風に吹かれて行こう

お米の便りを、写真でもっとわかりやすく!

お米のたより 後半

2024-07-08 | お米の便り

 ところで、夏は菜津なんだそうです。もちろん、これはものの見方のひとつ。絶対的な説ではないと思いますが、何となくしっくりきます。ちなみに、春は張る。秋は空き。冬は火湯とのこと。自然やいのちのリズムに呼応しているような言葉の流れのように思えます。

 それで菜津なんですが、津々浦々という表現がある通り、津からはたくさんという意味が感じられます。菜がたくさん、だけなら、これほど喜ばしいことはないのですが、当園の田んぼは今年も草が多いです。「草津農園」とでも言った方がよっぽど似合っているし、耳ざわりも心地良い気がします。まぁ、名前のことはどうでも良いとして、先月下旬から草取りの日々です。

 実は今はちょうど、田んぼの水を落として、田んぼを干す時期。そして、土が締まって硬くならないうちに、自転車のような形の機械に乗って、田んぼの中にたくさんの溝を作る時期です。周囲の田んぼは、その作業が終わったところが多いです。自分でも適期に遅れることなくやりたい気持ちは山々なのですが、何せ雑草への対処に時間を取られ、次の段階に進むことができずにいます。というのは、水が無いと抜いた草の根に土がいっぱいついてきますし、何よりも抜けづらくなります。能率が何倍も落ちるんです。それがイヤで、落水や溝切り作業を先延ばししているというわけです。周囲でもそれなりに出ている農家もあるようで、「多い箇所に二度目の除草剤撒いたどー」という声をすでに聞きました。

 除草剤は何としても一回で済ませたい。それが、無農薬はできない、凡夫の切なる思いです。一回目の除草剤使用は、雑草との格闘という過酷な労働から解放されるため、農家自身の健康のために必要な、ある意味どうしようもないことだと思っています。ですが、二回目の使用を避けるのは、自身も含めてお米を食べてくださる方の身体に余計な無理がかからぬようにという思いからです。表現が、恩着せがましく聞こえていましたらすみません。だからせめて、という気持ちです。

 

 さてネット上で、来年7月のあることが話題になっているのをご存じでしょうか。話題になってると言っても、どの程度なのかはわかりません。でも、これから多くの人が出会う情報かと思います。それは、ノストラダムスの大予言に匹敵するかのような予言です。その信憑性についてはともかく、考えなければならないことは、あの予言が騒ぎになった時と比べて、現在ははるかに情報化社会だということ。良きにつけ悪しきにつけ、そして内容がどうであれ、情報の拡散の度合いは当時の何百倍にもなっているのではないでしょうか? 当たる当たらない以前に、自分では事前の混乱は必至だと予想しています。この世の中には、危機を作り出したい人達や、それを待望する人達が大勢。食糧だって実際に不足が起こる前に混乱は始まります。アンタがそれを言うかー。現在、そして今年秋からの各種も、どうかどうかよくよく調べてくださいよー。


お米のたより 前半

2024-07-08 | お米の便り

 7月2日、14時を過ぎて雨が降り出しました。雨は数日前から予想されていたもの。そして昨夜の予報では、「警報級の大雨となるおそれ」と報じられました。

 暖冬による極端な雪不足。雪国の多くの人にとっては、除雪や雪下ろしといった、身体的金銭的負担がずいぶんと軽減された冬でした。それは同時に、雪がそれなりに降ることで成り立っている、もしくはそのことに依拠している人たちにとっては、許されるなら天を恨む他ない何とも厳しい冬でありました。その雪不足は、春の水不足へとつながり、雨不足がそれに拍車をかけています。普段少ない分、「警報級の」等と言われると、やはり心配になります。そうならないことを願うのみです。

 

 さて2024年も後半に入り、このたよりを7月中に読まれる方は、ごくごくわずかとなってしまいました。多くのみなさまに順次、注文をいただいた際、「突然ですが今回が最後になります」と、お伝えしてきました。あまりに唐突なことで、せめて「次回のお届けが最後になります」くらいのことができなかったのかと、自分でツッコミを入れているような有様ですが、考えた末のことでした。

 一般的なことですが、どんなものであれ、無くなりそう、無くなるかもとなれば、誰だって買い急ぎますよね。ちまたで「米高騰」、「米不足」が急にささやかれだしたのは5月。それとも6月 に入ってからでしょうか。両隣の市にはホームセンターが数店ありますが、30キロ入りの 玄米を目にできなくなったのは6月になってからでした。

