vai vai vai 2

登るのが好きな43歳。
愛犬2頭との遊び記事や自転車、山登りなど、
日々のことを綴ります。

おいしいフードを被災地へ・7回目

2011-06-08 15:50:33 | インポート
6月5日(日)
南三陸へフード配りに行ってきました。
ほんとはもっと早く行きたかったのですが、
今になってしまいました。

色々と下調べはしたものの、これといった有力な
情報は結局一切なく、ま・とりあえず行ってみっぺ
ということで向かったのだけど、考えてみたら
今までだってそうだったんだよな。

三陸道からR45に入り、志津川目指して進み、
市街地手前の林集落からフード配りを開始すると
すぐにワンちゃんネコちゃん飼いの方たちと会うことができた。
そして僕らが持っていったフードなどをとても喜んでもらえた。



訊けばこの地区で再開している店はほとんどなく、
片道1時間かけて内陸の町まで行き、そこにあるものだけしか
買えない状況なのだそう。

いまさら言っても仕方ないが
やはりもっと早く行くべきだった。

林地区をあとにして、いよいよ市街地へと入る。



車一台が通れる幅の仮設の橋を渡り、
志津川の町場に入るとそこは、はたしてどれぐらいの規模の
町だったのかさえ分からないぐらい何も残っていない状態だった。



残っているのは大きな鉄筋コンクリートの建物ぐらい。
その鉄筋コンクリートの建物でさえ外壁が剥がされ
鉄骨むき出しになっていたり、基礎ごと倒されているものも多かった。

平野部の市街地に住宅は残っていないので、
志津川小学校近辺の住宅地を二手に分かれて回った。
猫ちゃんがとても多くて、あっというまに無くなってしまった。



ここである一軒のおうちのおっちゃんから問い詰められるという、
今活動初めての経験をした。
「何の目的でこういうことをしているんだ?」
いくつも訊かれたが概ねこのような内容の質問だった。
はじめは少しビックリしたが、理解を頂けるように説明したら
納得していただけたようだ。
聞けば、おかしな輩がたくさんウロウロしているらしく
僕らのこともすぐに信じるわけにはいかなかったのだろう。
家に帰ってからネットで調べてみると、
日中はボランティアのフリをして被災地を歩き回り物色し、
夜に犯行に及ぶという犯行が起きているらしい。



午後からは志津川港北部の大森地区を、
ここも二手に分かれて回った。
どのおうちも高台(しかもかなり急な)にあるので、
一軒一軒回るのは楽ではないのだが、
この地区のみなさんは近所のワンニャン事情に詳しく、
情報を元に効率よく回ることが出来た。


(活動中~)

今まで回った町ではあまりアテにならないことも多くて、
「この辺にワンちゃんネコちゃん飼ってるおうちありますか?」
と訊ねても、あまり明確な回答はなかったり、
「このあたりには居ないよ、」と言ったそのお隣のお家に
しっかりと居たり(笑
けどここ南三陸のワンニャン情報はかなり正確で、
南三陸の住人の方たちのつながりの強さを感じました。


(雨水、そして人用シャンプーで洗ってもらった直後のさくらちゃん)

大森地区のあとは、袖浜地区を回る予定だったのだが、
ワンニャン事情がどうも複雑らしく、何もせずにあとにして
海沿いをさらに北上。

清水川浜地区を目指したのだが、
この地区は被害がとても大きく、住宅は一つも残っていなかった。



少し戻り蒲の沢地区の集落を回ってやはりここでも
しっかりとしたワンニャン情報に助けられながらこの日の活動を終えた。

ここで会ったおばあちゃんの家の前に数十棟の仮設住宅が
建てられることになったらしく、おばあちゃんちの前の畑が
自衛隊の重機で地ならしされていた。
そのおばあちゃんもたぶん仕方のないこととは分かっていながらも
今までの静かな暮らしが出来なくなってしまうことに複雑な表情を
浮かべているようにみえた。


おばあちゃんちのワンコ・ころすけくん

----

南三陸の水道復旧率2%。
その水道水の塩分濃度は震災前の5倍で、
飲料はもちろん、洗濯や風呂にも使えないそうだ。
電気が通ったのがつい先日という家もあった。
志津川の町場で再開しているお店はコンビニたったの一軒。
車がある方は内陸の隣町まで買い物に行けるが、
車がない方も大勢いらっしゃる。



がんばれ東北・がんばろう日本・・・言葉が軽すぎる。
復興復興というけど、いまだ復旧の目処すらついていないのに
復興なんてまだまだこれから。



このブログを見ている方がどのあたりにお住まいなのか分からないけど、
被災地では未だにこのような状況が続いていることを忘れないで下さい。