わん太夫の迷路

気ままに人生を送りたいな~、との希望的観測と共に

セミナー「伴大納言絵巻ー秘められた真実」に参加して

2006年10月20日 14時19分37秒 | 美術散歩
 昨日の、丸の内セミナリオにおける「伴大納言絵巻ー秘められた真実」のセミナーのさわりをちょっと。
作品の依頼者の後白河法皇は、藤原氏の勢力に対して快く思っていなかったこと。
当時の藤原氏の勢力伸張のきっかけとなったのは、この「応天門の変」の後、すなわちライバルたちが政治の表舞台から退場したため、
太政大臣の藤原良房の一人勝ちとなったことによること。以降、良房の系統の藤原氏が政治の中枢を為すに至った。
藤原氏、特に良房の流れを汲む当時の藤原氏一族を苦々しく思った後白河法皇の強い意志のもと、この絵巻物は製作されたと思われる。
従って、製作された当時は、一連の事件の黒幕が「藤原良房」であると知られていたようです。
ですので、絵巻を見た人が「こいつが犯人だ!」と、絵巻の上巻の中に描かれた「良房」の背中を
触ったため、絵の具が剥落したようです。なお、「良房」は上巻の中では、「清和天皇に拝謁」する場面
と上巻の最初の部分で、「応天門に消火に向かう武者たちの中でひときわ立派な馬に騎乗した人物」としても
描かれているようです。これは、この立派な人物の顔の絵の具の成分が「鉛白」であったことが、今回の科学調査で判明したためです。
鉛白で描かれた人物は、清和天皇、太政大臣、左大臣及び右大臣の4人のみ。大納言には使用されていませんでした。
ただし、黒田学芸課長は、絵巻の中の時間として、ほぼ同時刻に同時に別々の場所に登場している可能性は低いので、
別人かもしれないとのことでした。
ただ、私個人としては、「放火犯」というものは、必ず自分が放火した火事の現場を見たがるという習性があるので、
この火事の場面の中に描きこまれていると確信しております。

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2 コメント

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感謝! (Tak)
2006-10-21 21:50:46
こんばんは。

TBありがとうございました。



セミナーの様子とてもよく分かりました。

ありがとうございます!

しかし、まとめるのお上手ですね!

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追記 (Tak)
2006-10-28 10:14:24
こんにちは。



拙ブログの記事へこちらの記事

リンクさせていただきました。

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