 自分もうかつだったんです。不特定のお客様向けの取り置き分が、速いペースで無くなっていることを、あまり深く考えずに、春を迎えてしまったのでした。例年春になる頃、売れ行きの見込みを再予測していたので、少しのんきに構えてしまっていました。秋までもう幾度かご購入の心づもりをしてくださっていたみなさまには大変に申し訳ないことでした。何よりそれがよりによって店頭での不足や値上がりが予想されるこのタイミングで、なのですから、自身の見通しの甘さに腹立つ思いです。好意的に対応してくださり、新米の秋を楽しみに待ちますと言ってくださったみなさまには、感謝の思いでいっぱいです。何事も無く、無事収穫にこぎつけられれば、お届けが可能となるのは約3ヶ月後。昨年のような暑さにだけはなってほしくない。そんなことを思いながら過ごしています。


今日は大安 浸種です

2024-04-06 | お米の便り

 4月はお米作りの実質的な開始月。毎年同じような話なので、聞き飽きたという方もたくさんかと思いますが、よろしければお付き合いを願います。いろんな準備は3月から少しずつ始まっているのですが、本格的には、やはり4月からです。冬の間に少し鈍ってしまった身体を慣らすのもそこそこに、苗を作る作業が始まります。機械植えとなってからは、均一な苗を育てることが何より重要。そのためには、まずは種の発芽を揃えることが必須となります。

 

 ところでみなさーん、稲の種ってご存じですよねー。はい、白米になってしまうと芽の出る部分が削り取られてしまうので発芽しませんが、玄米だとちゃんと芽が出て苗になるんですよ。実際に種として利用する際は、もみ殻にくるまれた状態で播きます。もみ殻という外皮が、無防備な玄米を保護してくれているわけです。でも、あれれ。芽が出る時にもみ殻がパカッと割れるんだろうか?それとも突き破って出てくるんだっけか? 誰かに急に聞かれたら答えに窮してしまいますねぇ。見ているようで見ていない。それを臆面もなく口にする…。二重に、お恥ずかしい限りです。

 

 良い具合いに芽が出そろったたくさんの種を、専用の機械を使って播く。10アールの田んぼに植える苗を作るのに、3キロ前後の種を播きます。その嵩は、お米5キロ分くらいでしょうか。それぐらいの量の種で、玄米550キロくらいの収穫が得られます。この数量は、気候や土質、もちろん栽培管理によって違ってくるので、全国一律というものではありません。この数字より多い地域もたくさんですが、どれだけ頑張ってもそんな収穫は無理、という地域も、とても多いのです。そうであっても、お米は主食。いのちをつなぐ食べ物です。まっとうな食べ物として、この先も変わることなく、自国で作り 続けられて行かなければならないと思います。

 

 種は以前は自家採種したものでした。今ではそうしたことをする農家は、ほとんどないと思います。というのも、種として利用できることに間違いはないのですが、実際に使うとなれば、それ相応の処理?が必要になるためです。例えるならば、焼き魚を二切れ食べようとした時、自家採種は一尾丸ごとを切りさばくようなもので、購入した種は最初から切り身でパック詰めされたもの、という感じでしょうか。値段は高くつきますが、余計な手間ひまと生ゴミがでません。丸ごと調理となったら、それ相応の道具も必要となりますし…。

 

 今月のお米の便りから、抜粋してみました。

 ここ何年か、4月5日にしていた浸種作業。今年は今日6日にしました。たまたま大安だったので。10日間くらい水に浸けます。


2月の便りを 後半です

2024-02-11 | お米の便り

  このネットでの販売部分が、先月は例年の1月に比べてはるかに多く、どうしたことかなと思っているところです。この傾向が2月も続くのかどうか何とも言えませんが、確かなことは、2月に入った段階で、在庫の不特定部分が窮屈になってきたということ。定期的にお届けしているみなさまや、不定期でも一定のペースで購入くださっているみなさまの分は、最後まで無くさないようにいたしますが、いずれにしても、お米に限らず何かしらの注意が必要な時期となっているのかもしれません。

 今後も、お米の在庫については、何かあり次第お伝えするようにしますので、気にしていただければ幸いに思います。今後はオリコメの最初に書くようにします(苦笑)。まぁ、こんな先走ったことを書くと、案外予想は外れたりするものでして。2月は冬枯れ、とはよく言われた言葉です。

 それにしても備蓄って、なかなか大変ですよね。あれもこれもとなると、買い揃えるにも出費大。そして、ストック分を保管しておく場所もそれなりに必要となってきます。あっ、アルコールの備蓄はちっとも良くありませんよ。だって、あると思えばついつい飲みすぎてしまって、いったい何のための「備蓄」なのか、説明するにも呂律が回りません。アンタの心配はそこかっ!

