映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、2016年のドイツアカデミ―賞で観客賞を受賞したヒューメンコメディー「はじめてのおもてなし」です。
難民問題をテーマにしたヒューマン・コメディーと言えば、フランス映画のイメージが強いと思います。先日取り上げた、5%の奇跡 嘘から始まる素敵な人生などドイツ映画も良質な作品があります。今回、紹介する作品は2016年にドイツ興行収入ナンバー1に輝いた笑えて泣ける素敵な作品です。
老医師の夫と元教師の妻、30過ぎても未だ大学に通う娘に、バツイチで自分本位の弁護士のシングルパパの息子の家族。暇をもてあまし、夫とも不仲の妻が突然、難民申請中のナイジェリア人青年を受け入れると宣言、彼の同居により様々なトラブルに巻き込まれながらも、彼を通してバラバラだった家族の絆が深く結ばれるという内容です。
ヨーロッパでの最大の問題は難民問題。受け入れの是非をめぐり、各国で難民問題によるトラブルが生じているのも周知のことだと思います。そうした問題を包み隠さずコミカルに描きながら、一人の人間として、認め尊重し合う姿を心の変化をうまく描いています。また、ドイツ映画の特色はテンポの良さと耳に心地よい音楽の数々。そんな素敵な音楽をBGMに家族の心模様がスーッと入ってくる感覚があります。
フランス映画と共に、こうしたドイツ映画のヒューマンコメディーにも注目して観てください。きっと心に響く一作が見つかると思います。