黄紙に注意! 鳶ブログ

サッカーに魅せられて全国行脚。
奥山監督率いるアルビレックス新潟レディースを応援しています。

2010関カレ最終日 早大VS武蔵丘短大

2010-11-03 23:17:33 | 女子サッカー
2010年 第24回関東大学女子サッカーリーグ
1部リーグ 第4節 2010年11月3日 10:30K.O
東京都・早大東伏見サッカー場 晴 風無 芝人工・良 

早稲田大学 2-1(1-1、0-1) 武蔵丘短期大学

16分 有町紗也香(早)、35分 三浦真澄(武)、90+3分 大宮玲央奈(早)



[早稲田大学]

-------鈴木-------
-石田--鶴田--千葉望-臼井-
-------高畑-------
-小山----有町----菅藤-
-----八木--大滝-----

監督:長岡義一(公認指導者ライセンス無し)

HT後 有町→山根
HT後 菅藤→大宮
56分 大滝→原
75分 小山→谷本


[武蔵丘短期大学]

-------石田明------
-杉山----鈴木----三浦-
-----萩原--乃一-----
-上江洲-浮田--南---大山-
-------嶋田-------

監督:河合一武(公認指導者ライセンスA級保持)

27分 大山→中村
HT後 嶋田→田中
55分 石田明→時田





東伏見。晴天だ。天候不順で延期になった試合としては最高のお天気。


優勝と2位の決まったもの同士の対戦。
両チーム戦力を落としてくるかと思ったが、お互いにリーグ戦無敗がかかった試合。
主力が普通に出場していた。
なでしこリーグへ進んだ両校のOG達がピッチサイドで見守る中、定刻10:30K.O。


今年の早大の10番をつける有町紗也香(4年/福井工大附属福井高)。
北信越のスーパーツインズは大学サッカーの中で一人立ちした 。


武蔵丘短大の1トップは#12石田明日香(2年/横須賀シーガルス)。
U-20日本代表候補ではCBとして選ばれていたが、チームとしてはFW。
背が高くモデルさんみたいな感じの美人さん。

武蔵丘短大の選手はオシャレな女の子女の子しているタイプか見るからに男の子みたいなタイプか両極端だけど、いずれにせよ明るいのが良いよね。
短大だから先輩後輩の意識が薄いのがこういう自由な雰囲気を作り出しているのかな?
早大には決してマネができない。


武蔵丘短大#10鈴木薫子(2年/横須賀シーガルス)の突破。
例えるなら「右のメグ」ってとこ。ボールさばきが上手い。
身体をもっと絞り込めば、チームによりけりだけど繋ぐサッカーだったらなでしこリーグ即戦力。


武蔵丘短大の#12石田明日香(2年/横須賀シーガルス)は実に良い笑顔。
サッカーをやっているのが本当に楽しそうだな。
サッカーの知識と試合経験をもっと身につけると大いに化ける可能性大の逸材。


武蔵丘短大の#8乃一(ノイチ)綾(2年/FC VICTORIA)。
アルビの阪口夢穂や東電の上辻佑実らと共に全日本女子ユース(U-18)選手権で見た時あたりから観ているけど、随分大人になった。
中盤をしっかり任せられる存在になった。なでしこリーグに入れば活躍するんじゃないかな。
卒業したら関西へ帰るのかな?


前半を1-1で終え、好対照の両校。
早大は今季関カレ初失点を食らった。
個人技での守備に頼りすぎの早大。部活なのに意外にも組織的だった武蔵丘短大。
武蔵丘短大のサイドバックの守備が厳しいと感じたが、そこを失敗してでも経験をさせてから交代させた河合一武監督。
なでしこリーグでは考えられないが、教育の一環としての部活動ならそれは有り。
失敗から学ばせるのは教育の高等技術なんだけど、卒業しても失敗の経験はいろいろと活きるんだよな。


早大は予想外の展開に
早大ベンチや選手からレフリーへの不満の声が上がるが、それは観客席に陣取ったOBの野次がいけないんだろうな。


11月とは思えない程に日差しが強くて、服の表面が熱くなった。
人工芝の表面は30℃を超えている。


武蔵丘短期大学女子サッカー部CIENCIA


早稲田大学ア式サッカー部女子


早大の2トップの一角は大滝麻末(3年/横須賀シーガルス)。
個人的なイメージはFC東京の平山相太。ユニバーシードだったらエースFWにはなれるような気がする。
両チームの面子を見ると4~5年前くらいに関東女子サッカーリーグで戦っていた横須賀シーガルスって人材の宝庫だったんだな。


