【政界地獄耳・06.20】:首相vs元首相にベテラン2人の声、自民党にどう響く
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・06.20】:首相vs元首相にベテラン2人の声、自民党にどう響く
★自民党副総裁・麻生太郎が「将来に禍根を残すような改革だけは、やってはいけない」「政治資金の透明性を図ることは当然だが、将来、国会議員を目指す若者が、政治資金を確保できないから政治を断念するのは残念」などと発言し、首相・岸田文雄との関係がこじれていると政治メディアは大喜びだが、こういう時、元首相と首相の対立に党内はだんまりを決め込む。心の内では麻生の言う「カネがかかる」という部分だけに称賛を送る者が多いだろうが、国民も裏金づくりまでは奨励していないし、麻生が正しいとは言い切れない。一方、今までの政治のセオリーで政局を転がす政治家とは違い、政倫審出席、派閥解散、公明党案の丸のみなど、岸田の改革の進め方は、のらりくらりしているが、今までの自民党では前に進められなかったものを進めている。決してこれがベストとも思わないが、サプライズの効果は出ている。保守政治には性急で驚くような改革は間違いで不要なのか。
★そこに2人の政治家が声を上げる。元幹事長・石破茂は「副総裁というのは総理を支える、NO・2と言ってもいい。そういう方がこういうことを言われるからには『何でこういうことを言われたのか』ということをご説明いただいた方がいい。何で禍根を残すような改革になるのか、世の中の人はなんだかよくわからない。プロセスがよくわからないままに、何だか激怒しているとか、口もきかないとか、そういう状況というのは、あんまり国民のシンパシーを得られるとは思わない」。
★麻生派の衆院議員・斎藤洋明から首相退陣論が出たことに関し、立憲民主党・小沢一郎はXで「全部岸田総理におっかぶせて辞めてもらい、『人気者』を新総裁にする。それでチャラになって総選挙は楽勝という常とう手段。自分のことだけ。責任を取るのは、この人も含めた自民党。日本の未来のためには自民党の解党が正解」と喝破した。元首相と首相の対立にベテラン2人の声。今の自民党にどう響くか。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2024年06月20日 08:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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