<ナンセンスマンガ・その293> 題: 「リアリスト」 秋竜山・秋竜山漫画企画会議 <ひとコト> まだテレビなんてものがめずらしかった頃、
テレビの箱の中にテレビに映っている人間たちが住んでいるのではないかと、
思ったものだ。
初めてラジオを聞いた時も思った。
テレビの箱がバカでかくて、バカ重いのも、
そう思わせるものであった。
そんなことありえないとわかっていても、そ
ういう空想のできる夢があった。
薄っぺらテレビが出まわるようになって、その夢は消されてしまった。
あの薄い箱の中に人間がはいるわけがないと思えたからである。
薄っぺらな人間が住んでいるとはとても思えないのである。
(秋竜山)