たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

緊急事態舞台芸術ネットワークより-緊急事態宣言期間延長に際して

2021年05月06日 23時58分21秒 | ミュージカル・舞台・映画
「4都府県に発出されている「緊急事態宣言」の、5月12日以降期間延長について、「緊急事態舞台芸術ネットワーク」( 英語名:Japan Performing Arts Solidarity Network)から、声明を公開いたしました。」

http://jpasn.net/cn1/20210506.html

 劇団四季、東宝、松竹、宝塚歌劇、ホリプロ、梅田芸術劇場などが参加している緊急事態舞台芸術ネットワークより、本日(5月6日)付で声明文が出されました。劇場で感染はおきていません。イベントの感染リスクは低いというエビデンスを政府はもっているそうです。どうしてこういうことは大きくニュースにならないのでしょう、どうして閉めなければならないのでしょう。
 
「去る 4 ⽉ 25 ⽇に発出された今回の緊急事態宣⾔では、対象地域である東京・⼤阪・京都・
兵庫の4都府県で開催されるイベントについて、「無観客での開催とすること」と定められ
ました。しかしながら、ライブイベントは本来、お客様と実際に空間を共有することで、初
めて成⽴するものです。したがって、この決定は、実質的には「舞台興⾏の中⽌要請」であ
ったと考えております。
 
 そして、先の決定が、事前の予告なく、お客様にご案内する期間の猶予も与えられない状
況で⾏われたことに対して、ここでお詫びいたします。国と⾃治体との間の連携も不⼗分で、
結果、各主催者は不本意ながら、⽬前に迫った公演を急遽、中⽌判断せざるを得ませんでし
た。上演を⼼待ちにしてくださっていたお客様お⼀⼈お⼀⼈のお顔を想像しますと、⾝を切
られる思いがいたします。なお先頃、当ネットワークは、「論座 - 朝⽇新聞社の⾔論サイト」
のインタビューに応じ、この時に⽣じた舞台芸術界の混乱と当惑をつまびらかにしており
ます(「緊急事態宣⾔、演劇界は東京都の「怠慢」に振り回された」
https://webronza.asahi.com/culture/articles/2021042800009.html)。
ぜひご⼀読いただきたく存じます。

 初回の緊急事態宣⾔が解除された昨年 5 ⽉より、1 年が経過いたしますが、少なくとも当
ネットワークの参加団体が催⾏する公演では、劇場内客席でのクラスター感染は起きてお
りません。公演開催にあたっては、政府関係当局の対処⽅針に則り、ガイドラインを策定し、
徹底的に感染症対策を⾏ってまいりました。⼊場時の検温および⼿指消毒、マスク着⽤の徹
底、上演前後の発声もなく、お客様同⼠の距離も保ち、余裕を持った⼊場と規制退場、会場
までの直⾏直帰を呼びかけるなど、感染拡⼤予防に全⼒で取り組んできております。
 
 このようにお客様のご協⼒の下、対策を徹底することで、感染者報告ゼロのエビデンスを
積み重ね、劇場は、決して感染リスクの⾼い場所ではないことを実績によって⽰してまいり
ました。なお、イベントの感染リスクは低いというエビデンスについては、⻄村康稔内閣府特命担当⼤⾂が、本年年頭の定例会⾒にて、スーパーコンピューター「富岳」での科学的検証を引かれ、お⽰しされている通りであり、政府も認めるところであると理解しております。

 ⼀⽅、昨年以降、公演中⽌や延期が相次いだこと、収容⼈数の制限が続いたことで、舞台
芸術含むライブエンタテイメント産業は⼤きな打撃を受けております。確かに、政府や⾃治
体による⽀援策が講じられているという現状はあるものの、それら施策による補助⾦は、実
質的に、この先に新たな公演を⽴ち上げるだけの体⼒を備えた団体に対して、それも経費⽀
出の⼀部を⽀えられる額に過ぎません。前年⽐8割減とも⾔われる業界損失は関係者や家族
に重くのしかかっています。

 アーティストや実演家だけでなく、スタッフや⽂化施設関係者等、公演に従事するものた
ちの⽣活は、時々刻々と、危機的状況に追い込まれています。⼀⼈ひとりは、⽂化創造を⽀
え続けるという誇りを胸に、真摯に取り組んでおりますが、残念ながら、限界は近づいてい
るように感じております。

