路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【ぎろんの森・04.13】:国賓待遇に覚える違和感

2024-05-20 07:19:20 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・G7サミット・G20】

【ぎろんの森・04.13】:国賓待遇に覚える違和感

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【ぎろんの森・04.13】:国賓待遇に覚える違和感

 やたら「国賓待遇」と強調されることが気になります。

 岸田文雄首相が米ワシントンを訪問し、バイデン大統領と会談しました。宿泊先はホワイトハウスと道路を隔てて北側に位置する大統領迎賓館「ブレアハウス」。元首でない首相は国賓にはなり得ませんが、米政権は公式夕食会を開くなど、最大限のもてなしで迎えたことになります。
 
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 外交を考えれば、友好国かどうかを問わず、国家の首脳同士の関係が良好なことに越したことはありません。米国が日本の首相を国賓待遇とした心遣いは分からないでもないのですが、今回の訪米には違和感も覚えます。
 
 その要因の一つは、首相が国内では自民党派閥の裏金事件などで厳しい状況にあることです。首相は日本にいるときよりも居心地がいいのでしょうが、「国賓待遇」で浮かれているときではない、と言いたくもなります。
 
 もう一つの理由が、むしろこちらの方が重要ですが、今回の首脳会談で日米の軍事一体化で合意したことです。
 
 東京新聞は12日の社説で、自衛隊と在日米軍との相互運用性を高めるための指揮・統制枠組み見直しなど合意内容について「岸田政権が2022年12月に改定した国家安全保障戦略に沿った内容だが、同戦略は国会の議決も国民の審判も受けていない」「米国との軍事一体化を国民的な議論を経ず、既成事実化するような振る舞いを糾(ただ)さねばならない」と指摘しました。
 
 中国の軍事的台頭など東アジアの情勢緊迫に、日米が協力して対処することは重要でも、軍事的増強で対応すれば逆に緊張を高める「安全保障のジレンマ」に陥ります。
 
 何より、戦後日本の「平和国家の歩み」を逸脱するような防衛政策の転換を、日本国内での徹底した議論や国民の幅広い合意を欠いたまま、米国と約束することで既成事実化していいのでしょうか。
 
 首相は今回の外交成果を政権浮揚にも利用したいと考えているのでしょう。でも首相が誠実に向き合うべきは、日本国民であることを忘れてもらっては困るのです。 (と)
 
 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【ぎろんの森】  2024年04月13日  07:12:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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