「右のメグ」武蔵丘短大#10鈴木薫子(2年/横須賀シーガルス)。
トップ下でのボールさばきがフットサル入っている。


早大のダイナモ 小山季絵(4年/日ノ本学園高)。
早大の中で際立って個人技が冴える。他の選手達が小山のフィーリングに付いていけてないのが残念。
卒業してもサッカーは続けるのだろうか?東電あたりなら可能性もあるかな。


HT終了後、後半から出場の#23大宮玲央奈(1年/浦和レッズJrYL)。
浦和レッズに入って下積みを経験するよりは、今のように試合に出てサッカーを楽しんだ方が幸せだったのではないかな。
色々あったけど、早大にとっては推薦入試制度を利用して良い選手を獲得できたよね。


最後の最後、ロスタイムにその#23大宮玲央奈(1年/浦和レッズJrYL)が突破してゴールを決めて勝った。
早大にすれば貴重なゴールで、今シーズン全勝優勝を決めた。


武蔵丘短大的には引き分けには持ち込めて、無敗で関カレを終えられるっていう雰囲気が漂った瞬間の失点だった。
後半からスタメンGK#1嶋田萌(1年/晴海総合高)怪我でスクランブル投入されたGKの#田中理菜(1年/修徳高)が結構当たっていたんで、早大も苦しんでいたんだけどね。


個人突破の早大に組織的に繋ぐ武蔵丘短大の対戦。
優勝を掛けた一戦だったらもっと盛り上がったんだろうに。
学生の試合らしい綺麗な試合で面白かった。
(頭を強打した選手がいたが、頭は気をつけた方が良いかな。レフリーも一回外に出した方が良かったんじゃないろうか。ふらふらしていたし。)






その後に育成リ-グ”Blossom League”が行なわれた。
2軍戦とは言え早慶戦になるのか。これも。
小林優加の姿が見えないような気が。




そういえば、その後、武蔵丘短大は第7回全日本女子フットサル選手権に優勝したようだ。


プレナスなでしこリーグ2010 アルビレディース的総括

2010-11-03 06:19:22 | アルビレディース
アウェー 勝ち点19(6勝1分2敗/勝率.667)
[得点17失点7得失点差+10/平均得点1.8平均失点0.7]
01 04/04 13:00 ④INAC 5○1 三木
03 04/18 13:00 ①ベレーザ 0△0 稲城
05 04/29 12:00 ⑩伊賀FC 2○1 上野
07 06/27 11:30 ⑧福岡AN 2○0 小郡
09 08/29 13:00 ⑦ジェフL 2○1 東総
11 09/12 13:30 ③東京電力 2○0 Jヴ
13 09/25 11:30 ②浦和レL 0●3 駒場
15 10/11 13:00 ⑨AS狭山 4○0 川越
17 10/24 12:00 ⑤岡山湯郷 0●1 美作


ホーム  勝ち点9(3勝6敗/勝率.333)
[得点19失点17得失点差+2/平均得点2.1平均失点1.8]
02 04/11 13:00 ③東京電力 1●2 新潟市陸
04 04/25 14:00 ②浦和レL 1●2 東北電ス
06 05/05 12:00 ⑨AS狭山 8○0 東北電フ
08 07/04 12:00 ⑤岡山湯郷 1●2 新潟市陸
10 09/04 13:00 ④INAC 0●4 胎内
12 09/18 15:00 ①ベレーザ 1●4 新潟市陸
14 10/03 12:00 ⑩伊賀FC 4○0 紫雲寺
16 10/16 14:00 ⑧福岡AN 2○1 新潟市陸
18 10/31 13:00 ⑦ジェフL 1●2 東北電フ

「プレナスなでしこリーグ2010」
【最終順位】
優勝 日テレ・ベレーザ 勝ち点49 16勝 1分 1敗 得点48 失点14 得失点差+34 勝率.889
2位 浦和レッドダイヤモンズレディース 勝ち点43 14勝 1分 3敗 得点45 失点11 得失点差+34 勝率.778
3位 東京電力女子サッカー部マリーゼ 勝ち点34 11勝 1分 6敗 得点35 失点20 得失点差+15 勝率.611
4位 INAC神戸レオネッサ 勝ち点34 11勝 1分 6敗 得点32 失点21 得失点差+11 勝率.611
5位 岡山湯郷Belle 勝ち点29 9勝 2分 7敗 得点32 失点30 得失点差+ 2 勝率.500
6位 アルビレックス新潟レディース 勝ち点28 9勝 1分 8敗 得点36 失点24 得失点差+12 勝率.500
7位 ジェフユナイテッド市原・千葉レディース 勝ち点25 8勝 1分 9敗 得点30 失点36 得失点差- 6 勝率.444
8位 福岡J・アンクラス 勝ち点 8 2勝 2分 14敗 得点15 失点41 得失点差-26 勝率.111
9位 ASエルフェン狭山FC 勝ち点 7 2勝 1分 15敗 得点 9 失点56 得失点差-47 勝率.111
10位 伊賀フットボールクラブくノ一 勝ち点 6 1勝 3分 14敗 得点10 失点39 得失点差-29 勝率.056



