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キンキーブーツ/KINKY BOOTS

2007-03-24 06:55:10 | ヨーロッパ映画/イギリス・フランス (2

Kink2

監督 ジュリアン・ジャロルド
出演 ジョエル・エドガートン(チャーリー)
       キウェテル・イジョフォー(ローラ)
    サラ=ジェーン・ポッツ(ローレン)
       ジェミマ・ルーパー(ニコラ) 

2005年、アメリカ・イギリス

>>父親の突然の死により、倒産寸前の靴工場を相続した優柔不断な青年チャーリー(ジョエル・エドガートン)。工場の起死回生に頭を悩ませる彼は、偶然出会ったドラッグクイーンのローラ(キウェテル・イジョフォー)からインスピレーションを得て、ドラッグクイーン用のセクシーなブーツを新商品として開発しようと思いつく。

笑えてホロリときて、最後には心がポッと暖かくなる。
こういう映画はやはり楽しくていい。

服装倒錯者=ドラッグクイーイン(ローラ)が登場したりと、『プルートで朝食を』と同じような流れですが、『キンキーブーツ』はぐっと明るく華やかで楽しいです。

『フルモンティ』といいいイギリス映画もどっこい元気です。

だいたい、この英題だと、内容がサッパリ想像つかなくて、劇場で見なかったことに後悔。
神戸では公開されたのかな。
こういう華やかなショー場面の多い映画は劇場で見なくちゃね。

KINKYとは”変態の、性的に倒錯した”という意味だそうです。
この映画、実話なんですね。

もっとも、ほんとのところは傾いた靴工場の若社長に「男がはける女性用のセクシーなブーツを作ってほしい」という一本の電話がかかった。
社長はそれをヒントに、新しい市場に進出したということだったようです。

イギリスにもドラッグクイーンって多いのでしょうか。

肌の黒い子供が桟橋で、赤い靴をはいて、楽しげに踊っている場面から始まるのもいい絵です。

ノーサンプトンの片田舎の100年続いた続いた靴工場が、伝統と歴史の国イギリス~って風情でいいですね。
イギリスの田舎・・緑が濃くて・・
行ったことないけど、どこにでもありそうな公園の景色もイギリスってこうなんだろうなという美しさです。

かたや、ロンドンはSOHOのドラッグクイーン、歌姫ローラ。
別世界です。

楽屋のポスター。これがあのマレーネ・ディートリッヒの名作、『嘆きの天使』(リンク)なんですね。笑
そうか、天使の彼女の役名がローラだったっけ。

キウェテル・イジョフォー演じるボクサー並みの体格のローラは、ショーでは堂々として凄い迫力。
歌も立派だし、やり過ぎてなくて品があります。

彼女?がだんだんほんとうに可愛く見えてくる。笑
唇の形がハートでキュート★

老舗の靴工場の跡取りだけど、仕事にも自信のないパッとしないチャーリー。
父親に勘当され、この道を選んだけど、男と女のはざまで悩むローラ。

ローラの台詞が強烈です。
RED、RED、セックスはなのよ。
あんたが作るのはふたつの筒状のSEXなのよ!」

女性って靴が好きじゃないですか?
カラフルなブーツは見ているだけでも楽しい。目の保養♪

工場で働く人々が活き活き描かれて、こんな人いるだろうなという感じで面白い。
田舎ではローラは好奇と偏見の的。

ローラは靴クズを置いてある場所が好き。
落ち着くのよ。ここ。

はみ出しものにはね。(胸キュン)

(この世の全てが完璧じゃないもの。
クズにも魂だって個性だってあるってことかな。)

でも、ローラの率直さと優しさに、人々の偏見も少しづつ解けて。。
チャーリーも俄然やる気のある男にかわっていく。

偏見を捨てて。。

※私事ですが、私の母親は何事にも偏見を持たない人でした。
母の口から「あの人は~~だから遊んではダメ、付き合ってはダメ」なんて言葉を聞いた覚えがありません。
偏見や差別は大人が子供に教えこんでるんじゃないかな。

