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そもそも製造者責任ではないのですか?2

・輸入土鍋:鉛・カドミウム漏れ 中国製、全国に2万個(毎日)
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20070525k0000m040162000c.html

 札幌市で販売された中国製の土鍋から調理中に鉛やカドミウムが漏れ出し、鍋を輸入した新潟県の陶磁器業者が在庫として残っていた300個を自主回収していたことが24日分かった。しかし、問題の鍋は04年から今年2月までに2万2000個輸入されており、全国に出回ったまま。鉛を摂取しすぎた場合、筋肉の衰弱、脳や腎機能の障害などの被害につながる恐れがあるが、明確な法律違反ではないため回収命令は出せないというのが札幌市や新潟県の見解。購入した同市の男性(47)は「知らずに鉛を口にしている人がいるわけで、放置は許されない」と憤る。

 鍋を輸入していたのは新潟県弥彦村の「ホリシン」(堀内哲雄社長)。札幌の男性が今年1月13日、鍋を同市の量販店「ニトリ新道店」で購入、湯豆腐を作って食べた。さらに同26日、鶏肉を1時間煮込んでふたを開けると鍋の縁の内側にべったりと灰色の付着物が張り付き、水面にも浮いていた。購入した量販店に検査を求めたところ、鉛やカドミウムを検出。鉛は食品衛生法に基づく告示基準の17マイクログラム(容器面積1平方センチあたり)を上回る43マイクログラムだったが、未使用の鍋による再検査では基準値を下回り、量販店は問題はないと回答した。

 このため男性は2月、道立消費生活センターに調査を依頼。同センターが同じ中国製土鍋を取り寄せて1日約4時間、2日間にわたって水を沸騰させた結果、縁のうわぐすりを塗った部分から灰色の付着物が流出。蛍光X線検査で付着物表面の約40%が鉛と確認された。

 しかし2日間にわたる煮沸は法定検査になく、これに基づく回収命令は出せない。同センターはホリシンが所在する新潟県に通報。同県では、所管する三条保健所が酢酸の4%水溶液を同タイプの鍋に満たして24時間置き、溶け出た鉛の量を調べる法定検査を実施した。しかし、結果は食品衛生法で定められた水溶液1ミリリットル当たり2.5マイクログラムを下回る同1.3マイクログラムだったため、同県は「この種類の鍋は問題ない」との結論に達したという。ただ、ホリシンにも苦情が3件寄せられていたことから在庫を自主回収。同課はホリシンに原因の究明を求めている。ホリシンの片岡一義相談役は毎日新聞の取材に対し、未回収の鍋の販売先について「分からない」と答え、「基準を満たしており、販売された分の回収は考えていない」と語った。【岸本悠】

 ▽NPO法人日本消費者連盟の富山洋子代表運営委員の話 うわぐすりを塗った後に陶器をしっかり焼いていない可能性もあり、(中国で)どのように製造されたのか確かめる必要がある。過去には中国製電気ストーブの塗料が熱で溶け、有害物質が発生した事例もあった。食品衛生法の定める検査は手順にすぎず、抜け穴があるとわかればすぐに埋めてカバーするのが厚生労働省と地方行政の役割だ。メーカーや小売店にも責任はあり、製品に問題があると分かった時点で製造・販売を中止し、製品を回収すべきだ。

 【ことば】うわぐすり 陶磁器に使用される着色顔料やうわぐすりには、有害金属である鉛やカドミウムを含むものがある。焼成温度が低いと、これらが溶出する恐れがある。鉛は安価なうえ、低い温度で焼いても光沢を得られるので、古くから使用されてきた。だが、毒性が強いため、溶出防止の研究は国内各地の研究所や企業で行われているという。

毎日新聞 2007年5月25日 3時00分


 追試結果を抜き出してみる。

・ニトリによる札幌市の男性(47)が自己申告した「灰色の付着物」の分析結果:43μg/平方㌢ (食品衛生法における規制値:17μg/平方㌢)
・ニトリによる未使用の同製品の追加検査結果:規制値未満
・道立消費生活センターによる検査(4時間煮沸*2日)結果:付着物表面の40%が鉛(付着物の総量、及び総量に対する比率は不明)
・三条保健所による溶出(法定)試験結果:1.3μg/ml (食品衛生法における規制値:2.5μg/ml)


 この記事を書いた人間は保健所による法定検査結果に不満だったらしく、文を逆接した上、いわゆる消費者団体のコメントまで引用している。
 三回の再現実験が行われ、二回はシロ、一回は灰色、の結果から考えて、もちろん好んで重金属を口にする人はいないが、筆者にはどう見てもこの土鍋に健康的な問題があるようには思えない。
 気になるのなら札幌市の男性(47)がこの土鍋を使うのをやめればいいだけであって、アメリカが中国食品薬品を叩いているからといって、マスコミが消費者団体を一緒になって非科学的なクレームの尻馬に載るのは感心しない。

 そもそも、再現実験で同じ結果が出なければ、それは実験手法が間違っているか、結果が間違っているかであって、その観測された事象は事実ではないと解釈するのが科学というもの。
 それを「手段に過ぎず」といいきってしまうあたり、日本消費者連盟も底がしれる。
 未だに「プラスチックゴミを燃やすとダイオキシンが出るから反対」と主張している団体ではある。
 敢えて付け加えれば、水を長時間沸騰させていけば煮詰まって混合物の濃度は高くなるのがあたりまえで、抜け穴でもなんでもない。富山洋子さんには、溶出試験でなぜ暗所に24時間放置するのか考えて欲しい。


 「中国製電気ストーブの塗料が熱で溶け、有害物質が発生した事例」
http://blog.goo.ne.jp/advancedg20/e/1b298f22d4742a0b0cdea51c7ca3d7b1
を引用してきた時点で、なんとか対策国民会議とは同じ穴の狢なのだろうなとは思った。

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