たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

星組『食聖』『エクレール・ブリアン』_東京宝塚劇場千穐楽LV(4)

2020年06月18日 11時20分40秒 | 宝塚
2020年6月17日:星組『食聖』『エクレール・ブリアン』_東京宝塚劇場千穐楽LV(3)

https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/dcd53904af2dbfd137ce7ec81f74c3fd


 オンデマンドで配信された『エクレール・ブリアン』のミュージック・クリップ、7分と長め。80歳を過ぎた酒井澄夫先生が創り上げた、ショーの素敵さがぎゅっとつまった編集になっています。あたたかく紅ゆざるさんを送り出してくれました。まだ書けていないことがあったのでかぶるところもありますが、もう少しつらつらと備忘録。

 紅さん、いつもパレードの最後、銀橋から本舞台へ戻るとき、綺咲愛里さんにお先にどうぞ、という仕草をしていましたが、千穐楽ではデュエットダンスが終わって先にお辞儀する愛里さんに、紅さんが惜しみなく拍手を送っていた姿も心に残りました。幸せに満ちた二人の表情に、幸せ感をいただけたデュエットダンス。最後、緞帳の前で、「自分には綺咲愛里しかいなかった」という紅さんに「紅さんがいなかったらわたしはここにいません」とこたえた愛里さん。お互いを尊重しあう姿は素敵でした。

 客席からのかけ声が賑やかでしたが、緞帳の前の二人に、投げキスしてと叫んだ方、2月の紅ゆずるさんのコンサートのレポであがっていた客席の女Sさんだったのか、このとき紅さんが内蔵マイクSさんと、そういえば客席のSさんに声かけていましたね。コンサートでのSさんについて賛否両論のつぶやきをみかけましたが、まだアドリブ力に長けていなかった紅さんが、紅子に扮して藤井先生の台本には「ここから先全てアドリブ」とだけ書かれた頃、Sさんに助けられたというエピソードがあるそうな。

 歳月を経て、サヨナラショーで鍛え抜かれたアドリブ力を発揮し、時間が足りないぐらい客席にもつっこみをいれていた紅子さん。宝塚大劇場千穐楽の翌日のスポーツ紙の中には、紅子さんの写真を一面アップでもってきたところもあったので、「報道陣の皆様!わたしを一面にするのはやめてください!紅子のディナーショーじゃなくて紅ゆずるのディナーショーなので、あ、違うディナーショーじゃなくてサヨナラショー!こんな大々的なディナーショーあったら大変だわ!」と。

 客席からのレスポンスがないと、「あなた達、反応が鈍いのよ!寝ボケてんじゃないわよ!」と紅子さん。二階席に向けて「東京宝塚劇場は二階席の方が多いのよ、二階席!起きてる?」と巻き込む、巻き込む紅子さん。客席が「起きてまーす」と反応すると、「知ってるわよ!寝てたら大問題よ!」とすすごいパワーでした。

 次のトップ礼真琴さんの宣伝も忘れません。「紅子、気になる生徒がいるの。まことよ、ま・こ・と。真琴って顔がキュートじゃない?でも声がハスキーでしょ、だからねギャップなのよ、人生はギャップでできているのよ!紅子だってみてごらんなさい、黙っていればきれいでしょ、でも喋るとこうよ、人生はギャップ、ギャップの法則」

 紅さんが何回目のカーテンコールでだったか「礼真琴率いる星組もよろしくお願いします」と挨拶したとき、深々とお辞儀をした琴さん、宝塚大劇場千穐楽の時にはたしか大粒の涙を流していた琴さんが、この日は泣かなかった、その琴さんを、相手役として見つめる舞空瞳ちゃんの姿をライブビューイングのカメラが大きく映してくれました。ひっとんに大きな瞳に、次のトップ娘役として責任をおっていく覚悟をみたように思います。

 『ハンナのお花屋さん』で入団二年目にしてタイトロールのヒロイン娘役として完成度の高さをみせたひっとん、琴さんの相手役として花組から異動した最初の舞台でした。『エクレール・ブリアン』、パリの公園で出会った琴さん演じる風の精の少年と、ひっとん演じる少女とのデュエットダンスは、これからの二人のダンスがさらなる化学反応を起こして進化していくことを期待させる場面でした。エトワールをつとめたひっとんの歌声、美しかったです。琴さんとのトップコンビは首席入団コンビとして話題になりました。すでに星組生として違和感なく溶け込んでいた姿に安心しました。苦労もあるだろうと思いますが応援しています。

 如月蓮さんが退団挨拶で間違って「一生」って言ってしまい、「それじゃあ人生終わってしまいますね」って言ったの、なんて言おうとしていたのを間違ってしまったんだったかな。『鎌足』では鎌足の父親と有間皇子の二役を見事に演じ分けたれんれんの、舞台に対する一生懸命さが伝わってきました。れんれんと愛里さんは「自分が退団することよりもさゆみさんが宝塚を卒業することがさみしい」と退団者が集まった場面で口にしていました。れんれんは「紅さんが退団するなんて・・・」とずっと言っていたという話、「あなたも退団するんですよ」、愛里さんが「わたしもそう思います」と言うと、紅さん「如月病が出た」と。お互いに自分よりも相手のこと。なんともあったかい。この日、『食聖』では、アイリーンのホーカーズで働くマオ@麻央侑希さんが「今日は紅ゆずるさんのラストディ」ってスマホいじりながら言ってました。そしてレン@如月蓮さんにスマホ取り上げられていました。

 万里柚美組長、毎回千穐楽の組長挨拶で今後のスケジュールを全くなにもみることなくすべて完璧に細かい日程を笑顔で紹介する組長、最後「ゆずるちゃん」って涙涙なってましたね。初舞台生の時から知っているのだから無理ないか。

 オンデマンド配信で視聴する『食聖』、記憶をなくしたホン・シンシンの、「てんがいこどく」が今は沁みます。その後ホン・シンシンは記憶を取り戻し、魔界から地上へ降りてきた父母と再会し、アイリーンと子だくさんの賑やか家族をもち大団円となる楽しい舞台、めでたしめでたしの大フィナーレ。サヨナラ感が全くないサヨナラのために創られた作品、タイトルが『GOD OF STARS-食聖-』と複数になっているところがいいですね。














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