 如何なる時も、舞台芸術は社会と共にありたいと思います。これまで当ネットワークは
様々な機会を通じ、感染拡⼤防⽌に努めることを第⼀義としつつ公演を開催していくこと
をお伝えしてまいりました。舞台を愛する皆様に今を⽣きる喜びを提供しながら、舞台芸術
に従事しているものたちの⽣活を守るという社会的役割を果たしたいと考えております。

 現在の状況はこうした役割を持続的に果たすことのできる限界点ではありますが、引き
続き、この⼀年の⾏政、⾳楽ほか関連業界、公演関係者、そして多くのお客様との積み重ね
をもとに、現場の努⼒の実態とエビデンスに基づいた対策⽅針を政府に強く求め、安全に公
演を開催してまいる所存です。

 重ねてみなさまのご協⼒に御礼を申し上げますとともに、上記について、どうぞ皆様のご
理解を賜りますよう、お願い申し上げます。

 末筆ながら、⽇夜、新型コロナウイルスと向き合う医療従事者の皆様、そして感染終息に
向けてご尽⼒されておられる皆様お⼀⼈おひとりに⼼から御礼申し上げます。」

 在宅勤務できる仕事なんてほんの一部、社会はそんなに簡単なものではない。朝の通勤時間帯の電車を間引きさせるとか、やっていることがほんとにおかしいとしか思えません。みんな生活があります。上垣先生がブログに書かれているように、客席50%でも上演させてほしいです。

 昨日マチネのエリザガラコン千穐楽、ライブ配信とライブビューイングで36,000人が観劇したそうです。ソワレは宙組のライブ配信で、マチソワされた方もたくさんいらしたようです。OGの方々もライブ配信を楽しんだとSNSであげていて、なんとあたたかい世界かと胸がいっぱいになります。昨年中止期間の億単位のチケット払い戻しを考えると劇団は血を流すような思いで画面越しにいいものを届けようとがんばっていると思います。この声よ、届け!!

「演劇界の現状を報告、「緊急事態舞台芸術ネットワーク」が発足」
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/66ff898958598847950fcb98577d0860


緊急事態舞台芸術ネットワークより
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/4194976ed4f6f8bef1aa0c0cd5dbb2d3

緊急事態宣言、演劇界は東京都の「怠慢」に振り回された
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/2d9fd09af8e5f68ddd946bca579d55ea



















ミュージカル『生きる』

2021年05月06日 16時14分43秒 | ミュージカル・舞台・映画
ミュージカル『生きる』-大千穐楽ライブ配信決定
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/48afebb6ae126eabda70375c0a482c1a

ミュージカル『生きる』-いのち短し恋せよ乙女
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/2d80d9d5c958dd436275e5859954c7d4

日生劇場にオーケストラの音色が響いていました
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/711e734e64d5c5c21807e2cc3dd5f409


2020年10月17日(土)18時~日生劇場

渡辺勘治;鹿賀丈史
小説家役:小西遼生
小田切とよ;唯月ふうか
渡辺一枝;May,n

「生きている、それだけで人生はすばらしい」、定年退職を前に余命半年と知った渡辺勘治は、保身しかない市役所の上役たちをしつこく説得して市民の願いである公演をつくることに命を燃やし、市民から慕われてこの世での旅をひっそりと終えていきます。上役たちのタヌキオヤジぶりがいかにも自分の立場を守ることしかないお役所的なイメージで描かれていました。原作となった映画には黒澤明監督の痛烈なオカミへの批判も込められているとか。

「命短し恋せよ乙女♪」、雪が舞い散る中を公園のブランコをこぎながら勘治が歌う場面、今も蘇ります。『ポーの一族』で素晴らしい男爵ぶりをみせてくれた小西遼生さん、よれよれの着物をきた小説家役でした。勘治の人生の最後の時を共にする伴走者、それまで遊びを知らなかった勘治にお酒の飲み方をおしえて、勘治の人生最後の願いを叶えるために協力するのでした。『ブラック・メリー・ポピンズ』の長男役をみていますが、確かな演技力と歌唱で舞台を支えていました。勘治の病気と本当の気持ちを知っていたのは血のつながった息子ではなく全く赤の他人の小説家ともう一人、市役所に務めていた小田切とよでした。とよは『屋根の上のヴァイオリン弾き』で次女ホーデルを演じていた唯月ふうかちゃん、『レ・ミゼラブル』『CRESSHERAT』でも拝見していますが、澄んだ歌声が美しく、舞台役者として作品ごとに力をつけてきています。歌唱の安定、素晴らしいです。
 
