宮沢りえ主演、吉田大八監督、角田光代の原作の映画「紙の月」を観賞。
あまり原作を読まない僕でも、この映画の内容を知って先ず思い浮かんだのが、僕が大学を卒業した頃にあった三和銀行詐欺横領事件。伊藤素子により巨額横領事件として誰もが記憶に残ってました。
映画の内容は、パートから契約社員となった銀行員OLが顧客先の大学生の孫と不倫関係になって貢というもの。宮沢りえの架空預金を乱発して池松壮亮演じる大学生と遊蕩生活を繰り返していても、常に悲しく虚しさのある瞳がとても印象的でした。
また、原作にない役柄で行員の年下の同僚を元AKBの大島優子が、また、今回の作品の鍵を握るベテラン行員を小林聡美が演じてます。ラストでの宮沢と小林の対決も見ものでうが一部の映画評論家では違う結末予想して期待を裏切ったようですが、宮沢と小林が演じた行員の類似性をある意味で裏切ったことと、監督の原作者への敬意があってのことかと思合点がいきました。
そして、過去の女性行員による巨額横領事件がうまく組み合わさっていることを知ったことで、その内容の濃密さに改めて感心しました。