本日、快晴。

映画中心雑記。後ろ向きなポジティブが売りです。

屍鬼【本】

2011年01月04日 | 【本】
年末年始の移動時・在宅時、
読書に明け暮れました。

なのでここから怒涛のエントリーが続きます。

備忘録程度の感想なので、
どうすっとばして下さいまし。

最初は「屍鬼」。

深夜のノイタミナ枠で半年間放送していたアニメ「屍鬼」を、
この絵はちょっと萌え系か…???という疑問符を抱きながら、
いつの間にか毎週夢中で見ていました。

最終回の放送日が12月30日となり、
帰省するあたしにとっては生殺し状態でしたが、
相方が読み始めた原作小説を奪い取り(だって、いいよって言ったから!!!)、
帰省時に持ち帰りました。

文庫版で全5巻。活字離れしていたあたしが、
ウソのように一気に読みました。

***(wikiより)********************************************
1994年の夏。周りから隔絶された集落、外場村(そとばむら)。
昔から変わることの無いこの村では、今でも土葬の習慣が根強く残っていた。

平和だった村に最初に起こった小さな変化。
それはどこからか移築された古い洋館だった。
なかなか越して来ない洋館の住人。ある日壊されていた村中の道祖神。
次々と増える死因不明の死者。

そして、村の住人達は気付く、「この村は死によって包囲されている」と……
*********************************************************


アニメを見ている時はネタバレを気にして
頑なにwikipediaを見なかったんですが、
読了後に解禁。なるほどそうだよね、とか思いながら楽しく読んでます。


ジャンルはホラーですが、ミステリー的な要素もあり。

そもそも、次々と死んでいく村人の死因が途中まで分からない。
あたしはアニメで知っていたので、原作でそのドキドキ感はなかったけれど、
知らずに読んだら、何だ?何だ??という楽しみ方も出来るでしょうね。

その後の話は完全にネタバレなので割愛しますが、
主人公格の人物が多いことで、
各々が置かれた立場での考え方に共感出来たり出来なかったり、
感情移入の仕方で、物語をどうとらえるかが異なり、
そこがこの小説の魅力だと思います。

「善」に対して「悪」があるのは普通のことだけど、
どの立場でも、自らを「善」として他者を「悪」としてしまうのもまた普通のことで。
この話では、多分、その哀しさをテーマとしているのではないかと思います。

何を書いてもネタバレになるので、
個人的な感想は簡単に。

あたしが感情移入した登場人物は、
結城夏野、尾崎敏夫、田中姉弟。
逆に、全く共感出来なかったのは、
室井静信、結城父、大川篤。

それぞれの立場は必ずしも相対するものではないのが、
この話の面白いところかな、と。


10年以上経って知ったこのベストセラーの存在を、
今まで知らずにいたのが勿体なかったけど、
このタイミングでも読めて良かったなと。
色褪せ感が全くない、ホントの名作ですね。

深夜にアニメをやらなかったら知らないままだったので、
こればかりはフジテレビに感謝です。


久々に長編小説を読んだので疲れたけど、
触発されてまた色々と読みたくなったので、
今度こそ溜めこんでいる小説に手をつけねばと思っています。


あー…でも時間がー…。

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