ここから結末に触れています。

*************************************************************

ドン:「なぜ、力を抜いたんだ?」
ローラ:「あんたが侮辱されるから」
惨めな思いを味わったものだけが相手の痛みを想像できる。

偏見を捨てて。。

この場面が一番好きです。

ローラはチャーリーが好きだったのね。
だからあんなにおしゃれして。可哀相。

でも、チャーリーは言い過ぎよね。
男か女か、どっちかに決めろなんて。

ローラは父親との思い出の桟橋に戻って、心を決めたのでしょうね。
あたしは、あたし。
これからもあたしらしく背筋を伸ばして生きていこうって。

ローラを真ん中にチーャーリーと彼の新しい恋人ニック。

ノーサンプトンに咲いた可憐で華麗な友情の花。

                            END

Kin1


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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
あいりさん、こんにちは。 (sabunori)
2007-03-28 18:10:21
あいりさん、こんにちは。
いい映画でしたよね!
ドレスを身につけて舞台にたつローラはあんなに堂々としているのに靴工場へ素顔でやってきた彼はなんとなくうつむき加減ではにかみやさん。
ヒールが折れたブーツを見てローラがつぶやく「私の人生の重みに耐えられなかったのよ」のセリフにやられました!
返信する
>>sabunori さん (あいり)
2007-03-29 08:37:27
>>sabunori さん

いつもコメントをありがとうございます。
あのブーツ、ムチポケットがついてましたね~。笑
はいてみたいですか。
もう、お茶目なんだから~。

イギリスの片田舎からミラノへ!
あの展開も面白かったですよね。
私はすっかりローラのファンです。
お友達になりたい。笑

工場で働く人たちの描かれかたが丁寧で、映画を面白くしていたと思います。

人生の重みか・・言えてますね。^^
返信する
充実してますね~ (夢見)
2007-04-08 17:50:27
充実してますね~

こういう映画好きです
返信する
★夢見さん (あいり)
2007-04-09 07:28:54
★夢見さん

これは楽しくておススメです。
フットボール選手並みのゴツイ歌姫が魅力的!
DVDで是非、ご覧ください。^^
家族で見ても、大丈夫かも。
返信する
TB、感謝であります♪♪♪ (カゴメ)
2007-04-14 17:23:41
TB、感謝であります♪♪♪

>『フルモンティ』といいいイギリス映画もどっこい元気です。

逆境の中にあっても、それを巧みに笑いへと還元する逞しさは相当なもんですねぇ。
あの鉄の女サッチャーの改革以降、あおりを食らい貧乏くじ引きっぱなしの人が大勢いても、
それを逆手に取った小粋さは見事でありました。
今、世に隠れも無い格差社会に成長した(笑)日本でも出来そうなテーマですが、
唯一、笑って見られるのは「フラガール」くらいですねぇ(苦笑)。

>楽屋のポスター。これがあのマレーネ・ディートリッヒの名作、『嘆きの天使』(リンク)なんですね。笑

おお、良く観てますね。カゴメも気がつきませんでした。
返信する
★カゴメさん (あいり)
2007-04-15 07:06:42
★カゴメさん

TB返し、コメントをありがとうございました。
カゴメさんの丁寧で楽しいレビューを拝見しました。

運動靴メーカーのお話、映画になりますでしょうか。
運動靴メーカーってのがお洒落じゃないかな。笑

ノーサンプトンがどのくらい田舎なのかが分かりませんが、歴史あるイギルスのこと、偏見やよそ者には排他的なんだろうなと思いました。
ローラは女性の長所、優しさ、繊細さを持っていて、男性によくある”妙なプライド”(笑)は持ってませんね。
男らしいですよね。
女性陣は最初から、割りにローラに好意的なのも面白かった。

仕事には自信を持って、堂々としていて、ちょっと憧れてしまいます。
イギリス映画はコメディでも皮肉が利いてますよね。
最後の若社長の下着姿はあまり見たくなかったです。笑


返信する
あいりさん、こんにちは~ (fizz♪)
2007-07-01 01:45:08
あいりさん、こんにちは~
お約束どおりの展開の様な気もしましたが、なかなか楽しめた作品でしたよね。
「ブーツ=セックス」と何度も説得されるのには驚きましたが(笑)
>ノーサンプトンに咲いた可憐で華麗な友情の花
このフレーズ、素敵ですね♪
確かにチャーリーとローラの友情も成就しましたよね。
TBさせて頂きました。

>私の母親は何事にも偏見を持たない人でした
あいりさんのお母様もそうでしたか! 
私の父もそうでした。だから今でも尊敬しています。
私もその点ではそういう親になりたいと未熟ながら心がけてます。
返信する
★fizzさん (あいり)
2007-07-01 18:26:03
★fizzさん
いつもTBをありがとうございます。
キウェテル・イジョフォー演じるローラが魅力的でしたね。
同じイギリス映画『プルートで朝食を』はご覧になりましたか。

やはりゲイというひととは違う運命を持って、孤児として育つ男の子のお話です。
決してじめじめしていません。
運命を受け入れて見事、幸せになっていく爽やかななお話なので、また、時間があればご覧くださいね。
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