風に吹かれて行こう

お米の便りを、写真でもっとわかりやすく!

2021-12-04 | 日記

 この頃、トラが何かと目に飛び込んでくるようになりました。来年の干支です。テレビなどで、その年の干支に関する話題が出るのは、ほんの数日のこと。それが過ぎれば、干支が何だったかさえ、忘れてしまいます。それ、アンタだけ。

 

 今年は牛でした。

 牛と言えば、「十牛図」のことを思い出します。牛とひとりの人との関係の推移を描いた十枚の画。何だかしみじみ感じるものがありました。

 

 ♪ うしがとっても多いから、遠回りしてかーえろー そんな画ではないんですけど。

 ♪ ツキがとっても悪いから、遠回りしてかーえろー いえいえ、まっすぐ帰りましょ。

 

 

 

 


いのちこんじょう

2021-12-04 | お米の便り

 以前の便りを載せてみました。6年前です。

 

 221便 15.12月

 12月8日。今日は良く晴れた一日でした。空気は少しひんやりしていたものの、冷たい風が吹くでもなく、この時期としては本当に穏やかな、好い日でした。日中、晴れた時間の大半を、郵便の配達作業に費やした和賀屋の凡夫。その足取りは実に軽やか、と行きたいもんですが、新調した長靴が大きすぎて、しかも重い。ブカブカ、ドタバタ、モゾモゾ…。迷った挙句に買った寸法は、凶と出ました。大は小を兼ねるとは言うものの、過ぎたるは及ばざるがごとし、なのでした。どなたか、足の大きくなる薬をご存知の方はおられませんかー。効果は3ヶ月ほどで良いんですー。

 今年も12月1日から、地元の郵便局に行っています。平飼養鶏をやめてから続けていますので、20年以上となりました。配達請負という立場なので、良く言われる「ケガと弁当は自分持ち」に加え、配達用バイクも自分持ちです。ひそかに付けた名前は「トシナンテ(2号)」。冬期間苦楽を共にする、大切な相棒です。幸いにもこれまで、大きなケガなく過ぎてきましたが、雪の上の運転は、緊張の連続です。悪路の通行に、寒いにもかかわらず汗をかくこともしばしば。いきおい、ヘルメットの中は過湿状態となり、「毛がなく」今日に至っています。お金のために失うものは(笑)、ひとそれぞれですね。でもこれは自分が選んだ道。後悔したくはありません。「おーい、いつまでヘルメットかぶってるんだー。公開したくないっていうのはわかるけどよー」

 

 今年は「暖冬」と予想されているようですね。11月も全国的に、平年より気温が高い地点が多かったらしいですが、今月もその傾向が続いているのではないでしょうか。当地では、先週初雪がありましたが、その後は続かず、曇りもしくは雨。雪は、ほぼすべて消えました。この先降れば、もう根雪になることでしょうが、今週末までの予報には雪マークは出ていません。

 雪が降らないと、ホント楽です。というより、雪が降ると、なかなかキビシイことのみぞ多かりき、です。しかも、残念なことに、雪よせ作業は重労働ながら、ダイエットには少しもつながりません。それどころか、ご飯やおやつ、ビールが美味しくなる。実に困ったものです。そうした中で、冬の郵便配達は積雪地帯なればこその仕事。「何か要望があれば、天の方に伝えておきます」なんていう人が仮にいたとしたら、いつだって、「ほどほどの量でお願いします」と言うに違いない凡夫です。

 さて、こちらの様子のみを書いてしまいましたが、みなさまのところでは、どんな冬になっているでしょうか。いつの間にか、今年も残すところ、あと3週間余。これからは、日いちにちと気ぜわしくなってきますね。カゼなどお引きになっていませんか? どうかそうでありますよう。

 今年最後のオリコメも、残り半分となりました。初めて耳にしたのがいつのことだったか、今では思い出すことのできないのですが、味わい深い、あるユニークな言葉について書いてみます。

 「いのちこんじょう」、漢字を当てはめるなら、命根性となるでしょうか。何かの折に近所の数人で雑談をしていた時、自分より5才位年上の大工さんの口から、こんな言葉が飛び出したのでした。笑いながら口にしたのは、「いのちこんじょう、汚くなったもんだナ」というもの。その場にいた中で、初めて聞いたのはおそらく自分だけだったかもしれません。みんなは、つられて笑っていました。

 大工さんは仕事の中で、高いところや危険なところに立つことが何度もあります。立つだけならまだしも、そこで作業をし、重いものを持って動き回ることもしょっちゅうでしょう。若くて動作が機敏な時は大丈夫でも、年齢を重ねるにしたがって危険度は増し、恐怖心も増してくると思われます。そんな時に、アブナイところに行きたがらない。もっともらしい言い訳をして、そんな場所から逃れようとする…。すると、「いのちこんじょう、汚くなったナ」と、からかわれるんだとか。でも、笑って言うからには、決して責めているのではないんでしょう。誰だっていずれはそうなるということを、みなが分かっているから、だと思います。そんな思いも含んでの、この表現。つくづく、愛おしく感じられます。これを聞いてからというもの、この言葉が時々こころの中に浮かんできます。そして自分のことを苦笑いしてしまうのです。なぜって、大工さんに限った話ではないのですから。

 放射性物質の汚染の広がりを知れば知るほど、「いのち根性汚くなったナ」と笑われそうです。いや、それを口にすればするほど、大きな力によって「汚くなったな」と責められることになります。誰も本心を明かせない、いやな世の中になりました。

 

 何年も前に植えて、もうダメかと思っていた柿の木に、今年7個の実が付きました。さるかに合戦のかにみたいな気持ちで、毎日のように眺めていたら、最終的には3個が残り、甘い実になりました。良く成らせてくれたなと、思わず「三顧の礼」(笑)。来年が楽しみです。数年前より挑戦しているタマネギは、300本くらいの苗が無事根付き、冬を迎えることができました。味噌用に収穫できた大豆は、冬が来る前に選別が済み、来春は久しぶりに自家用味噌が仕込めそうです。ヨーグルト製造機の広告を見ていたら、納豆づくりや甘酒にも使えるとのこと。試してみたくなりました。果物の木をもう数種類植えて、小さなハウスで、自給野菜の収穫幅を広げ、数羽のニワトリ、もう一回飼ってみようか…。「いのちこんじょう汚くな」ったら、やることがいくつも見えてきました。ユメもチボウも無いけれど、農地があります。ダジャレは…、ちからにならないか(笑)。

 今年もありがとうございました。どうぞ良い年をお迎えください。お元気でお過ごしください!