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日々の日記など

トーハクの『たてもの散歩ツアー』に参加してみた

2025-03-17 | 美術館・博物館
東京・春・音楽祭の『R.シュトラウスの室内楽』公演前、
時間があったので、東京国立博物館に行ってみました。

時間的には、1130直前位だったのですが、
トーハクの本館に向かっていると、
トーハクボランティアのビブスを付けている人たちが
何やら参加者を募っているっぽい。

知らないで行ったのですが、その日は、
月に2回行われている『たてもの散歩ツアー』の開催日で、
それの参加者を募っているボランティアの人たちでした。

行く予定の演奏会まではまだ時間があったので、
折角なので参加してみることに。
ちなみに、ツアー途中の出入り自由だそうです。

開始時刻まで数分待って、『たてもの散歩ツアー』開始です。

参加したツアーは、本館と表慶館と黒門の3つを回るコース。

まずは、本館から始まります。
今の本館が、2代目の建物だという事は知っていたのですが、
ちゃんとした説明って聞いたことが無かったんですよね。
それと、今回説明を聞きながら、あらためて建物を見たのですが、
そう言えば、こんなに建物自体を見たことも無かったなと思いました。

一番興味深かったのは、鬼瓦の話。
本館にには、33基の鬼瓦が設置されているそうなんですが、
車寄せのところにある3つだけは、鬼じゃなくて、
正面には朱雀、西側には白虎、東側には青龍があるそうです。
ちょっと遠いのでわかりにくいのですが、みて見ると、
確かにその通りでした。

後は、 便殿の話ですかね。
最近、扉が開かれて公開されているので中は見たことがあるんですが、
便殿は丁度車寄せの上の部分にあり、バルコニーも設置されているとか、
便殿、車寄せの中心、正門の中心、上野公園の噴水は一直線上にあり、
その直線を伸ばすと皇居に届くとか言う話も面白かったです。

あとは、本館1階中庭側のラウンジの話。
このラウンジの壁は、宝相華文様があしらわれていて、
線画をモザイクタイルで表し、周囲の凹凸は漆喰にニス塗りで
作られているんですが、あまりにも工作が手が込んでいるので、
いまや、修復が中々難しいとかも言っていました。
あんまり触っちゃいけないんだな。

次は表慶館。
本館は2代目という事なので、東京国立博物館でいちばん古い建物は、
実は表慶館なんだそうです。

入口には、2頭のライオンが対で鎮座しているのですが、
よく見ると、向かって右が口を開けていて、左が口を閉じています。
これって、阿吽を示しているそうです。
建物がネオ・バロック様式でめっちゃ洋式なのに、
そう言う細かいところに和風の表現が取り入れられているんですね。

あとは、2階上部に示されているレリーフ。
製図用具、工具、楽器などをモチーフに作られているそうなんですが、
向かって右翼の、右から3つ目のレリーフが、般若面とそれを作る工具が
描かれているそうで、それも、和を意識したものだそうです。

表慶館って、めっちゃフォトジェニックな建物なんですが、
通常は非公開なのが残念なところ。
内部の見学は、常時できるようになっているとうれしいですね。

最後は、黒門。
黒門が、鳥取藩池田家江戸上屋敷の正門という事は知っていましたが、
トーハクに移築されるまで、所々、点々と移転してきていたとは
知りませんでした。

元々鳥取藩池田家は、いまの丸の内3丁目、帝劇付近にあったそう。
その後黒門は、明治維新に伴い、
高輪にあった当時の東宮御所(現高輪皇族邸)に移築され、
その後、1954年に東京国立博物館に移築されたそうです。

元々この池田家は、外様大名なのですが、こう言う格式の高い門を
作ることが許されたのは、池田光政の正室に徳川家の血を引く勝姫を
迎え入れたかららしいです。

ガイドツアーって、そう言う事を聞けるのが良いんですよね。

今回のツアーは、本館、表慶館、黒門を回るコースでしたが、
開催回によっては、
黒門では無く校倉を回ったり(ってか、存在を知らんかった!)、
法隆寺宝物館を回ったり、いろいろ異なる様です。

ちなみにこの日は、思ったよりも気温が低くて、
ツアー時間は40分弱だったのですが、
終わる頃には、手先とかちょっと冷え切っていました。

これが、入場料だけで聞けるのは良かったです。
他にも、いろんなガイドツアーがあるっぽいので、
次に行くときは、狙って行ってみようかな。


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