と思ってたら、
この監督がリメイクするんですって。わお。



シネマカリテ=単館上映、というイメージで残念だなと思っていたんですが、
上映期間は短いものの、日劇などでの主要映画館でも公開されてます。

ともすれば、今年観た映画の中でもトップクラスに面白かったので、
見逃すの勿体ない作品だと思います。よければ是非。

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