goo

【雑感】貴州省暴動、事態収拾急ぐ中国…300人逮捕・ネット閉鎖【和文/読売】

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080702-OYT1T00163.htm

 中国貴州省甕安(おうあん)県で6月28日に発生した大規模暴動は、1日までに武装警官など約3000人が出動し、沈静化した模様だ。

 暴動は、女子中学生に対する強姦(ごうかん)殺人事件を、地元警察が隠ぺいしたとする疑惑を端緒に発生した。中国政府は、北京五輪を約1か月後に控えたこの時期の暴動発生に衝撃を受けており、暴動参加者の摘発を本格化させる一方、省トップが地元政府の失政を事実上認めるなど、事態収拾を急いでいる。

 「暴動は落ち着いたが、町中、警官だらけだ。暴動には5万~6万人が加わったと思う。参加者はどんどん増えた」。甕安県の男性店員は本紙の電話取材に興奮気味に語った。女性住民は「自首を呼びかける宣伝車が走り回っていて怖い」とすぐに電話を切った。

 香港の人権団体・中国人権民主化運動ニュースセンターによると、公安当局は暴動の際のビデオ映像などを基に摘発を本格化しており、これまでに300人以上が逮捕された。

 中国政府は、8月の北京五輪を間近に控え、チベット暴動に続く大規模暴動に衝撃を受けている。特に懸念されるのが、当局者の腐敗や横暴に不満を抱く、他の地方への飛び火だ。政府は、暴動の写真が掲載されたインターネットサイトを相次いで閉鎖。香港メディアによると、暴動に関する中国メディアの独自報道も禁止された。

 一方、国営新華社通信によると、省トップの石宗源・同省共産党委員会書記は「社会の調和と安定が最優先課題」と発言。そのうえで、「住民の移住や強制立ち退きなどの問題にこれまで十分な配慮をしてこなかった」と地元政府を批判し、住民の“懐柔”も図っている。省政府が捜査員を派遣し、再捜査にも着手した。

 だが、住民の不満は依然くすぶり続けている。1日付の香港紙・東方日報などによると、地元政府は30日、死亡した少女の両親に遺体を3日以内に埋葬するよう「最後通告」を出した。遺族や一部住民は「証拠隠滅になる」と強く反発。当局は1日、遺体の再検視を決めた。

 今回の暴動は、6月下旬に水死体で見つかった少女を、公安当局が「自殺」と判断したことが引き金となった。遺族側は性的暴行を受けた後に川に落とされたと主張。「犯人の一人の親が公安幹部のため、本格捜査が行われなかった」とのうわさも加わり、6月28日午後、住民数万人が暴徒化した。

 住民らは、警察本部を占拠して焼き打ちするなどして警官隊と衝突。新華社通信は制圧の際に警官隊が催涙弾を使用したと伝えたが、香港メディアは警官隊の発砲で住民少なくとも1人が死亡したと報じ、食い違っている。

 中国内陸部に位置する貴州省は経済開発が遅れた最貧省の一つ。甕安県は少数民族地区にあり、貧富の格差などへの根強い不満が、「中国で今年最大の暴動」(香港の人権団体)の遠因となった可能性がある。(香港支局 吉田健一)

(2008年7月2日02時16分  読売新聞)

 

 昨日の時点では、この事件について模様眺めをしていたので、新華大の教授の記事などを紹介し、「対外伸張の為に軍拡して、経済を破綻させてしまえ」といった旨の記載をした。
 オリンピックまで1月というこのタイミングで、当局の腐敗を原因とする社会不安、というか住民暴動が発生している状況を見ると。
 むしろ「体制保護の為に、治安組織の整備」を薦めたい。


 続報として「再検死の結果自殺だ」http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2008070200669と発表したようだ。
 中共の発表の通り「悪質な不法分子の扇動による犯罪」が事実だとすると、チベットといい貴州といい、「少数の扇動で簡単に暴動になるほど、人民の体制に対する不満は大きく。つまり社会が不安定だ」と指摘するしかない。
 筆者は天安門事件当日北京にいた。その経験から書くと、これまでにも何度か書いたが、体制は基本的にその構成員の利益の為にのみ存在を許されている。逆に構成員の利益を保証できない、もしくは不利益な体制などは存在してはいけない。
 構成員個人と全体どちらの利益を優先させるかとか、構成員同士の利益が衝突した場合、などの各論はおく。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 【雑感】中国... 【雑感】特殊... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。