 ミュージカル『生きる』、一人でも多くの若い人たちの心に届いてほしい作品のひとつです。

 ホリプロもいい作品を届けてくれています。「劇場は人生の宝石箱」、わたしたちの社会生活の維持に、人生に必要な場所。わたしがこの世にどうしてもいなければらならない理由はどこにもないので、観劇がなかったらとうに心は死に絶えていると思います。いちばん最初にやり玉にあげられますが、「芸術こそが真に人の心を豊かにしてくれる」。緊張事態宣言の延長でさらに無観客での開催要請?休業要請?がオカミからきたら、ホリプロ、東宝、宝塚、劇団四季など大手で声明文だしてくれないかなと思っています。感染症対策を施した上で舞台を続けたい、守らなければならない生活がある、これ以上の要請には応じられないと。なんども同じこと書いていますが、人が移動してはだめだと経済生活とめながら聖火リレーは続いているとか、意味わかりません。客席が空っぽの劇場の舞台に立つのはいかばかりの気持ちかと。舞台は観客は入って完成するもの、演者と客席で創り上げていくもの。









宙組『ホテル スヴィッツラ ハウス』-ライブ配信

2021年05月06日 00時30分30秒 | 宝塚
宙組『ホテル スヴィッツラ ハウス』より-「Lives in the theater」
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/9b9a6e3bc8c72841af42bfaa715a7ae7

2021年5月5日(水)
宙組 『Hotel Svizra House ホテル スヴィッツラ ハウス』 梅田芸術劇場公演
16時30分~ライブ配信

 画面のこちらから拍手よ伝われ!と思いながら視聴しました。真風さんの挨拶、「日頃お客様の拍手にいかに助けられているか今回を通して身に沁みました」「1日からの公演は中止となりましたが、ライブ配信を通して一人でも多くのお客様にみていただけることをモチベーションとして宙組生31名、この一回にかけました」「この時を乗り越えていきましょう、一緒にがんばりましょう」、だいぶ言葉あやふやですがこんな内容でした。悔しさがにじませつつ、今を乗り越えた先に劇場で会いましょうというメッセージ。泣きそうになりながらも泣くことなく話す真風さんをなんとも言えない表情でみつめているキキちゃん、涙のダムがみるみるたまっていきそうにもみえましたが今回はたまりませんでしたね。オンデマンド配信でみた『フライングサパ』の初日挨拶のまかキキ号泣を思い出しました。

 明日がみえない、第二次世界大戦禍のヨーロッパで芸術を守るために命をかける人々の熱い物語。まかキキの三つ揃えのスーツとタキシードの着こなし、長身がそろった男役さんたちのシャツにベストの衣装でビリヤードダンスのかっこよさは宙組ならでは。まかキキの男同士の友情、ときめき、お洒落な雰囲気もたっぷりで、上質なドラマをみた感覚でした。ずんちゃん、ららちゃん、しどりゅう、るかぜくんら、芸達者がまたあらため一面をみせながら舞台をしっかりと固めて、下級生も活躍。「ウィリアムテル」の名前でスパイ活動をしていることが真風さんロベルトの知るところとなったキキちゃんヘルマン、その真の姿はナチスの迫害から芸術を守るためなら自分の命を差し出す覚悟をもつ、とってもいい人でした。

 ららちゃんアルマの「大丈夫、必ず幕はあがるわ」

 真風さんロベルトの「バレエのトゥシューズは劇場の魔法の小道具」

 万里柚美さんマダムの「久しぶりにバレエをみてまだ生きていたいと思った」

 ほかにも「芸術こそが真に人の心を豊かにする」「わたしたちの公演がひとすじの光になる」など、コロナ禍の社会へのメッセージをさりげなく随所にこめた植田景子先生らしい作品。ライブ配信で一人でも多くの若い人がみてくれていたらいいなと思いました。ルサンク買ったら脚本が掲載されているかしらね。もう一回みたいな。オンデマンド配信を待つ。

 フィナーレの幕があがるとものすごくかっこよくハットをかぶってポーズを決めていたのはキキちゃんでした。キキちゃんとららちゃんのデュエットダンス、そして今回からトップコンビとなった真風さんとじゅんはなちゃんのデュエットダンス、大ぶりなリフトもあり素敵でした。新しい歴史の始まり。今はこれぐらいでまたゆっくり思い出していきたいと思います。ライブ配信、ライブビューイング、ペイしてないかもしれませんがこうして作品を届けてくれたことにありがとうしかないです。