映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、中村勘九郎主演、堤幸彦監督のスペクタル時代劇「真田十勇士」です。
大河ドラマ「真田丸」の放映もあって、昨年話題となった「真田十勇士」は中村勘九郎が猿飛佐助に、松阪桃李が霧隠才蔵を演じ、十勇士役には人気若手俳優をキャスティング、堤監督らしいエンタメ性の強い作品となってました。
今回の舞台は、徳川家康との最後の決戦となった大阪夏の陣。史実に独自の戦法を含めたスピーディーな展開は、時代劇ファンでなくとも痛快です。また、加藤雅也演じる真田幸村は、その風貌と幸運な戦での勝利を得た腰抜けな人物。その幸村を佐助と才蔵が陰で操りながら夏の陣への戦術を組み、戦うユニークでコミカルな演出も軽さはありますが、堤監督らしい演出です。
大河ドラマでの「真田丸」も三谷幸喜の脚本と演出で、従来の大河ファンには、不満と批判がありましたが、堺正人演じる真田幸村とのコレボレーションにより、新しいファン層を掴み、大河ドラマの新しい流れを作ったと思います。
今回の作品も今の時代性を考えると、こうした作り方もありかなと、また、時代劇の流れを観ると、その時代、時代で、シリアスな作品とエンターテーメントな作品が同居してきたのも事実で、その時代の色が変化していて、時代劇の手法自体は何ら変わっていないなと、エンドロールでのその後を観ながら時代劇の未来に思いをはせてました。