映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、ダラス・バイヤーズクラブ監督が送る時空を超えた愛の物語「カフェ・ド・フロール」です。
物語は、1969年のパリと現在のカナダが舞台。1969年のパリでは、美容師のシングルマザー、ジャクリーヌは、ダウン症の息子に無上の愛を注ぎながら懸命に働いている。一方現在のカナダでは、DJとして成功をおさめたアントワーヌが、元妻との間に生まれた二人の娘と魅惑的な恋人と一緒に幸福な日々を送っている。
一方でアントワーヌの元妻キャロルは、ソウルメートとして信じたアントワーヌの心変りに悩み、薬を服用し、夢遊病を患っている。
アントワーヌの心の奥にある、あるわだかまりと、キャロルの夢の中で起こる奇妙な出来事が、やがてつながり、予想外の愛の結末が想像を超えるものでした。
フランス人歌手ヴァネッサ・パラディがシングルマザーをアントワーヌは、実際にＤＪとして活躍するケヴィン・パラン。また、二人につながるダウン症の少年や二人の女性など、実に魅力的なキャスティングです。
今回のテーマは、前世から現世へとつながる、ある種の宿命的な愛を表現してます。それは、霊媒者が登場するのですが、決してオカルトチックな雰囲気はなく、ふたつの時代が交錯するように淡々と進み、愛ある結論へと進み美しさを感じました。