 日用品プラス水。そして砂糖と塩。秋田県南部は何かと砂糖を多く使う地域なので、砂糖は大事です。だって、甘い赤飯の方が圧倒的に好まれるような所ですから。備蓄は面倒だったり大変だったりするのですが、でも今まで以上に意識しなければならないような時代の中を生きているのではないか、そんな気がしてなりません。

 とはいえ、頭の中がそんなことだらけなのも、精神衛生上よろしくありませんね。ささやかであっても、日々の暮らしを楽しむことも大事でありましょう。自分でも、少しはメリハリをつけた暮らしをしたいと思っているところです。今日は一合、明日は二合、ってな具合で。 あのぅ、「メリハリ」って、そんなもんじゃないと思うんですけどー。

 

 先月は雪下ろしをせずに済みました。2月に入ると、降る日もありますが、照る日も多くなりだして、丸一日ではなくとも、青空の広がる時間が増えてきます。甘い思い込みは禁物ですが、この冬は雪下ろしをせずに終わるかもしれません。あるとしても一回。

 降る雪は、風の吹きようが真冬とは少し違ってきているせいでしょうか、一直線に地上に到達するわけではなく、人の目の高さぐらいのところで舞うようになります。その時に降る雪が少ないと、その様子は、ホタルが飛び交っているようにさえ思えてきます。晴れた日には融けた雪が雨だれとなって、軒がある家では、落ちる音が何とも心地良く聞こえます。あはは、すべて「あくまでも個人の感想です」けど。

 3月であれば、そうしたことが頻繁ですが、2月中は時々です。だから、2月は 3月のこどもなんです。目をつむっても、耳を軽くふさいで みても、北国の2月はそれが感じられます。

 

 上から降らない日は、てれびより散歩。2月もどうぞお元気で! …照れ日和?


2月の便りを 前半

2024-02-11 | お米の便り

 2月1日、昨日の日中にどうにか持った天気は、夜になって雨に変わりました。立春がすぐそことはいえ、まだ1月中のことです。その雨は比較的強く、今朝まで続きました。今日は昨日までとは違って、気温が低め。降るのは雪になっています。

 昨夜のローカル放送の天気委予報では、1月の降雪量が、平年の40~70%と報じられていました。これは当地に限ったことではなく、北海道を除く日本海側の多くの地点でそうだったようです。中には40%以下というようなところもあったようで、この冬雪が少ないことは、秋田県だけのことでないことがわかりました。雪が少ない理由はやはり、暖かいということでしょう。併せて報じられた気温の様子でも、特に東北では、平年比プラス2度の地点が数多くありました。

 昨年夏の酷暑も、平年より2度くらい高めだったと記憶していますが、同じ2度でも受ける感じはちがうものですねー。夏はもう身の置き所がないくらい暑さを感じたものでしたが、現在は2度の違いをそれほど強くは意識してないのです。ただ雪が少ないことだけが、そのことを如実に物語っているかのようです。あまり耳にしたくないような事実ですが、夏に比べて冬に亡くなる人の方がずいぶん多いのだそうですね。やっぱり寒さは暑さ以上に身体にこたえます。暖房器具があればこそ、どうにか寒さをしのいでいられますが、そうした物の用意が無い、あるいは不十分だったりした時の寒さと言ったら、もう大変なものです。まぁ、こんなことはあえて書かなくとも、どなたにとっても明らかな ことだと思います。さんびさんびぃ、たとえ2度暖かくとも、冬の夜はやっぱり鍋ですね。

 あらら,どうでも良いようなことで、またスペースをずいぶん埋めてしまいました。立春の油断が、思いがけない字句を招く。そんな標語があったかどうか…。絶対に無いっ!

 月日は「光の春」とも言われる2月です。朝の日の出はまだそれほどではないですが、日の暮れるのが遅くなってきたことを実感する今日この頃です。時折青空になった時の日差しも、だいぶ強くなりました。洗濯物が乾きだすようになるのも、助かることのひとつです。  

 

 ところで、ここから少し大事なことを書くのですが、ここまで読んでもらえてたら良いなー。1月のお米の動きは、いつもと少し違っていました。

 和賀屋では、収穫したお米の3割くらいは、秋のうちにJA等に販売してしまいます。残りの7割弱を、1年かけてみなさまに購入していただいているのですが、その中の一部は、ネットでの販売をしています。この部分は弾力性を持った部分でして、なくなり次第販売終了という形です。