今日の晩ごはんの時は、子どもが生まれた時のことで、いろいろ思い出話が出ました。とてもうれしかったし、大きな出来事だったのに、その日の記憶はどんどんあいまいになってきています。妻の方は当事者なので、覚えていることはたくさんです。ゴメン、お母ちゃん。
子どもが無事生まれることは、何にも代えがたい喜びです。当時の風習として、産んで3週間後に親類の人たちを招いてのお祝いがありました。親戚が集まった時、「今度集まってもらうのは、自分が逝った時だな」とポツリと話した祖母が、その言葉通りに急逝したのは、お祝いの日から10日くらい経った日でした。体調を崩して寝込んでいたわけでもなく、事故にあったわけでもありません。朝普通に起きてきて、その後亡くなったのでした。
今でもありますが、「コロリ地蔵」というのが、県南部にあり、長く寝込むことなくコロリと逝けるようにと、祖父母たちはお参りしたものでした。そして、念願かなってその通りとなりました。
その年も雪が多く、消えるのも遅くて、3月の末というのに、田んぼはもちろん宅地にもずいぶん多くの雪が残っていました。
その時から**年が過ぎました。もうそんなに経ってしまったかという思いと、まだそれくらいしか経っていないのかという気持ちが、不思議な形に入り組んでいます。
「コロリ地蔵」は全国各地にあることでしょう。祖父母や近所のお年寄りが行ったその場所がどこだったのか、少し気になる年頃となりました(苦笑)。
生まれたばかりの子どもの指に、とても小さな爪が付いているのを見て、良くまぁ、忘れずにくっつけてきたものだなーと妙に感激したことを、これを書きながらふと思い出しました。