【政界地獄耳・02.21】:「小粒になった」政治家「重箱隅つつく」マスコミ「政治ポリス化」する国民
『漂流する日本の羅針盤を目指:【政界地獄耳・02.21】:「小粒になった」政治家「重箱隅つつく」マスコミ「政治ポリス化」する国民
★政界の各方面から聞こえてくる結論に驚愕(きょうがく)するが、これが実態なのだろう。大手紙のベテラン政治記者が言う。「20代の若手の記者にデスクが小言を言うと、そのデスクが人事からどやされたなんていう話は随分前の話。今の記者は『こういう話を取ってこい』と先輩やキャップ、デスクから言われると、原稿の体裁を整えてくるが、取り囲まれる政治家からはこちらに『君んとこの若手は何とかならないか。同じことしか聞いてこない』と苦情を言われる。訂正するほどのミスにも『すいません』とメールで謝罪。定時に帰る。働き方改革が政治報道を変えたかもしれない」という。
★ベテラン秘書は「政治家が小粒になったのは間違いない。今、胸を張ってるのは官僚出身の議員と世襲議員。官僚出身は『俺より優秀な官僚も政治家もいない』と思い込んでいる。世襲議員は先代からの財力と組織力で選挙に不安がないから大胆な行動に出るが、苦労知らずが露呈する。地方議会や秘書からのたたき上げが減ってバランスの悪い構成になっている」と嘆く。ある党職員は「政党という特殊な組織というより、就職先と考えていてあまりにあっさりとしている。政治の裏表に興味がわくより、家族の話が好きな若手党職員が増えた」という。
★野党ベテラン政治家が言う。「野党各党は国政に出てくる候補者を探すのに苦労している。そりゃあ政治の衰退は与野党議員の責任は大きい。やれ裏金だ、SNSで炎上だとなれば、なんでこんな仕事を選ぶかとなる。国民から監視されるのは当然だとしてもその監視の仕方が今まで以上に国民の一部が政治ポリス化していて、これでは誰も政治家を目指そうとか、なりたいなんて思わない」と言う。それでは政治界隈(かいわい)は絶望的ではないか。より良い国家や守りながら変えていくことはできないのか。「霞が関という既得権益を守ろうというエネルギーが強すぎてこの国は変わらない。そしてマスコミだ。政治のダメなところを、ところどころ重箱の隅をつつくことがいいことと考えているのではないか」。もっともな話ばかりだ。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2025年02月21日 07:55:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。