たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

二週間ぶりに日比谷へ

2017年05月27日 23時24分59秒 | ミュージカル・舞台・映画
 二週間ぶりにまた日比谷へ行ってきました。日生劇場で『グレート・ギャツビー』、、12時開演イープラス貸し切り公演観劇。今回もほんの少しの席番違いで井上さんのサイン入りプログラムがあたるところでしたがまたもや残念賞。ほんとにおしかった。ここで運を使ってしまってはいけないのでこれで良しとしましょう。二週間前に観劇した時は、次の居場所を求めて面接に行った翌日だったかな。心身のエネルギーを削がれて気持ちつらかったなかで観劇していたような気がします。今日は一応次の居場所が決まった中での観劇、胸をはれるわたしでいられることをほんとに幸せに思いました。社会のどこにも居場所がない、社会のどこからも必要とされていないってほんとにつらいのでね、綱渡り状態ですがとりあえずほっとしています。三年前の今頃は、そんなつもりはなかったのに気がついたら会社との争いに足を踏み入れることとなってしまいそれまで経験したことのないストレスを抱えながら『ラブ・ネバー・ダイ』を観劇したことを思い出しました。日生劇場の天井を見上げながら鮮やかに思い出しました。声変り前の清史郎君グスタフとつっきーグスタフの美しいボーイソプラノ、市村さんと鹿賀さんのファントム、濱田めぐみさんと平原綾香さんのクリスティーヌ・・・、心の引き出しにしっかりとしまわれています。頭おかしくなりそうって思いながら、舞台からエネルギーをもらってなんとか生き延びた日々でした。よくやりましたよ、ほんとに。仕事できるわたしでまた観劇できる日が訪れてよかった、よかった。日生劇場の天井、二階席後方だとぐっと近くなります。なんだかファントムがほんとに潜んでいそうな造りになっているのがちょっとリッチ感あっていいなあと思います。いつも見上げます。床は赤い絨毯、フロアは広く椅子とテーブルもたくさん用意されているので立ったまま飲んだり食べたりすることもないし、帝国劇場とはまた違う安心感と落ち着きのある空間。今年は四回目でした。

 ギャツビーは、アメリカの身分社会の中で貴族階級に生まれたディジーと貧しい家に生まれた自分とでは身分が違うためにディジーと結ばれることがないままディジーの罪をかぶって死んでいった哀れな男なのかな。ヨーロッパの身分の違いは日本人が思うよりもはるかに厳しいものだとなにかで読んだし、未分の違いを越えようとする恋愛物語はたくさんありますね。マイフェアレディ、ミー&マイガールなど言葉遣いでどこの生まれか、どの身分の生まれかわかってしまう。新大陸アメリカにもそんな身分格差社会ができあがっていたということなんだなと自分の中で納得しながら観劇していました。プログラムを読むと物語の舞台、1920年代は特異な年代だったようです。貧しい生まれから、ディジーにふさわしい男になるためにここまで美しく自分を昇華させていったギャツビーという男性は、井上さんの佇まいと歌声なくしてはありえなかっただろうなと思いました。たぶんトートともヴォルフガングとも違う太く、美しい井上さんの歌声。役柄によって歌声で演じ分けてくる井上さんのミュージカル役者としての度量あっての舞台。カーテンコールの貸切公演ご挨拶で、余韻が上書きされてしまいましたが劇場を包み込む歌声、さすがでございました。シャツをひろげてみせる場面、今日は田代さん演じるニックでふざけてわざと投げているのかなっていう感じでしたが、井上さんと田代さんの呼吸もよくあっていて、エリザから築き上げてきたであろう信頼関係を感じました。ギャツビーの黄色い車のドアがとれてしまいニックが手で持って袖にはけるというハプニングは生の舞台ならでは。カーテンコールでは井上さんが子どもを泣かせてしまうというハプニングもあり、なんともゆったりぜいたくな時間と空間でございました。田代さんニックはご本人の素にあっている感じでほんとに素敵。まじめでただのサラリーマンなのに金持ちに対して卑屈になるでなくギャツビーを手助けするキャラクター。あとはまた後日書ければと・・・。

 自分の部屋に戻りたいけど戻りたくなくって終演後はシャンテでゆっくり食事。せっかくの日比谷なので宝塚劇場の舞台告知パネルを写真におさめたり、あれやこれや。住まいに近くまで戻ってきてからはカフェで次の居場所へ急ぎ提出する書類を整えてポストに投函しました。コンビニで控えとしてコピーをとり、切手も購入して、宛先と内容を間違えてないかなんども確認。就労場所がかわるたびにこうしたことをしなければならないの大変だけど今はまだリハビリ期間なので仕方ないです。先のことはわからず、目の前の与えられた役割を精一杯こなすのみ。それ以上でもそれ以下でもない。役割があるということは社会の中で居場所がちゃんとあるということ。ありがたいです。そんなこんなで部屋に帰り着いたのは夜。カフェで立ち上げたSafaceがなぜかかたまって動かなくなってしまい心配・・・。明日にはまた復活するかなあ。平日はなんだか緊張してしまうしご近所が不気味で部屋にいるのもつらくなってきたけど、断捨離は部屋でしかできないのでこれから身軽に人生を歩んでいくために明日は明日はがんばりませう。

徒然観劇日記でした。


トップの写真はスターファイターよりお借りしました。


日生劇場前の看板。



イープラス貸し切り公演、満員御礼でした。


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