Cool Japan Academy&ACE KIDS ACADEMY

主として、学習塾「岡村ゼミナール㈱」・日本語教師養成講座「CJA」に関することについて、気ままに書いています。

留学生向けの日本語学校と特定技能1号との綱引き

2019年05月19日 | 日記
留学生向けの日本語学校と特定技能1号との綱引き

さて、今日は技能実習制度の運用について、かなり詳しい方と昼食をともにしながら、特定技能1号と留学生向けの日本語学校との綱引きについて、ご意見をお伺いしました。

特定技能1号は、技能実習を経験したか、現在経験中の外国人向けに作られている面が認められる上に、受け入れ企業側も、技能実習生を扱ってきた経験や事情を基にして受け入れことが多いため、今回の特定技能1号で新聞やニュースで特に伝えられている待遇面での外国人向けの飛びぬけて大きなメリットについては、あまり重要視されない可能性があると思う、ということでした。

つまり、これまでの技能実習制度の延長線上として扱われる可能性を無視できないということでした。

それならば、海外の若者たちが特定技能1号に対して抱いている夢のような待遇面等での大きなメリットは、実際の就労交渉の過程では、現実にはあまり期待できないのではないでしょうか?

そのことの良し悪しはともかくとして、受け入れ企業側が妥当とするレベルやラインで契約できなければ、折角取得した特定技能1号ビザも役に立たないということになりますね・・・

結果的には、特定技能1号での就労ビザが、技能実習制の他に、もう一つ、むしろ受け入れ企業側にとって、単純労働もしてもらえる、より便利で利用しやすい制度として、単に「外国人材の受け入れ枠の追加」という意味で制定されただけということになるかもしれません。

それならば、大方の運用の実体が、技能実習制度と同じレベルや内容等に収束されることになります。
以上の見解には、多少の意外性はありますが、外国人受け入れ企業の多くが、中小零細企業である我が国の産業構造を思えば、大方は予想されていたことでしょう。

では、私共・日本語学校としては、今後の留学生の増減傾向を、どう読めばいいのでしょうか?

就労ビザの種類や受け入れ枠が拡大した分だけ、留学希望者数が少なくなる可能性はありますね。

しかし、外国人労働者数が増えれば増えるほどに、日本への渡航のしやすさや、日本での生活のしやすさなどが外国人の間で広まってくるでしょうから、日本で言葉や文化・社会の仕組みなどの勉強をしながら、アルバイトで稼ぎたいと思う若者たちも増える可能性があります。

そういうわけで、特定技能1号ビザでの訪日の実体が分かってくれば、特定技能1号への傾斜角度も鈍ってくることが予想されます。

これは希望的観測だと言われるかもしれませんが、上記の様な実際の世間の動静を見据えた結果だと考えています。

令和1年5月19日 日曜日
CJA日本語学校:岡村寛三郎
政府2省認可:協同組合クラブ・メデカルツーリズム・ジャパン









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特定技能1号への傾斜と「留学」志向との綱引き

2019年05月19日 | 日記
特定技能1号への傾斜と「留学」志向との綱引き

➀これまでに既にある程度は判明している情勢を基にしつつ、それらの隙間に潜んでいて見えないところは、推測で動向を読んでいくしかないと思います。

②良い情報は表に出る可能性が強く、逆に、厳しい・険しい情勢についてのニュースは、当然、表には出にくいでしょう。このことも考慮しておかなければならないでしょう。

③的確な情勢判断は、情報が入手しにくく、少ない国際的な分野となれば、更に難しくなるでしょう。しかも、日本語学校が相手にしている国々は、東南アジアだけでも多くあり、さらに世界に広がれば、目が眩むほどの多さでしょう。

④更には、情報取得のために海外に自分で出かけても、具体的に接触した範囲内でのニュースしか入ってこず、より広いその国全体のことは、必ずしも明確にはならないでしょう。

それでも、何もないよりは「ずっと良い」ということで、結局は、ある程度の諸準備をした上で、自ら情報取得に出向くことになるでしょう。

⑤かつて、海外在住の日本人子弟向けの学習塾の分校を海外で設置する目的で、米国や英国・フランス・オーストラリア・ヴェトナム・シンガポール・インド・台湾・韓国などの各地を何度も見て歩きましたが、自分のそういった過去の経験を振り返れば、充分な準備もしないで渡航したことも原因だったかとは思いますが、もともと普段から住んでもいない外国の世間情勢や社会情勢を、旅行している短期間でしっかりと把握し、理解することは非常に難しいと思われます。

➅したがって、準備不足や優柔不断な私と違って、勇気と情熱をもって、実際にビジネス拠点を海外で設置・展開しておられる方々は、実にレベルの高い情報収集や決断を為されているものと推測され、尊敬に値するでしょう。

⑦以上のようなことで、客観的に、特定技能1号についての様々な国々での人気度を推し量り、確定することは、私自身においては、実際には難しいのではないかと思っています。

同様に、留学生向けの日本語学校への人気度をも、的確につかむことは難しいでしょう。

⑧現在、我が国でも、技能実習制度に無かった「宿泊業」が、特定技能1号制度のスタートでは間に合わない事情からもあって、最近になって可能業種として急遽追加されましたが、このことを見ても、特定技能1号のスタートが、各業種の人手不足を解消する手立てとして、未だ完ぺきではないことを物語っています。

しかも、特定技能1号は、技能実習制度と大きく異なり、外国人労働者には理想的な制度になっているが故に、将来的には、国際基準としては望ましいものではあるものの、現在の我が国の中小零細企業主体の産業構造では、高いレベルでの待遇が必要な新制度を受け入れることができる企業そのものの数が急に増えることはない様子もあります。

⑨ということで、特定技能1号制度への傾斜と留学生向けの日本語学校についての人気度は、結果的に、まだまだ互角に綱引きし合う状態が続くのかもしれません。

断言はできないでしょうが、留学生向けの日本語学校を開校予定の私どもとしては、少なくとも、そういう状態が続くことを望みます。

令和1年5月19日 日曜日
CJA日本語学校:岡村寛三郎
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