埼玉県高校・障害児学校教職員「九条の会」

教え子をふたたび戦場に送らないために

つい一言 2021.9  エネルギー庁幹部が原発立地県へ頻繁に出張

2021-09-05 16:54:55 | 意見交流

 一昨日、スガ首相が自民党総裁選挙に不出馬を意志表明した。記者会見ではコロナ対策に専念したい云々の発言があったが、直前まで役員人事に手をつけようとしていたり、総裁選前の解散を模索していたりという報道がなされていたから、行き詰まりの末の政権投げだしと見るのが正しいだろう。コロナ対策の不備も、東京オリパラの強行も、たぶん学術会議の会員候補任命拒否も、アベ政権からの積み残しの後始末だから不運といえば不運、かわいそうと言えないこともないのだが、一蓮托生でアベ長期一強時代を支えてきたわけだから同情はしない。この先を予想するにつけ不愉快なのは、おそらくはマスコミぐるみで次期総裁をめぐる政局にひとびとの関心が移り、政権交代の課題が隠されていくことだ。たぶん衆院選もギリギリまで先延ばしにされるだろう。自民・公明政治では何も変わらない。またも国民は目くらましにあってしまうのか、私たちは試されていると思わなければならないだろう。

 ところで久しぶりに「つい一言」を書かなくてはと思ったのは「エネ庁大量出張 原発再稼働迫る」という『赤旗日曜版』9月5日号の記事を読んだからだ。リードには「経済産業省エネルギー庁幹部が原発立地県の知事と秘密裏に面会し、県議と居酒屋で会食」とある。その回数は2019年4月1日から今年2月26日までで517回、最多は新潟111回、福井110回、青森104回、宮城53回で、長官個人に限っても新潟5回、福井3回、宮城1回にのぼるという。
 その結果どのようなことが起きているか。新潟県は柏崎刈羽原発の再稼働をめぐって、福島第1原発事故の「三つの検証」(①事故原因、②健康と生活への影響、③安全な避難方法)の必要を掲げてきたが、今年1月に原発事故を検証してきた技術委員14名のうち半数を4月から不再任とすることが決まったというのである。
 共産党の藤野保史議員が出張目的や成果などを記録した「復命書」の開示を国会で追及したところ3ヶ月たった今も開示されず、それどころか「精査中」としていた説明を(復命書は)「つくっていない」と変えたというのである。元公務員としては「復命」のない「出張」はあり得ない。(出張旅費は税金から支出されるのである。)もしあれば「カラ出張」ということになり、闇は深まるばかりということになる。
 政治家もダメなら官僚の頽廃ぶりも目に余るということだが、それも政権の意向を受けてのことである。不正が隠し、隠されることがあっても、自浄努力は期待できない。日本の未来にはまずは政権交代が必須である。(元西部A高校 Y.S)
 
 
 前川喜平さんも怒っている。
 
 
 
 田中優子氏の提言も傾聴に値する。
 
(自分のブログに掲載したものですがこちらにも転載させて下さい。Y.S)

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