今年はアウェーとホームがまるで別人のような結果となった。本当は逆の方がクラブ的には旨味があったのだが、どうもそう上手くはいかないらしい。ホームでは下位3チームにしか勝てなかった。
アウェーで勝ち星あるいは引き分けで勝ち点を取っていたので、全体としては勝ち試合の確率は5割ちょうどなのだが、連敗が後半戦の2回しかない(第12節ホームベレーザ戦・第13節アウェー浦和戦と第17節アウェー岡山戦・第18節ホームジュフ戦)

今年の最終結果だけも見ると前半戦の貯金が効いていたかなと。
カップ戦予選対浦和戦でFW大石沙弥香の怪我で離脱が大きな影響を及ぼしたと思われる。
後半戦は試合をおう毎に怪我人が増え、最終戦は開幕戦と半分くらい入れ替わっていた。
奥山監督は相当やりくりが大変だったようだが、チャンスを貰った選手が頑張った面もあるし、勝率が後半戦に入って下がったということはまだまだ力不足だった選手がいたということでもある。

まあ、なでしこリーグは例年前半戦は各チームまだチーム戦術等が浸透しておらず、アルビもそこそこやれるのだが、後半戦になるとチームが固まって、上位にせよ下位にせよ勝つのがかなり難しくなる。
一般的に団体球技の場合、女子の方が男子よりもチーム作りに時間がかかるといわれているが、サッカーなんてその最たるものだろう。
一番手堅いのはベレーザのようにメニーナの時代からずっと同じことをし続け、主軸の選手を入れ替えないでやることなんだろうと思う。
まあ、アルビはその点では大幅に遅れをとっていて、おそらくまだ5年くらいは新潟県生まれの選手がアルビで主戦で試合に出ることはないだろう。

今年のなでしこリーグはベレーザ・浦和の上位2チームと下位の3チーム、そして中位の5チームと、勝率を見ると一目瞭然だがはっきりと分かれた。
アルビが6位に留まったのは、上位2チームに勝てなかったこともあるが、やはり中位グループの岡山湯郷に2敗したことが大きい。
中位グループのチームには1勝1敗だったのだが、岡山湯郷には勝てなかった。それも試合内容的には圧倒的にアルビが優位に試合を進めていたのにだ。2試合共に。

下位からきっちりと勝ち星を取りこぼさなかったこともこの順位で留まったことの大きな原因。

一番改善されたのは組織的な守備で、なでしこリーグで上位に行くには、最低限できないとダメなチームとしての約束事は入った感がある。

よく男子と女子が試合をして女子が大敗するってことを指摘する人がいるが、もちろん男性と女性の体力面の違いも原因の一つではあるが、それ以上に女子サッカーの場合はチームとしての守備の形が構築されていないチームが多いから大差になると思う。
アルビレディースは男子の高校生や大学生と試合をすることが多いが、守備が整備されてからはそうそう失点をすることが少なくなった。(瞬発力の差や体格差を利用したゴールはあるとしても)
奥山監督の指導によるものだし、理解力のある選手だけが試合に出られたということになる。

今年はボールと人が動くサッカーで攻撃を組み立てていて、はまった時は面白いほど強かったのが、センターラインを固められると崩すのに一苦労だった。
ホームで勝てなかった原因は多々考えられるが、先制点を奪われてしまう形が多かったので、先に決める決定力を上げないと観客も増えないと思う。
結局のところ、現在のアルビは菅澤優衣香選手がゴールを決めないと勝てないし、上尾野辺めぐみの出来・不出来で試合内容が決まってしまう傾向がある。
これに大石沙弥香選手の決定力が加わることでもうちょっと上の順位に到達できるだろう。

今年後半、ゲームの質を上げてくれたのは阪口夢穂選手だ。
この選手のおかげでアルビのサッカーの幅が広がった。
慣れないFWで使っていたのでなかなかゴールは奪えなかったのだが、勝てないなりに最後まで試合を観る人を引き付けてくれたのは彼女のおかけである。


なでしこリーグを盛り上げる為には上位2チームの勝率をあと1割くらいは下げないといけないのだが、それには組織的な守備の構築と同様に攻撃のバリエーションを増やさないといけない。
練習時間が限られているクラブチームでこれをやるのはかなり厳しいのだが、そこが指導者やクラブの腕の見せ所だろう。