野村萬斎主演、池井戸潤原作の企業ミステリー作品「七つの会議」を観賞
ドラマ、映画と引っ張りだこの池井戸作品。今回は、ダメ社員役の主人公に野村萬斎が扮し、豪華な俳優陣のキャスティングで派手やかな作品のイメージがありましたが、最初はどこか、コミックを見ているような軽いイメージで笑いのある序盤でした。
物語は、かつては敏腕営業マンで今はグウタラ係長となったの野村演じる八角が、企業の闇を明らかにしていくという筋立て。組織内の縦社会の在り様を個性的な社員を数多く登場させながら、複雑な組織の網をほどき、真実にたどりつくミステリーな展開が徐々に惹きつけられました。
下町ロケットに見られる日本の技術者によるヒューマニティーな内容とは真逆の現在も続く組織の隠蔽体質を背景に正義とは何かを問う作品でもあります。
雰囲気は、半沢直樹に似た感じを持ちましたが、野村萬斎の独得な空気がおもしろく魅力的でした。改めて池井戸潤原作の映画、ドラマは外れ無し、誰もが楽しめる作品だと思います。